いとしの猫っ毛4 (シトロンコミックス)

著者 :
  • リブレ出版
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本棚登録 : 515
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799725320

感想・レビュー・書評

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  • みいくんと恵ちゃん見てると、誰かの目に止まるように「特別でなければならない」と踏ん張らなくていいと言うのは実は特別の事なんだなぁ、と心底思う。恵ちゃんも普通のリーマン、出世欲とは程遠そう(笑)みいくんはエロ小説書いてるだけで難しい本読んでそうだけど自分で書こうとはしてないかもしれない…この二人、平凡なんだよね。それが互いにとっては空気の様に透明で見えないけどかけがえがなく、かけがえがないと言う事に対して構えていない。みいくんが母親の死に折り合いが着けられてない事や、恵ちゃんの家族の事など、考えなきゃいけない事はあるけれど、二人が愛し合っている事を理解して貰わなきゃならないとキバってはいない。こんな事はしようと思って出来る事じゃない。二人が互いに相手が好きであると言う事は考えるまでもない事で、他のものをないがしろにしてもごり押しするでもなく、そのまんまで在ろうとする様は…特別な事だよ。
    4巻に備えて猫っ毛読み直した。最初の頃、イケメンヘタレと道産子ボーイって謳い文句が全面押しだったように記憶してるが、みいくんはヘタレと言うより恵ちゃんで妄想する期間が長かった余り、自分の妄想よりリアルな恵ちゃんの方が強烈に可愛いので毎度衝撃受け思考停止してるだけだなと思った。事あるごとに現実が妄想を塗り替える訳だから、幸せもんだよなー、みいくんは。
    恵ちゃん…男っぽくなったよなぁ、こういう言葉使うのもおかしいんだが、カラーページの柵の上に座ってる仕草が。
    似てる二人(黒髪眼鏡と言う部分でも共通している)、『青春♂ソバット』の白洲とみいくん、だが、中身は全く違う、白洲は女装しても男らしく女装する、恵ちゃんの女装におもいっくそキョドるみいくんとは大違い(笑)
    5巻で会いましょう、と巻末が結ばれてて…もう、ずーっと続いて欲しい、猫っ毛。
    1巻読んだ時からずーっと猫っ毛好きだけど、どういうところが好きなのか、具体的に言い表すのが凄く難しい作品だな、って思ってたんだよね。みいくんと恵ちゃんの二人とは真逆とも言えるかもしれない経験を実際に自分がした後に、ようやく何故好きなのかが解ったよ。日常を続けていくには精神の安定が必要なのよ、人間には。平穏とか、波風断たないとか、何も起こらなくて平凡であるではなく、それらが如何に危ういバランスで手に入っているか、と言う事なんだよ。恋人としての関係は段階を踏んでて変化が訪れるけど、みいくんも恵ちゃんも日常は維持してるんだよね。俺たちの愛は間違っちゃいないので認めて下さいと言う事がBLの辿り着く愛じゃない気がする。親兄弟など身近な受け入れて欲しい人に認められた瞬間、彼らの愛は正しい、拍手喝采的な描き方はしてないんだよなー、猫っ毛。一見そう見えるし、そう言う風に納得したい読者にも読み解き易くなってるけど。二人の人間の関わり合い方・成り立ちが読みたい訳で、万々歳・ハッピーエンドだから読んでいて楽しいとかじゃないなぁ。他の人間の存在がチラ付きながらも、誰がなんと言おうと好き、でいいし、理解されればいい事もあるかもしれんが、されないからと言って彼らの愛が不幸である筈がないんだよな。二人の関係が誰かを不幸にしたり不快に思わせるものであったとしても、その人間一人を個人として考えると、この広い世の中でたった一人愛する人がいる、と言う事は決して不幸なんかなじゃないし。やっぱ人間関係基準で考えると、たった一人の人に出会えると言う事は奇跡なんだよ。他の人間に認められないからと言ってその愛を諦める必要なない。逆に、どんなに片一方にとってはその人間の存在が必要でも、相手にそう思われない場合は諦めるしかないんだよね。恋愛云々ではなく、人間関係として。猫っ毛読んでると心底そう思うわ。人間関係が成り立つ様と同時に何故成り立たないか、って事も考えさせられる。恵ちゃんがずっと一緒に居ても嫌になった事ない、って言ったあの場面が全てを物語っている。プラス面もマイナス面も全て「その人(みいくん)」って気持ちがなければ愛は生まれないかもね。一見逆の様に思えるが、性行為が介在する場合は、人間関係を構築する上でクリアすべき基準が甘くなるんじゃないかなぁ。身体の相性で多少の事は目瞑ったりするしね。性行為を行わない前提の友情などは、如何にストレスを感じないか、の方を優先するから審査基準は実は厳しい。みいくんと恵ちゃんは恋愛関係と同時に人間関係も構築している。だからこの作品が好きなんだと思うわ。
    清 竜人の「ボーイ・アンド・ガール・ラヴ・ソング」が猫っ毛にハマり過ぎ…はー、4巻堪能した!!奇跡的に聴いてるモノが作品世界の後押ししてくれる時がある。
    ♪探しても 探しても 理由なんてさ わかんないけど
    こんなにも こんなにも 愛されてるよ
    考えても 考えても 理由なんてさ わかんないけど
    ぼくのからだと あなたのからだが 求め合うよ
    探しても 探しても 理由なんてさ 見つかんないけど
    こんなにも こんなにも 抱きしめ合うよ♪

  • 2015-5-15

  • ▼あらすじ

    お互い求め合う愛を確かめ合った2人はさらにラブラブな毎日。
    みいくんなんて毎日Hがしたいほど!
    しかしまたたび荘ではそうもいかなくて…。
    そんな愛が深まる4巻の目玉は、小樽帰郷のお話。
    わだかまりが取れるみいくんの涙はハンカチ無しでは読めません!

    ***

    相変わらずぽかぽかしていて心地良い温度のお話だなぁと思いました。
    一昔前の少女漫画のような、温かくて味のあるタッチのイラストがこの作品の持つ素朴な雰囲気と最高にマッチしていて、他の人が同じものを描いてもまずこうはならないだろうと改めて感じました。

    本番シーンは少なめ(しかも割とあっさり)でしたが、それでも十分エロくて、特にみいくんが凄くエロくて可愛かったです。
    自分で乳首を弄りながらお風呂で抜いちゃうシーンとかエロかわ過ぎて「これでバリタチとか説得力ないよ!」と思ってしまいました(笑)
    最近、みいくんが受けの方が萌える事に気が付いてしまった私。
    腐女子のサエさんと凄く話が合いそうです(笑)

    後はクリスマスパーティーで見せたハルくんの女装(JKコス)が凄く似合っててキュンとしてしまいました。
    ハルくんの「可愛い?」からの北原さんの「尊いです…」って台詞が的確過ぎて思わず笑ってしまった。うん、分かる。尊いよね(笑)
    しかもあの火野さんを本気で追い詰めるハルくん超つよい(笑)

    そして図書館のシーンはあれですね。本棚に凭れ掛かりながら真剣に本を読むみいくんの後ろ姿(うなじ)が艶かしくて凄く印象的でした。
    あんな無防備な後ろ姿見せられたら誰だってムラッとくるよね!
    恵ちゃんがトイレに連れ込むのも無理ないわーと思いました(笑)
    ていうか全体的に恵ちゃんが何か大人っぽくなっている…?
    みいくんの言う通り綺麗になったと思うし、雰囲気とかも一皮剥けた感じがするというか…やっぱり脱童貞したからでしょうか(笑)

    もしかしたら、この巻で終わってしまうのか…?と思ったんですが、あとがきでまだ続くと知り、やったー!!と本気で喜びました。
    まだまだ二人のラブラブっぷりを見せつけてほしいですし、次の巻でも萌えをたっぷりと補給させてほしいですね。

  • いとしねこっけ4
    第26話「留守番 恵ちゃん」のマキ
    第27話「蛭間さんの彼女さん」のマキ
    第28話「風呂上がりのみいくん」のマキ
    第29話「メリークリスマス」のマキ
    第30話「お墓参りにいく」のマキ
    第31話「小樽に里帰りの朝」のマキ
    第32話「小樽に里帰りの夜」のマキ
    第33話「みいくんのお誕生日」のマキ
    特別編「ハルくんと北原さんの一日 reported byテンちゃん」のマキ

  • (感想)

    どんどん男前になっていくね。

    恵ちゃん本当に男らしくなってvv
    リバでもいいけど、もうみいくん受専でもいいっ!!!
    それくらい恵ちゃんがカッコよく感じる。

    とうとう恵ちゃんの実家に訪問となりましたね。
    既に恵ちゃんからみいくんとの関係は伝えられてて
    家族がどういう態度に出てくるんだろうと思ってましたが
    さすが恵ちゃんのお母さん懐が深い!!!
    みいくんにとっても素敵なお母さんになりそうです。

    で、みいくんの本当のお母さんのお話も間にありましたが
    こればかりはね、自分の中で決着しなくちゃならないことだから。
    でも恵ちゃんの言葉によって母親を違う面から見れたんじゃないかな?
    やっぱり男前な恵ちゃん!!!

    次はどんな2人が読めるのか楽しみですね。

    裏表紙のお姉ちゃんの隣にいる人は旦那さんなのかな?

  • 切なめでしたねぇ。図書館のみいくんの後ろ姿がかっこいい…

  • 恵ちゃん、みいくんはなかなか順調なんでないかい?個人的にはハルくんが好き。特別編でテンスケと遊んでてかわいかった。

  • たまにドキッとするアングルがあるみぃくんが好き。けいちゃん癒し。ゆっち食べちゃいたい(笑)
    みぃくんがけいちゃんと一緒に母親の死を淡々と受け入れていく感じが、地味だけど深い。

    メゾン一刻と、なんか小さな恋のものがたりなイメージが沸いちゃうんだけど。

  • ほんっとに大好きな作品。
    4巻まできても全く色あせなくて、ずーっとふたりを見ていたくなる。
    ほんわかとあったかくなったかと思えば、あったかすぎて泣ける。
    今後も楽しみです。

  • みいくん、ままならない子だったのがどんどん丸くなっていってて、けえちゃんが居てほんと良かったね。

    あー、それにしてもみいくんの髪型最高に好みだ。

    あとポンちゃんが出てると嬉しい。ポンちゃん好きだわ。

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著者プロフィール

漫画家。2008年、短編『窓辺の君』でデビュー。2010年より初の長期連載『昭和元禄落語心中』を「ITAN」(講談社)にて執筆開始。2014年第18回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、第38回講談社漫画賞・一般部門を受賞。2017年手塚治虫文化賞の新生賞を受賞。同作完結後は三浦しをん原作の『舟を編む』をコミカライズ連載中。そのほかBL作品を多数発表。

「2017年 『落語の入り口』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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