起きて最初にすることは (シトロンコミックス)

著者 :
  • リブレ出版
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本棚登録 : 844
感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (170ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799725580

感想・レビュー・書評

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  • 読んでて少し泣きそうになった。

    相手に対する虚像って、アイドルとかもそうだけど、期待が強ければ強いほど、幻滅した時が怖いんだよね。それが刃になって刺さって来るというか、裏切られたって思って、意味も無く勝手に傷ついちゃってさ。

    なんか結局2人とも若いんだよね。まぁ、私も小さい頃に親が離婚して再婚して、憧れのお兄ちゃんが出来て、そのお兄ちゃんが知らない男のチンコしゃぶってたらひねくれますよ。

    相手が期待してる自分と、でもそうなれない自分ってどこかにあって、でもゲイだってバレなかったら、この2人はこの関係にはなれなかったと思うよ。きっとずっと良い兄弟にはなれても、それ以上にはなれなかった。

    すんげぇ痛くて辛くて、何度も読みながらもうやめたってくれ...って思ったけど、今幸せならめでたしめでたしって感じなのかな。2人ともお互いにお互いの事に引け目を感じているからこそ、寄り添えたり、これからに向かって進めたりするのかな。

  • なんか帯の書いてあることと中身は微妙に違うような…「欲情が甘く痺れる、ダメ恋ボーイズラブ♡」ではない…いや間違ってはいないんだけど、そんなにテンションの高い話ではなかった。
    さすが志村先生っていうか、BL専門の人じゃないっていうか、妙にリアル?いやBLにリアルもなにもないけど、生々しい?
    ふつう、物語ならここで劇的な変化が起こるよね!ってところで、何も起こらない、大きな変化はない、気まずくもそのまま生活は進む。ストーリー的に派手ではないけど、でもこういうもんだよなーみたいな。
    あんなに嫌ってたのに結局受け入れるんかい!って思ったけど流されるか、高校生やもんな。

  • 雰囲気や表現が割と好きな志村貴子さん。

    私の中では、不動の百合~レズビアン漫画を描かれる方なので、
    blを出版されたと聞いて、どんなものかなぁと購入。

    やっぱり、雰囲気は独特ですね。
    でも何だか、志村さんの個性と、
    blニーズとの合間で調整をはかっているような印象を受けました。
    bl一冊として出版するのは初めてだからかな?


    生々しくてふわふわしていて、
    軽くて、真剣で、面白くて。
    そんな空気感でした。

    今後もblを描かれるという事ですが、
    志村さん…百合~レズビアンも、忘れないでね(´・ω・`)
    …と、私は少し不安になってしまう(好きだからって想いからですが)

    やはり志村さんは百合ビアンが光ります…
    でも、この漫画も悪くないですけど!

    (´・ω・`)



    ───────
    二回読みました。

    気持ちが落ち着いたからか、
    やはり普通に面白かった!

    悪くない、うん。

  • 以前、「不憫BL」で見かけていた、志村センセによるBL。
    弟が好きすぎてどんどんダメダメになってる引きこもりのバリゲイ義兄ちゃん。そして、そんな義兄ちゃんにガッカリなリア充高校生の義弟くん。
    アンソロで読んだ時には、公嵩のダメっぷりに残念だね~ってかんじだったんだけど、こうして全編通して読んでみると公嵩と同じくらい夏央も義兄ちゃん大好きすぎてっていうのがすごく伝わってきて、ほのぼのさせられました。
    …いや、やってることは大概ひどいんですけど、それでも好きだからこそどうしようもなくてこうなっちゃった…感がひしひしと感じられるので微笑ましくもあるんですよね~!

    かわいい!萌えました…w
    よかった場面のひとつが、公嵩が夏央に傘を持っていくところ。確かに嫌われてたら頼んでこないよね。
    あと、公嵩の将来をめちゃくちゃにしたと罪の意識にかられてる夏央を責めたりせずに、あくまでも自分の意志だと思ってるところは男前だけど、しっかり下心は忘れてないところにもキュンときちゃいました。

    義弟ドSかとずっと勘違いしてました。そうじゃなくて、義兄ちゃん大好きをこじらせてたんですね!勉強見てもらったりして、ずっと甘えていたかったのかもw

    今後の二人の状況が気になります。ちょっと大人になった公嵩と夏央の同居ラブをぜひじっくりと覗いてみたいです。地縛霊の実況も面白かったけど…!

  • 「不憫BL」で初めて拝読したときは、湿度80%のじめっとした感じだったけど、続編ありきだと結構…日の照りながら雨の降る、決して救いのないものではなかった。カバー下は同居してるしねムフ。弟の感情は読者に委ねてる?のかな、お互い罪にくるしんでたんだという回想シーンがとても切なくて泣きそうでした。
    弟受けかぁ(未結合だけど)逆のイメージなんだけど。

  • どちら側に感情移入するかで解釈が違ってくるかもしれない。父親と母親の再婚で義理の兄弟になった兄・公崇(中3)と弟・夏央(中1)。勉強を教えてくれる賢いお兄ちゃんが可愛い弟に只ならぬ恋をしている…可愛い弟が性的な意味合いでも欲する存在になる。
    夏央はキミが同級生の局部をくわえて致している場面に遭遇し、学校で兄はホモであると言いふらし、学校と言う居場所をキミから奪う。キミはそれを甘んじて受けるかの様に、学校を辞めて引き籠り、コンビニでバイトはしているがいわゆるニートに近い。
    弟の自分が好きだと言うキミに、夏央は辛辣な言葉と高慢な態度で接するが…
    夏央にとっては、兄がホモで男と致していると言う事よりもショックだったのは、大好きなお兄ちゃんが家の中に性的なものを持ち込んだことに対する十代の潔癖な部分を侵略された事に対する怒りだろう。キミから見ると、隣の部屋に彼女を連れ込んで致している夏央がヤリチンに見えるかもしれないが、それは性的な部分に傷を負った人間が「そんなものは怖くない」と怖さに対峙するための防衛本能の結果じゃなかろうか。
    終盤で夏央がインポになってしまったのは、やっぱり兄の自分に対する性的な欲望を目にしてフラッシュバックを起こしてしまったんじゃなかろうか。
    キミは夏央の根本的な優しい性格に甘えているのだ。夏央も、いつかは自分が好きだった頭のいいお兄ちゃんに戻ってくれるんじゃないか、と言う期待を捨てきれずにいるので、完全にキミを拒絶できないんだろう。そこにも、夏央の優しい性格が表れている。
    これはBL作品かもしれないが、キミが夏央でシコるのは止められないだろうが(表紙裏を読めば至極納得に至る)夏央はキミの為にも許してはいけない気がするよ。禁断の兄弟愛、なんて展開は起こらなくていい、彼らは出会ったころの兄弟には戻れないだろうけど、兄弟でありながら実際は血の繋がりがない他人な訳だから、同性愛と言う恋愛関係になってもなんら障害はないのだが、キミは夏央にとって賢くて大好きなお兄ちゃんであろうとする事を止めてはいけない、夏央も、大好きなお兄ちゃんが戻るのを諦めてはいけない、そう言う読後感だった。
    BLだからと言って二人がくっつかなきゃいけない、なんてルールはない(笑)

  • あー……涙が。
    滑稽で、いとおしくて、あほで超切ない。
    そしてめちゃくちゃかわいい。
    ノンケの弟に軽蔑されてると分かってても抑えられない兄の愛(変態)がどう、しょーもないから、胸が痛くなるほどかわいい。

    126ページで「もう、兄ほんとばか……」と思いながら泣き笑いになってそのあとはずっと泣いてた。悲しいんじゃなくて、なんか色々な感情(from my 記憶)が押し寄せて。ラストは涙目のままうふふ、って笑ってエンド。志村さんBLをもっとどんどんお願いします。

  • わー不憫BLに入っていた作品が続いていたなんてー!!!!
    好評で続編…わかるわかるぅー!!
    それも初のBLなんて…信じられないっっ

    そんで二人はどうなったのか…
    続きはでていなさそうだし、ここまできて出ていないならもうないんだろうけど…
    夏央はなんだかんだ兄を見捨てられないんだろうなぁ。
    受け入れる日も来ていそう…かも!

    やっぱり志村先生、大好きです!

  • 高校生
    義兄弟
    兄不憫度 ☆☆☆
    でも弟寛大度 ☆☆☆
    ハッピーエン度 ☆半分

  • 二人のあいだの緊張感がよすぎた。

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著者プロフィール

1973年、神奈川県生まれ。1997年、『ぼくは、おんなのこ』でデビュー。代表作『青い花』『放浪息子』はテレビアニメ化された。2015年、『淡島百景』が第19回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。その他、『こいいじ』『娘の家出』『敷居の住人』『どうにかなる日々』など、著書多数。また、アニメ『アルドノア・ゼロ』『バッテリー』のキャラクターデザイン、小説の装画など、マンガ以外にも活躍の場を広げている。2020年、『どうにかなる日々』のアニメが劇場公開予定。

「2023年 『おとなになっても(9)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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