薫りの継承 (上) (ビーボーイコミックスデラックス)

  • リブレ出版
4.04
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本棚登録 : 1035
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799726358

感想・レビュー・書評

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  • まさに背徳、そして官能。
    ここぞという場面で台詞は最小限、一定の距離感があるのに誰も間に入れない空気感。ひたすら衝動に任せた情事に耽るシーンは明日美子先生にしか描き出せない魅力があり読みながら言葉を失い、目を奪われました。
    明日美子先生ファンなら普通に好きだと思います。元々独特の世界観と絵柄で描かれる先生なので絵柄に抵抗が無い方で、幸せなど無い上等、官能背徳ものどんと来いならお勧めです。上下巻一気に読んでください。
    同じ先生の作品でも「同級生」などとは雰囲気が全く違うのでご注意ください。

  • ひとつひとつのセリフが無駄がなくて、言葉にこめられた意味を探ると震えるものがあるのもすごいんですが、やっぱり「絵」ですね。個性的で見間違える事がないだけじゃなく、繊細です。そして、セリフに頼ることなく一コマの絵だけで登場人物の心情や物語の真実のすべてを描きつくせる、圧倒的な表現力ですよね。
    センセの作品を読むと、改めてマンガの持つ良さに浸ることができます。
    特にこの話は、色、香り、味わい、感触、声と、五感をめいっぱい働かせて味わうエロスでした。

    今回のテーマは禁断愛。しかも兄弟もの!ちょっと古典的すぎでは…と思ったりしました。
    嫌悪に満ちた目で見下してくる兄の忍を、暗闇で義姉と偽り犯してしまう義弟の竹蔵。連れ子として竹蔵が忍の家にやって来た少年期から独立した大人になるまでの二人がダークなタッチで描かれています。

    とても耽美的な色調です。すごく懐かしい雰囲気があるストーリーなんだけど、でも昔のただ暗くてドロドロした耽美とは違っていたところがセンセらしく、斬新でした。
    竹蔵の兄ちゃん大好き病はともかく、目隠しして待ち構えてるクールビューティーってめちゃくちゃエロ過ぎるんですけど!
    ただ自分を嫌う忍が憎くて辱めるために犯すとかそういうエロじゃなくて、歪んだ形でしか愛し合えない、というエロスに萌えました。

    そして、もうひとつは要の存在です。
    年齢や見た目よりずっと大人びていて、竹蔵をそそのかす度量もあるちょっとコワい少年。
    ちょっとしたゲーム感覚だったかもだけど、その結果危険で濃密なエロスを目の当たりにして何かが芽生え、後々さらに大変エロスなことになっちゃってます…
    この数年後の話が異常にエロくて!
    禁忌愛ってこういうのを言うのね??と昂りました~!
    禁断の関係のすごいの久々に堪能しました。
    下巻で彼らがどうなってるのかドキドキします…

  • 上下巻を読み終えて。
    悲しくてやりきれないのに、美しくそして愛おしく思う気もちも鮮やかに物語が完結する様は、さすが明日美子さんの作品だなと惚れ惚れしました。

  • BOOKOFF年始セールでパケ買いした。あと名前買い。

    読む前からわかってたけど、ウ、重、濃い……!
    思わず息を詰めて読んで、読後もやや呻いた。

    貯蔵庫のくだりは、しゅるりと手からほどける目隠しからして素晴らしいんだけども、犯したときの散る白濁と事後の煙草の煙がうまく溶け合う描写が見事すぎた。
    男の嬌声は唇から漏れ出るように小さく、滑らかで、女の嬌声は大きく恥なく刺々しい吹き出しを使われているのが印象的。差〜!

  • ショタの前で父親が犯されてめっちゃ性癖歪みそう。

  • クールビューティで生真面目な兄と連れ子の弟、兄の息子が織り成す情欲の絡み合い。んもう、変態なんだから~!!(誉めてます)。この人の描くクールビューティは最高ですわ。エロくて心の鼻血吹きました。

  • 2015-8-21

  • 2017/04/15
    話の軸がありつつ何なら少し考えてしまうような内容なドキドキする漫画ないかなーと思っていた時に中村明日美子先生の絵が目にとまり手にした作品。近親系はあまり手に取らないけど結果、絵が綺麗だし義理の兄弟という設定が遠くになる位、話や登場人物にのめり込んでしまってページをめくる手が止まらなかった。
    忍がかっこよすぎる‼︎とクラクラしながらも弱そうなのに大胆で攻めの竹蔵。
    誰かのレビューに「忍は淫乱」とあったが、確かにアレは好きモノです。

  • 同級生シリーズを読み、他にも中村明日美子先生の本を読みたい……と、いろいろレビュー回ってたどり着き購入。
    表紙からもっとドロドロしてるのかと思いきや、肌色シーンは多いですがあまり痛々しくなく見れました(結構苦手なので……)。恐らく互いに会話がないからある意味行為的にはサラッとしてるのかな??

    個人的に学生時代の兄がくっそ美人ですきです。
    中村明日美子先生は年齢に寄る変化を描くのが好きなのかしら……(OBとか)

    甥くんもいい絡みができている……

  • 上下巻なので一応どちらも書いておこう

    …と思ったけれど、
    下の方に詳細書こ
    薫り立つんじゃないかって位の色気、感じてみたいもんですねー

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著者プロフィール

二〇〇〇年に「コーヒー砂糖いり恋する窓辺」でデビュー。爽やかな青春物語からボーイズラブ、官能的な物語まで、多岐にわたる世界観で読者を魅了する。著書に『同級生』シリーズ、『薫りの継承』『あの日、制服で』などがある。

「2021年 『谷崎マンガ 変態アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中村明日美子の作品

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