俺の人魚姫 (ビーボーイコミックスデラックス)

著者 :
制作 : ARUKU 
  • リブレ出版
3.67
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本棚登録 : 107
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799726884

感想・レビュー・書評

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  • うーん漫画を描き慣れていないのか、台詞が棒読みみたいに聞こえるし言葉遣いも随所で違和感が…「好きにおなり」には思わず脱力(笑)原作者ってどこまで作品に指示されるんでしょうね?

    一時的に失明した御曹司×吃音工場作業員。昼ドラ展開よりも受けが攻めの親友にコロッといったのには疑問しかない。

    同時収録は戦時下の主従関係もの。これも継母が基地○。オチにひねりがなさすぎやしないでしょうかね(^^;

  • ARUKUは魂の純度を信じている作家さんだと思う。そしてこれまで描かれた作品のモチーフはほぼ全て「富める者」と「貧する者」の「身分違いの恋」であると言える。きっと作者自身が「何も持たない自分」と言うものとずっと葛藤して来た人だからだろうと思う。
    私は遥々アルク名義で描かれた『猿喰山疑獄事件』を読んで以来、全てのコミックスを読んでいる。作者自身の魂の叫びを写し取ったような持たざる者の悲鳴が聴こえるような作品で、いつも涙が勝手に溢れて来た。これは言ってはいけない事かもしれないが、何ゆえに「原作者」になってしまったのだろう、業界の内情は知る由もない。ARUKUの紡ぎ出す物語は、作者の「絵」があってこそだと思う。
    この作品は完全なるおとぎ話で終わっている。寓話的手法は遥々アルク名義時代に際立っていた。その時は「描く事」自体への作者自身の不安が重なり、そんな事をしても何もならないのだが、ずっと本を抱きしめていたい衝動に駆られるくらいに、情動が揺れて仕方がなかった。何かせずにいられない気持ちになった。
    ツイッターなどの作者のツイートを読んでいると、作者自身が混迷の中に在るのだな、と言う感じが伝わって来て不安になる。
    作者の絵は非常に癖がある。一見、表情が単一的、デッサンも狂っている様に見えて、「綺麗な絵」に慣れている読者には「物語」の良さが伝わらないかもしれない。そう言う事なんだろうか…作者原作のコミックスが2冊発行されている。
    ARUKUは描かせる側に回るべきではない稀有な作家である。作者自身に作者自身の物語を描いて貰うべきである。本作を描かれた雪居ゆきの絵はARUKUの世界観を壊すものではなく、物語にとても合っていたと思うが、私は元々ARUKUファンなので、本人に描いて貰いたかったなぁ、と言う正直な気持ちは隠すつもりはない。

  • アルクさんの話ってアルクさんの絵とモノローグだからこそなのかなと、興味本位で購入。この方も正直、絵も流れもぎこちなかったですが、やっぱりほろっとしてしまいました。

  • 表題作と短編がひとつ。
    どちらも一途で切ないARUKUさん独特の世界観でとてもよかったです。それとARUKUさんとはまた違ったタイプの絵で、特に道雄が可愛らしいのでとても新鮮な感じでした。しかし悠馬は最後までサイテーなのが残ったのが残念だな。そして意外と柏原がいいひとだったのでねー、彼の方がいいよってなっちゃうよね。

  • 切ない…!切ない!!詳細はこちらに↓
    https://note.mu/vincent82/n/n92e78371f9fa

  • うるうるのきゅんきゅん。いいわあ。切ないわあ。末長く幸せになって欲しいなあ。柏原にも素敵な相手ができたらいいなあ。今のままやったら、めっちゃ不憫だから。

  • 表題、柏原にしとけばいいのに…^^ 最初こそチャラくてクズだと思ったけど、本気の柏原は確実に悠馬より良い男だと思うw悠馬は昔はかっこよかったのになー。目が見えなかった時もしおらしかったのに、初Hでフェラ要求するとか柏原にもう一発殴られればいいと思う( ˘ω˘ )ていうか「まあ俺も嫌いじゃないよ」って何だ(^q^)絶交なんて生温いわ!まあ、絶交以前に柏原は迷うことなく縁切るって言ってたし、悠馬のこと「カス男」とか言ってたけど…w悠馬は柏原のこと親友だと思ってるのに、柏原の方はそうでもないのが笑えたw

  • 一途で切なすぎる恋の話でした。
    ARUKUセンセ原作とのことで購入してみました。雲居ゆきセンセの絵柄はやさしくて繊細で話のイメージにぴったりで、特に薄幸なねずみちゃんがとてもかわいかったです。
    ストーリーはあのARUKUワールド全開で、涙が止まらなかったけれど読後は心が洗われました。雲居センセは原作の独特の世界観をきちんと描き出していたように感じました。

    大手文房具メーカーの若手常務×消しゴム工場の工員。
    爆発事件で失明してしまった悠馬は、敵が多い自分の味方として「名無し君」だけに無防備な姿を見せるようになるのだけど、本当の恋を知らずにいい加減な人生を送ってきた金持ちの顔だけ男というのは絶えず見え隠れしています。
    一方のねずみちゃんはやさしくて心がきれいな男の子なんですが、吃音のせいで周囲からは誤解されてばかりの損な人生を送っています。
    道雄が悠馬を好きな理由にキュンときました。悠馬にもすごくピュアな子供時代があったのね…

    消しゴム工場!?っていう設定に驚きました。
    でも毎日単調な作業に一生懸命向き合う道雄と、かわいいのにできそこないとして廃棄されてしまう不良品には似たものがあって、胸が締めつけられます。
    金持ちのお坊ちゃんの悠馬にとってはお弁当やパンなんて些細な好意だろうけど、そこにはねずみちゃんのせいいっぱいの思いやりがつまっていて、胸が熱くなりました。

    ねずみちゃんの遺言をみつけて悠馬の悪友の柏原が追いかけるシーン涙が止まりませんでした…!柏原を見直した!ねずみちゃんに言い聞かせた言葉もよかったです。

    それにしても恐ろしい女でしたね~
    悠馬が真実に気づいてくれてほんとに安堵しました。
    本当の恋も知った悠馬。よかったです。それもこれもねずみちゃんの献身愛のおかげですね。
    おい、とか名無し君、としか呼びかけてなかったけど、最後に人魚姫って呼んでてラブラブでよかった!
    今後はねずみちゃんに感化されていい男になっていい経営者にもなって、幸せにしてくれると思います。

    「ダリアの恋」は、戦時中の商家の下男とその家の病弱な長男との恋物語。こっちもイジワル継母が嫌な女で。
    辛さを乗り越えて結ばれる胸を熱くさせるお話でした。

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