珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

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著者 : 岡崎琢磨
  • 宝島社 (2012年8月4日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800200723

珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)の感想・レビュー・書評

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  • この本を読んでいて、改めて痛感しました。
    ああ、私ってやっぱり、「地図の読めない女」の典型!
    空間把握能力を、おかあさんのおなかの中に置き忘れてきたんだわ!

    せっかく憧れの地、京都が舞台の物語なのに
    次々に出てくる通りやお店の配置がうまくイメージできなくて、主人公のアオヤマに
    「ああっ!そこでさらに電車に乗らないで。。。なおさらわからなくなるー!」
    なんて、心の中で必死に呼びかける始末。
    京都に土地勘のある方や、方向感覚がまともな方は、
    アオヤマと元カノの追いかけっこを思う存分楽しめるんだろうなぁ、とため息です。

    京都の街にひっそりと建つ、隠れ家的な珈琲店タレーラン。
    主人公のアオヤマが、ふと寄り道をしたその店で
    幼いころから夢見ていた珈琲に巡り会うところから物語は始まります。
    しかも夢の珈琲を淹れてくれたのが、渋いロマンスグレーのマスターとかじゃなくて
    もしかして自分より年下?!と思えるような美少女だったりするんだもの、
    驚きも喜びもひとしおでしょう。

    美少女(実は少女という歳でもなかったのだけれど)バリスタの美星は
    終盤近くまで、なんだかオトモダチになりにくいキャラクターだなぁ、という印象でした。
    身内と話すときの口調と、お客と話すときの口調との隔たりが
    接客業だから、では済まされないくらい大きすぎて
    一見さんはともかく、常連さんにはもうちょっと打ち解けてあげてよ、と思ったりして。

    その違和感が最後の事件にちゃんと結びつくとは、さすがの展開。
    でも、他のシリーズものほど続きが気にならないのは
    やっぱり私が、珈琲を飲むと夜眠れなくなる、ダメなオトナだからなのかな?
    エスプレッソにはたっぷりお砂糖を入れて飲むものだと知って
    ほぉほぉ、いいこと聞いちゃった♪ とほくほくしていたのに、ゲンキンな読者ですよね。

  • ん〜
    一話一話読みやすいし文章も上手いけど、
    漫画チックで
    少し軽薄に感じる主人公像は
    人を選ぶかも。

    まぁツッコミどころは多々あるけど
    河原町三条、祇園祭、八坂神社、五山の送り火、出町柳、賀茂川、
    実在する京都の名店イノダコーヒなど
    京都を知る人なら嬉しくなる描写は大きな魅力だし、

    珈琲は苦手な自分だけど(笑)
    カフェではなく喫茶店にこだわってる点で
    楽しく読むことができました。



    富小路通りと二条通りの交差点にある
    「純喫茶タレーラン」。

    偉大なる食通の政治家タレーランの名を冠した店名。

    重厚な扉と赤レンガの道と
    蔦が絡み合う魔女の棲み家のような佇まいの古びた喫茶店という設定が
    雰囲気あって引き込まれます。
    (異世界・京都が舞台だからこその
    リアリティがあります)


    主人公である
    22歳のコーヒー好きの青年、アオヤマ。

    謎解きが趣味の
    喫茶タレーランのバリスタ
    切間美星(きりま・みほし)23歳。
    (見た目は女子高生)

    美星の大叔父で
    絶品のアップルパイを作る
    タレーランのオーナー兼調理担当の
    藻川又次(もかわ・またじ)。
    (女好きで変な京都弁を使う)

    美星の過去を知る青年、
    胡内波和(こない・なみかず)。

    そしてシャム猫のシャルル。


    キャラが立った登場人物たちは
    ドラマ化したら
    誰がいいやろって
    思わず考えてしまいます(笑)


    アオヤマと美星に
    毎回もたらされる日常の謎。

    赤と緑の傘を
    間違えて持っていったのはなぜか?

    ブラックコーヒーを飲めない男の浮気調査、

    孤独な小学生が
    大人に牛乳をねだる理由とは?


    そして美星が
    謎を解く時のお決まりのポーズが
    手回し式のハンドミルでコリコリコリコリ、
    コーヒー豆を挽くのです(笑)
    (毎回の決めゼリフはちょっと恥ずかしい笑)


    そして容易には人を寄せ付けない
    心に砦を持つ
    美星バリスタの隠された秘密とは…
    (いやはや5章後半からの二転三転する怒涛の展開には騙されました汗)

    ゆったりと進む恋模様も絡めながら
    謎を提示し
    サクサクと読ませる技量は新人らしからぬ出来映え。


    晴れた日には
    レンタサイクルでも借りて
    珈琲牛乳でも飲みながら(笑)
    京の町をロケ地巡りしてみるかな〜(笑)

  • サブタイトルと「ビブリア」シリーズを思わせる表紙のイラストが気になって手に取ってみた。
    日常に潜む不可解な出来事を珈琲店「タレーラン」のバリスタ・美星さんが
    コーヒーミルをこりこりと回しながら考察し、「たいへんよく挽けました」と解き明かしていく。


    私自身、話の隅々まで気を配りながら読めていないせいもあり、
    作者のミスリードに安易に引っかかっていて
    「えっ、そっち!?」
    と思うこともしばしば。
    また逆に、結末が読めてしまうこともあった。
    けれど、殺人は起こらないし(少し人を傷つけるシーンはあるが)、
    香ばしいコーヒーの匂いを思い浮かべながら読むのは楽しい。


    さらに、京都にゆかりのある人にとっては、より一層楽しいのじゃないかな。
    通りの名前や地下鉄の駅、繁華街の混雑の様子
    懐かしい思い出や、今現在関わりのある人には、
    いきいきとした街の姿が目に浮かぶことでしょう。
    珈琲が出てくるシーンの描写は、コーヒー好きならたまらないかも。

    実際にある街を匂わせながら特定しない本も多いけれど、
    実在の固有名詞が出てくると、その街と登場人物が鮮やかに彩られて、いいなあと思う。

  • 「ビブリア古書堂の事件手帖」の珈琲版といえなくもない。
    「日常のミステリー」+「甘酸っぱい恋愛」に苦味が加わる風味。
    好きですw

    お話は...
    京都の小路の一角に、ひっそりと店を構える珈琲店「タレーラン」。
    主人公のアオヤマは、偶然入ったこの店で、理想の珈琲と魅力的なバリスタ 切間美星と出逢った。
    彼女は、店に持ち込まれる日常の謎を、コリコリコリと解き明かしていく...その先に彼女自身が背負った暗闇とともに...

    第一章、第二章までは、日常の謎解きも場面の描き分けも拙さが残っていて、ビブリアに便乗しただけのものか...という失礼な感想が正直沸きあがった。

    しかし後半の三章は、ミステリー要素もビターになり、いいセリフも飛び交う。そしてスイーツな要素も入っている。
    いい感じ。

    登場するキャラ設定は好き。
    アオヤマのキャラもいい。
    美星が成長する感じもいい。
    登場する人物名がすべて珈琲豆がらみなのはおもしろいようでもあり、作品の品位を落としているようでもあり。
    コミックにすると良いテイストになるんでしょうね。

    「日常の謎」は北村薫ファンの私からすると、うーん...がんばれ!って感じ。
    2巻もあるようだけど、どういうミステリー展開してるのか気になる。

    「スイーツさ」は心地良い。
    またつまみたくなる甘さ加減です。
    はい、2巻もつまみます。

    本書は「このミス」大賞選考の隠し球でした。
    「このミス」大賞シリーズは、良い新人を発掘しつづけていて応援!

  • 京都の珈琲店を舞台に展開するライトなミステリ。
    読みやすいですね。

    恋人とケンカしてたまたま入った小路の一角のレトロな店。
    そこでアオヤマは、追い求めていた理想のコーヒーと、魅力的な女性バリスタ切間美星に出会う。
    美星の大叔父がオーナーで、美星は童顔で手伝いの学生のように見えたが、アオヤマよりも一つ年上。りっぱに店を仕切っていた。
    客とは距離を置いているほうだが、謎解きの才能があり、喋りだせば駄洒落も飛び出し、コーヒーについての薀蓄も止まらない。
    小さな謎を解きつつ、似た興味を持つ同士で、しだいに距離を縮めていくが‥?

    大叔父の藻川又次は見た目の渋さと違ってお調子者の老人だが、手作りのアップルパイは絶品。
    アオヤマの元カノ虎谷真美は柔道サークルの強者という変わった設定も。
    遠縁にあたる小須田リカなど、登場人物の名前は皆コーヒーがらみ。
    何だか変な名前になっちゃってる人もいるけど‥?

    ちょっとビブリア古書堂を連想させる設定。
    特に彼女に過去の問題があるあたり。
    それが終盤、意外な展開で面白くなったので、☆一つ増えました。

    まあ日常の謎系はいろいろあっても~気晴らしに肩がこらなくて、いいかなぁ。
    海外のコージーでも本屋や、紅茶やコーヒーがらみ、ありますから。
    あの激動の時代を生き抜いた政治家タレーランがコーヒーについて語っていたとは知らなかったというか(たぶん知っていたかも)、すっかり忘れてました。そういえば、コーヒーが普及した時代の人ですね。

  • あきらかに「ラノベ」でしかないものを、「このミス大賞」関連として出版しないでほしい。
    たしかに「京都の隠れ家カフェ」「美人バリスタ探偵」「日常の謎と美味しいコーヒー」などの構成要素だけは売れセンだとは思いましたが、「このミステリーがすごい!」と銘打って、ミステリーとして全く凄くないっていうのはがっかり感もひとしおです。

    『ビブリア』みたいな作品に憧れて、京大ミス研の同人誌に書きました! っていう以上のものではない(商業出版でお金取れるレベルじゃない)ですよね。
    装丁が完全に『ビブリア』を想起させるようなものでありながら、内容が格段に落ちる劣化版というのは、売り方(戦略)もちょっとマイナスだと思います。出版社の姿勢として。

    京都のご当地ミステリーって解説にありましたが、京都に土地勘のある読者にしか解けないようなクイズが、ミステリーとして面白いでしょうか。内輪受けなら同人誌でやってください。
    また、せいぜい「クイズ」というレベル(しかもクイズとしても出来が悪い)のものを、登場人物にこねくりまわさせ、二転三転させて、「日常の謎」ふうに提示する昨今のコージーミステリーの低レベル化、もうやめたらどうでしょう。
    こんなの「日常の謎」としてひとくくりにしたら、北村薫や若竹七海が泣きますよ。

    解説には「謎解きの要素の薄さは出版時に改善された」「魅力あふれる登場人物」「充分な文章力」なんてことが書いてありましたが、悪い意味でため息が出るようです。
    登場人物は既存のラノベキャラを寄せ集めたみたいだし、文体は変(文体に文章力がついていってない)だし、謎解きは前述の通りだし、解説者にまで怒りを覚えるほどでした。

    せめてせめて、
    「んぐぁ。」
    コリコリコリコリ。
    「大変よく挽けました。」
    だけでもやめさせたほうが良かったと思いますよ、編集さん。
    小中学生だけに買わせたいのなら、ティーンズレーベルから出してね。

    まあ、この寒いサブタイトルを見て、「こりゃハズレだな」と判断できなかったこちらも痛恨のミスでした。

  • 図書館で。
    また可愛い女の子がちょっと特殊な才能もちって話か~と思いつつ読んでいたらコーヒーの薀蓄が結構面白くて謎解きよりもそちらを楽しく読みました。主人公二人は最後までよくわからない人たちだなぁと思いながら読みました。

    作者がミスリーディングを狙っている為なのでしょうが文章がわかりにくく、何を言ってるのかわからない、という点が結構ありました。特に二話。誰が誰と、どこにいて何をしているのか全然わからないため何が問題でどういう事件なのか終盤までよくわかりませんでした。そして仔猫には牛乳与えるのは良くないんだけどな~ おなか壊すし。そしてお話にアリガチですが餌与えただけじゃ動物は生きていけないのよね~、シモの世話とかどうすんだ、とか無人の建物に閉じ込めて子供が一人で面倒見てたとか無理あるでしょう、と思ったり。そろそろこういうテンプレ、無くならないかなぁ…。

    後、人物関係がナゾ。何で最初の話で主人公は元カノの友人に張り倒されなきゃいけないんだろう?とか。バリスタもあんな過去があったならおいそれとお客さんと親しくならないと思うだけど…結構親密度詰めるの早くないですかね?
    まあ、面白くないわけではなかったのですが色々と首を傾げる所もありました。続きは…まあ気になったらボチボチと。

  • 随所でビブリアの何番煎じな感はありますが、京都のカフェでコーヒー薀蓄ということで、おまけの4点。

    日常の謎で、初めはかなり緩い雰囲気でしたが、意外と偏執的な恋愛感情が絡んできて物騒な展開になります。
    ちょっと無理があるような気もしたけど、まぁまぁ雰囲気は悪くありません。
    おいしいコーヒーが飲みたくなります。

  • 京都の小路の一角に、ひっそりと店を構える珈琲店「タレーラン」。恋人と喧嘩した主人公は、偶然に導かれて入ったこの店で、運命の出会いを果たす。長年追い求めた理想の珈琲と、魅惑的な女性バリスタ・切間美星だ。美星の聡明な頭脳は、店に持ち込まれる日常の謎を、鮮やかに解き明かしていく。だが美星には、秘められた過去があり…。これが軽妙な会話?、珈琲薀蓄もこだわりだけでは、他の作家の日常の謎作品のまねをした素人さんそれだけの作品。表紙とタイトルで購入者を騙すのはうまいかも?購入検討者要注意!次巻予約はキャンセル。

  • この作品には、叙述トリックが多用されているのだが、叙述トリックというのは、読者をミスリードすることによって生じる錯誤を利用してあっと驚かせることを目的とし、そのためアンフェアではないという批判は過去にもいろいろあったことは否めない。

    それ故、ミステリーの手法としては、評価の分かれやすいものであることは、重々承知しているのだが、これはないでしょう。

    京都の隠れ家的な喫茶店でおいしいコーヒーを飲みながら、日々のなにげない出来事の謎を解きつつ、ヒロインの痛ましい過去を精算し、そして、ストーリー全般には叙述トリックを張り巡らしですか。

    ひとつひとつに重みがないから、いっぱい詰め込みましたみたいなことになってしまっているとしか思えない。

    作者に力が無いことはないと思えるから、もっと書きたいことを絞って、とことん掘り下げればよかったのに。なんだか、もったいない作品だった。

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珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)の作品紹介

京都の小路の一角に、ひっそりと店を構える珈琲店「タレーラン」。恋人と喧嘩した主人公は、偶然に導かれて入ったこの店で、運命の出会いを果たす。長年追い求めた理想の珈琲と、魅惑的な女性バリスタ・切間美星だ。美星の聡明な頭脳は、店に持ち込まれる日常の謎を、鮮やかに解き明かしていく。だが美星には、秘められた過去があり-。軽妙な会話とキャラが炸裂する鮮烈なデビュー作。

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