海鳥の眠るホテル (『このミス』大賞シリーズ)

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著者 : 乾緑郎
  • 宝島社 (2012年9月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800201867

海鳥の眠るホテル (『このミス』大賞シリーズ)の感想・レビュー・書評

  • カメラマンを目指す女性、若年性アルツハイマーの女性、廃墟ホテルに起居する日雇い男性。
    それぞれがバラバラのストーリーで、少しずつ摘み食いしながら並行する。イライラしながら我慢して読む。
    各スレッドが少しずつクロスする。
    カメラマンはアルツハイマー病の女性に父親を奪われ、日雇い男性はカメラマンに恋慕して襲う。カメラマンは幽霊になっていた。
    種明かしすると大したことじゃない。イライラもあまり解消しない。だからどうした?というカンジ。

  • 家族のが認知症かうつ病かで病院巡りしていた頃にたまたま読み始めてしまい、ものすごく後悔して封印してたのですが家族の症状が落ち着いて着たので意を決して読み終えました。

    それぞれの視点が最終的に交差する手法は鮮やかに思いましたが誰に感情移入したらいいか分からずのままでした。
    千佳のモデルの仕事仲間の女性の設定や発言が尖っている雰囲気があってのちのち大きくかかわってくるのかと思ったら生かされないままでしたし……。
    千佳が、年若い女性の命が無残に奪われてしまったことに切なさばかりが先立つ小説です。

    廃墟のホテルという設定が、すごくゾクゾクしました。
    シャッターを焚く度に昔のホテルが甦る気がする、という表現がとても繊細で良かったです。

  • 『完全なる首長竜の日』よりは読みやすくわかりやすかったかな。3つの視点からお話が進み最後に収束する構図は見事。最初の方はわかりにくいところもあったけどその疑問は話が続いていくにつれ解決していくかな。まさかあんな結末だとは思わなかったよ…。2012/668

  • 恋人と別れ美術モデルのアルバイト先で出会った
    新垣と新たな関係を築こうとする千佳。
    アルツハイマー病を患った妻の介護に
    専念すべく職を辞した靖史。
    廃墟と化したホテルに棲む記憶を失った男。
    三人の記憶と現実が交差する…

    完全なる首長竜~が気に入ったので
    読んでみたのですが、それぞれの登場人物が
    繋がっても「ええー!」という驚きというより
    「あ、そうなんだ…」と思うだけで
    しかもただ重くて悲しいだけだったという…

    あらすじに三人の記憶と現実が交差して
    ひとつのファインダーに収まった時
    見事な反転を見せる!とか書いてあるので
    期待しすぎてしまった…
    全体に登場人物が抱える事情がしんどくて…

    ただ、不思議な空気感というか雰囲気がある
    作家さんだな~と思います。
    昔の情景をゆっくりと物悲しく古い映画で
    流すようなシーンを描くのがうまいというか…
    廃墟が好きなので舞台が廃墟になったホテル
    なのも好みだったのかも。

  • 3人の登場人物の別々のお話が徐々に収斂していき最後には…。読み始めてすぐ、このミス大賞を受賞した「完全なる首長竜の日」と同じ臭いがして嫌な予感を覚えたのですが、アレよりはマシな出来ではありました。ただ、救いようのない結末には脱力です。

  • 裸婦モデルの千佳、アルツハイマーの妻を介護する靖史、廃墟に住むホームレスの3人のそれぞれの視点から語られる物語と、次第に明らかになっていく3人の関係に何とも言えない切なさが残りました。女性陣がみんな不憫です。

  • 登場人物の一人称で語られるので
    場面がコロコロ変わる
    こういうタイプの作品が好きなら
    まあ、面白いと言えるかもしれない

  • えぇ〜っと思う結末でした。
    誰もが悲しい。

  • 何名かの人生が、それぞれ交錯しながらクライマックスへとなだれ込んでいく。「完全なる首長竜の日」と同様に、テクニックあり。うまい。

  • なんとも言えない結末でした。前作の首長竜より重いな。

  • 三つの物語をひとつに終結させていく筆力は、多少強引さも感じられるが見事。なにかもの悲しいトーンに彩られた話だが、読後その切なさがいっそう募る。人物描写も現実的。
    ただ、ホラーではないので帯にホラーという言葉を入れるのはやめていただきたい。あ、そんなこといったら角川ホラー文庫はほとんどホラーじゃなかったっけ…

  • 時間軸があちこち、記憶が曖昧、なんて感じ、若い頃なら「?」だったけど年取ると納得。実体験なんだか、夢で見たのか妄想したのか、あやふやな記憶がどんどんできる。…怖っ。

  • 図書館にて。
    閉鎖的でモノトーンの色合いの小説。
    なんとも、誰も救いようがない。
    新垣と西川の登場理由がよくわからない。
    千佳の周りには父親も含めてろくな男性がいないということが書きたかったのか?
    アルツハイマーの描写は発病直後の本人の心理描写からリアルで、こちらを主題にしても良かったんじゃないかな。
    千佳とそれぞれがもっと深く結び付いているものが描かれていたらもっと良かったような気がするが、それぞれの関係がドライで深さが感じられなかった。
    新垣は二股だし、西川は付き合っていたとはいえ千佳の仕事も知らなかった上に自分から別れを口にしているし。父親とも長年音信不通だったわけだし…。
    全体的に陰鬱だけど謎めいてないというか。
    父親に捨てられ、母親は先に亡くなり、2回も変な恋愛をしてしまったあげく殺された千佳がかわいそうという感想になってしまった…。
    うーん、『完全なる首長竜の日』は超えられなかったかな…。

  • 交錯する記憶の中で、
    自分を疑い自分をやっと認めることができる話。
    現実を疑うというのは
    今までの乾緑郎の小説だった。
    それが今回は一歩先に進んでいて
    疑うことから自己認識があった。

  • 別々の場で暮らす3人を交代に描いているんだけど、最初は時系列もよく分からなかった。何となくそれぞれに気を惹かれて読み進めるうちに、徐々に3人が交錯していって、最後、そういうことだったのか…って。『完全なる首長竜の日』もそうだったけど、何か雰囲気がある文章を書く人だなあ。

    登場人物の一人が若年性アルツハイマーにかかっちゃうんだけど、私的に一番なりたくない病なので、読んでて怖い気持ちになっちゃった(> <)

  • あまり得意ではない感じでした。

  • 『完全なる首長竜の日』の方がよかった。これは、その二番煎じの印象がある。『首長竜』同様、語り口は見事。最後まで一気に読ませる。破綻もない。しっかり楽しませてくれる。それで充分ともいえる。ただ、後に何も残らない。

  • 読み進むにつれ怖さがジワジワとくる。複数の登場人物、場所、時間が交差しラストへと繋がる。ここにあるのは生者の愛憎か、死者への追憶か、それとも死者の恩讐か、廃墟と化したホテルと海鳥だけが知っている。

  • 3つの別々のエピソードが最後に交わって…。海鳥の眠るホテルにいたのは誰なのか、予想できなかった。

  • ひっそりと佇む廃墟ホテルをメインに繰り広げられる物語。それぞれの人物の物語が徐々に繋がりながら、やがて明らかになるホテルの秘密。寂しくて悲しくて、だけどどこかしら穏やかな雰囲気も残るホラー。
    意味ありげな伏線は数々ありますが。そうかあ、こう繋がってくるかあ。謎の男の正体は、最後まで読み切れませんでした。
    個人的には、アルツハイマーに関する部分がなんとも恐ろしくって。誰にでも起こりうるのかもしれない病だけれど。残酷ですよねこれは……。

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