名前のない女たち (宝島社新書)

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 80
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800210715

作品紹介・あらすじ

雑誌の表紙を飾ったりテレビに出演したりする「単体」から、その他大勢扱いの「企画」まで、毎年6000人ものAV女優が誕生している。媒体の企画に合わせて時には女子校生、時には人妻を演じ、カメラの前で過激なセックスを披露して、けっして高額ではないギャラを手にして消えるように辞めていく彼女たちは、なぜ「AV女優」という職業を選択したのか。幸せを望みながら苦しんで、金と男とセックスに翻弄されながら、それでも現代を力強く生き抜く女性たちの生と性を徹底的にリアルに描いたノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • 文句無しの星5。
    こういう本が読みたかった。
    すごくリアルで、実在するお話で、でも、現実では絶対に関われない世界で、でも本当のお話で、無視できない、しちゃいけないお話で。
    自分は本当に社会のちっぽけな一部しか見れないし、知っていない。
    本は世界を広げてくれる。ってよくいうけど、本当にそんな感じだった。
    これが、これも、社会のリアルで。
    じゃあどうするの、とかそういうことではなく、知ることそのものがすごく考えさせられるし、知的好奇心がすごく満たされる。
    普段の生活では自分は特に普通な環境にいると勘違いしちゃうけど、本当にすごく恵まれていて、社会的強者ってことを思い知らされる。

  • 読んでてしんどくなってくる。。

  • 読んで苦しくなるけど、これがアンダーグラウンドの現実なんだと思う。

    筆者の歯に衣着せぬ言い方が特徴だと思いました。ひとりの人間としてコメントしてるため、インタビューした相手にはキツイ言葉もあると感じたけど、こちら側の意見を代弁してると思いました。

    彼女たちの共通点。それは育った環境が問題だったこと。幼少期の親子、家族が子供に与える影響はとても大きい。彼女たちはその犠牲者なのだと感じました。その歪んだように見える価値観は、そうなって当然の環境で育まれたものだと思う。

    その後、どうなったのか、どう生きてるのかわからない。幼少期に負った傷はひとりでは決して癒せるシロモノではない。少しでも、行きづらさが弱まった生き方ができていることを心から願います。

  • 現代社会の現れですね。
    表層的に生きてると見えてこない実態を覗く事が出来ます。
    清く正しく美しくと言うのが無責任に聞こえて来た。

  • 暗くなります…

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著者プロフィール

1972年生まれ。ノンフィクションライター。AV女優や風俗、介護などの現場をフィールドワークとして取材・執筆を続ける。貧困化する日本の現実を可視化するために、さまざまな過酷な現場の話にひたすら耳を傾け続けている。『東京貧困女子。』(東洋経済新報社)はニュース本屋大賞ノンフィクション本大賞ノミネートされた。著書に『新型コロナと貧困女子』(宝島新書)、『日本の貧困女子』(SB新書)、『職業としてのAV女優』『ルポ中年童貞』(幻冬舎新書)など多数がある。また『名前のない女たち』シリーズは劇場映画化もされている。

「2020年 『日本が壊れる前に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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