帝都探偵 謎解け乙女 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 : 伽古屋圭市

• 宝島社 (2013年12月5日発売)

作品紹介・あらすじ

シャロック・ホウムス(シャーロック・ホームズ)に憧れ、名探偵になることを宣言した女学生の菜富(なとみ)令嬢。お抱え俥夫の寛太は彼女の願いを叶えるべく、菜富の家庭教師をしている小早川と協力する-。死んだはずの友人から手紙が届く「死者からの手紙」事件や、未来人が帝都に現れた「未来より来たる男」など、ふたりは数々の難事件に挑むが…。大正時代の帝都を舞台に、乙女探偵が舞う!

感想・レビュー・書評

[Sayuriさんの感想 · 2022年1月19日]

各短編にあまり惹かれなかったので途中で読むのやめようかなーと思ったけど、「どんでん返しがある」というレビューを見てざっくり最終章まで読んだ。
なるほどね、と思って色々確かめながら読み返したいと思ったけど、実際に読み返す程自分にはハマらなかった。

[sato1971さんの感想 · 2020年10月30日]

可愛らしい主人公、面白かったけど、そんな切ない事情があったなんて。ミステリとしても面白かった。

[herbteaさんの感想 · 2019年6月14日]

ホームズに憧れ、名探偵になることを宣言した女学生の菜富お嬢様。幼馴染でもある、お抱え車夫の寛太とともに謎に挑みます。想像以上に寛太が切れ、依頼された事件は意外に難なく解決します。連作短編の形で進みながら、お嬢様と寛太の過去にも触れ…。それぞれの話はあまり印象に残らなくて、最後までこんな感じ？と思っていたらやられました。そしてさらに…時々のどに小骨が刺さったままのような違和感がするっと横切っていたのです。でもその正体がこれだったとは。優しいラストもとても好みでした。読後本を閉じてからの余韻まで堪能しました。

[うさぎさんの感想 · 2019年6月14日]

いやぁ良かった！5つの短編集ですが、5章目で、えぇ⁈と驚かされ、なかなか良い本だったと思いきや、終章でまさかまさかの展開！！！まさか‼︎と思わず言ってしまいました☆いやこれは興奮しちゃいますねーf^_^;シャーロックホームズのパスティーシュ…とも言えるような作品だと個人的には思いました。大正ロマンの風景も良かったし、謎解きも快活で清々しいです。推理小説、大正ロマン、どんでん返しが好きなかたにはオススメです☆まさかの表紙にネタバレがあったんですねぇ。

[如月久美子さんの感想 · 2019年1月10日]

　どんでん返しだったけど、まぁ……だから?　て感じだった。
　そういうどんでん返しはいらなかったな、私には。
　時代設定が私には合わなかったかな。

[魚雷屋阿須倫さんの感想 · 2018年8月16日]

どんでん返しのどんでん返し。必ず前に戻って読み返します。あと表紙も

[feelingroovyさんの感想 · 2018年4月9日]

どんでんんがえしがドン、ドンとあって終盤の盛り上がりが良かった。

[霧崎寧々さんの感想 · 2017年3月20日]

事前にシャーロックホームズシリーズを読んでいればさらに楽しめたに違いない一冊。

大正時代の帝都を舞台にホウムスかぶれの女学生が探偵を行う話なんて好きすぎる。
そのかわり寛太の苦労は絶えないが、楽しそう。寛太の推理量がすごい。

展開が二転三転して面白かった。

最後に“まさか”と思って表紙を見たが、確かに言われてみればそうなのかもしれないと思わせる表紙だった。
寛太が菜富に罪悪感を抱くのには十分すぎる理由だった。

続きが出たら読みたい。

個人的には「未来より来たる男」の予言が遠からず当たっていることに驚いた。

[yamajtn1203さんの感想 · 2016年12月7日]

なかなか面白かった。
連作の中でいろいろホームズを題材にしながらミステリをしていますが、それを最終的にはひっくり返し返しますね。
そして、ラストにもう一つ明かされるのは少し痛いもの。そして希望。

[SHIRoKURoさんの感想 · 2016年9月7日]

ワトソンがホームズになる日
　突如"探偵になる"と宣言した女学生のお嬢様に、お抱え俥夫がワトソン役として力を貸します。
　購入前は「わがままなお嬢様に振り回されながら日常の謎を解くドタバタ劇」を想像してましたが、素朴で思いやりのある登場人物達に好感が持てますし、定番だけど魅力ある事件を扱った本格探偵小説です。
　本作は連作短編集としてのカラクリが特徴で、それは非常に挑戦的なものです。それでも、各編のさりげない描写や、違和感を解きほぐしてくれるもので、紙一重のところで成功しています。そして、最後に明かされる真実には・・・
　大正ロマンの世界と、2人の若き素人探偵が織り成す、悲しくも温かい物語。私が読みたかったライト本格でした。

著者プロフィール

1972年大阪府生まれ。公務員退職後、『パチプロ・コード』で第八回『このミステリーがすごい！』大賞優秀賞を受賞し2010年にデビュー。

「2017年 『散り行く花』 で使われていた紹介文から引用しています。」