- Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
- / ISBN・EAN: 9784800226198
感想・レビュー・書評
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無実かもしれない人間一人の命より検察庁という役所のメンツが優先。時には事実の隠蔽さえも。裁判所も右に同じ。ともすると真実が法的建前に劣後してしまう。我々一般人も真実の前に自分たちの都合が頭をもたげる。普通の日常が自らの感情を押し殺す。裁判員制度の欠陥と責任転嫁するのは誰にでもできる。どうすれば無辜の冤罪をなくすことができるのか。終章の「はじまり」には健全な議論のはじまりを予感させるものがあった。
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殺人事件の裁判員裁判における、最終陳述の際に、
傍聴席から真犯人が名乗り出て…、から始まり…、
揺さぶられながらも、真実に辿り着くお話でした。
起では、最終陳述における真犯人?の名乗りを、
承では、各組織の思惑と所属する若手の葛藤を、
転では、弁論の再開と、どんでん返しの展開を、
結では、真相と動機を、それぞれ描いていました。
各組織の思惑と若手の葛藤は、ワンパターンで、
法廷や人物の描写も浅く、臨場感もありませんが、
それでも、裁判員裁判における、最終陳述の際に、
傍聴席から真犯人が名乗り出る…といぅ始まりは、
その後の展開への興味を、十分に持続できました。
でも…、それだけに、最後の真相と動機の暴露は、
茶番と、安っぽぃメロドラマになってしまぃ…、
終盤の失速といぅよりも、台無しといぅ感想です。
まぁ、裁判の仕組み上、
中盤のどんでん返し後は、主要な登場人物は、
次の裁判(真相を語る舞台)に立てなぃので、
物語の収束の持っていき方も、難しぃでそぅが…。
裁判員裁判の問題点を、
傍聴席から真犯人が名乗り出る…といぅ展開で、
切り出したお話の構成は、興味深かったので…、
評価は、ベースが★4に、終盤の失速で-★1。