死にたがりたちのチキンレース (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
3.26
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本棚登録 : 88
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800231239

作品紹介・あらすじ

平成が終わって十年が過ぎようとしていた頃。自殺者が五万人に迫る自殺大国・日本を変えるため、大胆な法律-自殺管理法が施行された。自殺は犯罪とされ、死にたい人間は、国主催の自殺者選別大会で勝ち残った者に与えられる国定自死権利を獲得しなければならない。阿木拓朗は面接を通過して、本選に進もうとしていた。なんとしても死にたいと思い悩む阿木は優勝し、無事自殺できるのか?『このミス』大賞シリーズ。

感想・レビュー・書評

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  • このシリーズにありそうなタイトルって問題があったら、答えになりそうな本作。自殺に関して法律的な観点から変化があった世界として書かれていますが、その、たらればとしては入りやすい制限の範囲ですね。で、そうなった世界でってところへの飛躍もそれほど置いて行かれない。で、陰謀渦巻くって言う感じよりも裏になにかあると言う中でシュチュエーションが進んでいく。Ifなハナシとしては、納得感のある背景である。もっと長くもなりそうなモノをキュッと縮めている部分はすごくスピード感が維持されていて良かったです。

  • 阿木さん目線で展開されていたが、クライマックスで明かされる真相は驚いた。

    驚いた、、けどエピローグの分あっさりしてるような感じを受けた。

    自殺を政府が手助けするというテーマは斬新だった。

  • とんでもない、と思うような自殺者を選ぶ試験。
    やってる内容は無茶すぎるわけではないし、
    意外と実際にそういうのがあってもいいのかも、なんて。

    それぞれ死にたい理由があって、胡散臭そうな人がいて…
    どうなるの?とか、冒頭に示唆されてる人はどの人なのかな?とか思いながら読み進みました。

    なかなか面白かったです。

  • 日曜の午睡、のちにちょっとしたオヤツと共にできる軽いエンタメ小説。死をテーマに扱っていて、全体として仄暗い雰囲気のまま進んではいくものの、作者が重いテーマを扱っているという自覚なしに書き進めていればそれはやはりエンタメ小説の域を出ないのだろうと思う。そういう意味では、山田悠介のような軽薄さを漂わせつつ、でも彼よりはよほど真剣に物書きに取り組んでいる印象である。全て勝手な印象(主観)に過ぎないため、山田悠介を蔑むつもりもなければ、この人の作品を軽んじるつもりもないが、そんな気がした、というだけの意見です。

  • デビュー作の『保健室の先生は迷探偵⁉︎』とは違った作風。
    序盤は先が気になり、読ませる魅力を感じた。
    真相は、複雑なわりにインパクトに欠ける。
    独特の世界観は良かっただけに、少し残念。

  •  自殺が犯罪となった世界。
     合法的に自殺するためには、自殺者選別大会で勝ち残らなければならない。
     ……という、なんともはや、な小説である。
     ありそうなんだけど、組み合わせが絶妙というか、テンポがよいというか、さくさくと読めておもしろい。(と言うと不謹慎なのかなと少し悩むが)

  • バトル・ロワイヤルを彷彿とさせる、ゲーム形式の自殺者選別大会。そのため、ゲームのルール説明部分が冗長になってしまうのはいたし方ないとしても、全体的にあっさりした読み口でラストへ向かうクライマックス感もそんなに無かったような気が…。
    アイデアがとても面白かったので、少し残念。

  • (47) 11/22

  • こういうキャッチーで特殊な設定のおはなしには珍しく、ラストにしっかりオチがあってびっくり。

  • 国家公認で自殺するために、謎なゲームに参加する面々。
    そのゲームの意味と影の策略は?
    ちょっと荒削りだけど、こんなオチに行くとは。

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