スープ屋しずくの謎解き朝ごはん (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800234131

感想・レビュー・書評

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  • 早朝出勤の途中で
    手作りが自慢のスープ屋「しずく」が
    ひっそりと早朝営業しているのを偶然に知る
    OL・理恵。

    温かでほのぼのとした日常ミステリの中には
    ほっこり温かなスープの香りが漂います。が....
    最後に店主の思わぬカミングアウトが待ち受けていました。
    露ちゃんの洞察力もキラリと光ります。^^

    そろそろスープが恋しくなる季節。
    今夜はスープにしよう♪

  • 読むとお腹が減る一冊。食べ物と日常ミステリという本は他にもあった気がするが、スープに絞って書かれたものはこれだけではなかろうか。スープと言えばポタージュとコーンスープくらいしか知らなかったため様々なスープの描写に心が躍る。ついでに胃袋が鳴りそう。スープ専門店に行ってみたいが、残念なことに近くにはない。地方の辛さよ。
    暖かくて何度も読み返したくなるお話。

  • 穏やかな時を慈しめるのは変わらない日常がかけがえない時だと身にしみてわかっているから。
    「ヴィーナスは知っている」で伊予がすごくいい子だと悲しくなりました。
    理恵も応援したくなるし麻野と露の親子はあったかい。
    いろんなナゾを解きながら心から温まるお話です。

  • 弱った心に染み渡るスープのように、さらさらと読めました。ちょうど胃痛に悩まされているので、とても共感しながら。こんなお店があったら私も通っちゃうなぁ。読んでから、少しだけ、汁物作りは大切にしています。

  • 店主の手作りスープが自慢のスープ屋「しずく」は、早朝にひっそり営業している。早朝出勤の途中に、ぐうぜん店を知ったOLの理恵は、すっかりしずくのスープの虜になる。理恵は最近、職場の対人関係がぎくしゃくし、ポーチの紛失事件も起こり、ストレスから体調を崩しがちに。店主でシェフの麻野は、そんな理恵の悩みを見抜き、真相を解き明かしていく。心温まる連作ミステリー。

  • たった一杯のスープが、誰かの心を救う事がある。

    早朝にひっそり営業するスープ屋しずくを舞台にした、日常ミステリー。
    何が良いって、スープの描写がとにかく美味しそうなんだよね。
    ポトフ、ポタージュ、中華スープ…。私は特に肉厚なあさりとシャキシャキほうれん草のクラムチャウダーにそそられたな。
    手作りスープ専門店ってあんまり聞かないけど、ちょっと足を運びたくなるかも。
    その一杯の中に色んなものがギュッと詰まってて、飲めば心まで温めてくれるような気がする。

    肝心の謎解きに関しては、どれもわかりやす過ぎて肩透かし。
    料理を楽しむ分には良いけど、ミステリーとしてはいまひとつだな…と思いきや、最後の章でものの見事に騙された。

    なんだかワケありに見える、しかも血が繋がってなさそうにも思えるしずくの親子の過去が見えた時、やられたって感じがしたな。

    ただ母親に笑っていて欲しい。
    その為に自分を偽り、心を押し殺すのはどんなに苦しかっただろう。

    なんとなく続編がありそうな終わり方だけど、どうかな。

  • スープは大好きなので、タイトル買いでした。
    謎解きも好きですが、最近流行りのああいう感じ?
    と斜めに構えて読み始めたくせに、夢中になりました。

    ただ、謎解きの部分は特別印象に残っていません。
    ひたすらスープが食べたくなって
    本を片手に朝営業をしている某有名スープ店に
    駆け込みました。

    やさしい気持ちになれる読後感。たまりません。
    続編が出ることがあれば読みたいと思います。

  • 登場するスープがどれも美味しそうです!
    朝から体に優しいものを食べれるなんて……
    近所にあったら絶対に通うこと間違いなし!!
    ちょっとした謎をすぐ解いてしまうのもすごいです!
    恋心って難しいです…

  • 「嘘つきなボン・ファム」
    結婚を意識したときに。
    価値観も違い一緒に過ごすのが辛いのであれば仕方がないが、解決できるかもしれない理由があるなら話し合いをすべきだろう。

    「ヴィーナスは知っている」
    嫌われないための失踪。
    生涯隠し通すことなど不可能な事であり、素直に話をしたとしても受け入れてもらえないのならば消し去るしかなかっただろうな。

    「ふくちゃんのダイエット奮闘記」
    痩せなければならない。
    一緒に暮らしているのであれば、明らかに異常な状況だと分かるはずなのに何一つ変なことはないと思える考え方も恐ろしいよな。

    「日が暮れるまで待って」
    見つからなかった指輪。
    指に付けなければ意味がないのかもしれないが、普段から付ける習慣がないのであれば他の方法で持ち出すのが安全だっただろう。

    「わたしを見過ごさないで」
    お母さんと呼んだ相手。
    どうにかして力になりたいと考えた末に決行した作戦だったのだろうが、相手は大人なのだから子供だけで対応するのは危険だろ。

  • 「東京のとある一角。どこの店も「close」の看板がかかる早朝に、スープ屋「しずく」は、こっそり営業している。フリーペーパー制作の仕事をする理恵はある朝、しずくでポトフを口にした途端に、しずくの虜になった。
    職場で起きた盗難事件と対人関係で悩み、食欲も減退していた理恵。店主の麻野に悩みを抱えていることを見抜かれて話すと、麻野は推理を繰り広げ、鮮やかに解決する!」

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著者プロフィール

2011年、『僕はお父さんを訴えます』で第10回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞してデビュー。14年、『ボランティアバスで行こう!』が名門ミステリファンクラブ「SRの会」13年ベストミステリー国内第1位に選ばれる。著書に“スープ屋しずくの謎解き朝ごはん”“さえこ照ラス”“レシピで謎解きを”の各シリーズ、『映画化決定』など。

「2023年 『無実の君が裁かれる理由』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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