スープ屋しずくの謎解き朝ごはん (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
- 宝島社 (2014年11月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784800234131
感想・レビュー・書評
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2023.1.13 読了。
手作りスープが自慢の「スープ屋しずく」。早朝に偶然営業しているのを知った理恵はしずくのスープに癒される。理恵の周辺で起こる不可解な事件を店主の麻野は穏やかに真相を解き明かしていく連続短編集。
表紙からライトノベル系かなと思ったけれど結構きちんとした謎解きがあり面白かったし、麻野のスープの知識も詳しく書かれ美味しそうだし素敵な作品でした。
1編が終わる度に麻野のちょっとした陰りのある表情が伺え、最終話でその謎も書かれていて悲しい話ではあったが全体を通すと麻野の穏やかさや露ちゃんの優しさがあり柔らかい感じで終わっている。
続編では理恵と麻野の関係がどう発展していくのか気になるところ。穏やかな雰囲気を保ちつつ素敵な方向に動いていけばいいなと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
スープ美味しそうでした。朝ごはんがテーマだからかろくでもない母親が複数人登場でそこが気になってしまいました。
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早朝のオフィス街で美味しそうな匂いを漂わせる「スープ屋しずく」。
お客さんの話を聞いて店長の麻野が謎を解くコージーミステリー。シリーズ1作目。
お店で料理を作りつつ話を聞いて、お客さんの抱える問題の真相を解く安楽椅子探偵的要素もありますね。
スープ屋ができた経緯なども掘り下げられ、うまくまとめられてました。 -
スープ屋「しずく」の店主・麻野の人柄というかキャラクター性がとても良く、穏やかな雰囲気が伝わってくる。心が温かくなる日常系ミステリ。
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優しい世界が広がっていて、ホッコリとした
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ミステリーとはいっても日常のちょっとした出来事なのでかるーく読むことが出来た。店長の過去のお話は想像以上に重くて切ない。
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朝ごはんもやしお野菜もやしちゃんと食べなよな〜〜
そしてスープめちゃ簡単でも良いからレシピ知りたい、、、! -
読書録「スープ屋しずくの謎ときごはん」3
著者 友井羊
出版 宝島社文庫
p29より引用
“ クーポンを持参する女性客が増えたこと
で、売り上げが増加したというデータは出て
いる。店長は喜んでくれていて、昨日の打ち
合わせではさらに女性客を集めたいと意気込
んでいた。”
目次より抜粋引用
“噓つきなボン・ファム
ヴィーナスは知っている
ふくちゃんのダイエット奮闘記
日が暮れるまで待って
わたしを見過ごさないで”
オフィス街にあるスープ屋を中心に起こる、
穏やかな謎と事件を描いた短編連作ミステリ。
社会人となって程々に時間を過ごした編集
者・奥谷理恵。窓ガラスに映る自身の疲れと
向き合っている時、彼女の気持ちを動かす香
りを感じた…。
上記の引用は、登場人物が制作するフリー
ペーパーのクーポンについて書かれた一節。
クーポンがあるときに来店されたお客の内、
常連やリピーターになる率がどの程度なら、
広告費の値打ちがあるのでしょうね。今はと
にかく、病気が収まることが何よりです。
話ごとにスープ屋以外の主要人物が入れ替
わる構成となっています、しかしまったく無
縁な人が出てくるのではなく、少しずつつな
がりのある人物であり、それに合わせて物語
世界も少しずつ広がりを見せます。
一話に出てきた編集者の女性が一番よく登場
していて、スープ屋店長と並ぶ主要人物になっ
ていくようです。
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