なないろ金平糖 いろりの事件帖 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

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  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800240521

感想・レビュー・書評

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  • 「からくり探偵」を読んで、同著者によるまた別の大正ミステリという事で手に取りました。

    金平糖専門店「七ツ堂」の看板娘・いろりが、猫のジロと共に、不思議な“チカラ”を使って謎を解いていく連作四話が収録されています。
    主人公のいろりは、人の記憶やその場所で過去に起こったことなどが視える“千里眼”の持ち主です。そして、猫のジロとも会話できちゃいます。ただ、“視える力”は心身を消耗する為、普段は制御して金平糖というツールを使って力を発動するという設定です。
    何となく、第一話のような“日常の謎解き”的な軽い感じが続くのかなと思いきや、何気に事件性のあるものも絡んできたりと様々です。
    そしてそれが伏線となって、終盤はハラハラドキドキのサスペンス的な展開で、マジ大ピンチでした。
    “視える”チカラのせいで、子ども頃に辛い経験をしたいろり。こういうのって便利なようで大変だと思いますが、猫のジロと話せるのは羨ましいと思った次第です。

  • ある一定の条件の下で千里眼を使えるいろり。
    最初は些細な謎解きだったけれど、途中からサスペンス色が出てきた。ネコのジロとの掛け合いが楽しい。

  • 祖父の代から続く金平糖屋の一人娘である主人公には
    ちょっと不思議な力があった。

    力を使って形見の人形を探してみたり
    昔の嫌な思い出のある同級生と再会したり
    そのおかげで知らない人が訪ねてきたり
    言い訳のせいで知り合った女の子が大変になったり。

    金平糖を使って能力を分けて使えるのは
    非常にありがたい事かと。
    ただ、純粋にその味が食べたい、という時は
    どうすればいいのでしょう?w

    思わぬ方面から別依頼がきたり、で
    面白かったです。
    相棒(?)たる猫の好物がお饅頭なのが
    砂糖取りすぎでは? の疑問ですが。

  • 綺麗に纏まってます。さらりと読めるし、楽しい。
    ただもう一つ何かきらりと光る部分があると良いなぁ。

著者プロフィール

1972年大阪府生まれ。公務員退職後、『パチプロ・コード』で第八回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞し2010年にデビュー。

「2017年 『散り行く花』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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