蟻の菜園 ―アントガーデンー (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

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著者 : 柚月裕子
  • 宝島社 (2015年8月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (436ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800244314

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蟻の菜園 ―アントガーデンー (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)の感想・レビュー・書評

  • 『最後の証人』・『検事の本懐』の佐方貞人シリーズで柚月さが好きに。
    『あしたの君へ』では家裁調査官補の活躍がさわやかで、ますます柚月ファンに。
    その次に読んだ『孤狼の血』は警察小説で私にはハードすぎ…

    『蟻の菜園 -アントガーデンー」
    「連続婚活不審死事件」がテーマ。
    読み始めた時には、以前、実際にあった事件を思い出したりしたのだが…

    「連続婚活不審死事件」の容疑者として逮捕された円藤冬香。
    しかし、彼女には完璧なアリバイがある。
    フリーライターの今林由美は、事件を追う。
    調べていくうち、しっくりいかない何かが彼女のアンテナにひっかかり…
    この事件にはそんな背景があったのか…

    柚月さんのミステリーは面白い!
    未読の『検事の死命』も早く読みたい!

  • 婚活サイトを利用した連続不審死事件に関与したとして、殺人容疑がかかる円藤冬香。しかし冬香には完璧なアリバイがあり、共犯者の影も見当たらなかった。並外れた美貌をもつ冬香の人生と犯行動機に興味を抱いた週刊誌ライターの由美は、事件を追いはじめる。数奇な運命を辿る美女の過去を追って、由美は千葉・房総から福井・東尋坊へ。大籔賞受賞作家が描く、驚愕の傑作サスペンス!

  • 現実に起きた事件を想起し、ドキュメント小説かのような導入部。しかし、佐方貞人シリーズをものする著者は、現実の事件をモデルに、良質のサスペンス小説に昇華させた。
    完璧なアリバイがある容疑者に、疑問を抱いたルポライターの女性主人公は、やがて何とも凄惨な過去を持つ姉妹にたどり着く。主人公はルポライターであるが、過酷な運命をたどる姉妹があくまで主役の物語。
    途中挿入される一人称の人物が誰か、読み進む中で読者にも次第に想像がついてくるが、それも著者の計算のうちか。その伏線と、謎解きが最後のページまで読者を惹きつける。題名の意味は、最後で納得できた。

  • 毒親による虐待という重い現実があり、方法はともかく、その親から解放されて幸せになれたかに見えた姉妹の転落。。。
    深く深く心と体に刻まれた傷は消えない。
    哀しみの漂う作品。

  • 実際にあった「連続婚活殺人事件」を題材に、運命に翻弄される女性を描いているミステリーである。
    結婚を餌に男性から大金をせしめ、用済みになると死に追いやる。
    そんなありきたりな事件を解き明かしていく物語だと思っていた。
    だが、突如として登場してきた二人の姉妹の存在によってまったく違う方向性を持つ物語になっていく。
    幼い二人を守ってくれる大人は誰もいない。
    戸籍すらない少女たちは、運命と呼ぶにはあまりにも過酷すぎる状況の中で生きていかなければならない。
    終盤にはいるまでは、薄々犯人の予測もそのからくりもわかってはいても物語に入り込むことができた。
    残念なのはよりわかりやすく読者に伝えるためなのか、犯人像や動機がいかにも安易なものになってしまっていたことだ。
    とは言っても、読みごたえといった点では十分楽しめる物語だった。

  • 映像化すると、すごく良さそうな展開。
    特に最後の種明かしは映像栄えしそうな感じ。
    一気に読み進みました。

  • +++
    婚活サイトを利用した連続不審死事件に関与したとして、殺人容疑がかかる円藤冬香。しかし冬香には完璧なアリバイがあり、共犯者の影も見当たらなかった。並外れた美貌をもつ冬香の人生と犯行動機に興味を抱いた週刊誌ライターの由美は、大手メディアを向こうに回して事件を追いはじめる。数奇な運命を辿る美女の過去を追って、由美は千葉・房総から福井・東尋坊へ。大藪賞作家が満を持して放つ、驚愕と慟哭の傑作サスペンス!
    +++

    マスコミによる報道のされ方や世間の受け止め方とは別の視点で、連続不審死事件に至る真実に迫ろうとするフリーライターの由美が主人公ではあるのだが、実質的には、東尋坊で父親に虐待され続けて育った姉妹の物語である。連続殺人の容疑者である美貌の円藤冬香には完璧なアリバイがあり、殺人を証明するのは難しいのだが、つながらなかったたった一本の電話から、由美が、知り合いに紹介された事件記者・片芝の協力を仰ぎつつ、取材と想像力によって導き出した答えに驚愕する。だが、それは事件の残忍さにというよりも、姉妹の逃れられない苦悩にと言った方がいいかもしれない。ただ、幼いころのことがあるとはいえ、妹の転落ぶりがいささか安易な気がしなくもないのが多少残念でもある。彼女たちにとっては最後まで救いのない物語であり、気持ちのやり場に困る一冊でもある。

  • いつも良い意味で読み手の予想を裏切ってくれる柚月さんの世界
    今回も泣かされました
    事実と真実、どちらも大切にしなくてはだけど、そのトレードオフは難しい、、
    そんな難しさを改めて気づかさせてくれるけど、なぜか重くない内容。さすがです

  • 冒頭を少し読み進めたら、K嶋被告が裁判中の首都圏連続不審死事件を元にしてると気がついて、それを少しおさらいしてから読み直しました。
    事件の流れや、最初は自殺として片づけられていたのに殺人事件になり、容疑者が浮上した理由などは現実の流れそのまま。
    フィクションの要素は犯人(たち)のバックグラウンドです。これが豊かに描かれていてどんどん先を読みたくなります。
    とくに早紀と与野井夫婦の交流は胸を打った。
    東尋坊からいのちの電話を掛け、与野井家に避難してきた早紀に与野井の妻が
    「お嬢ちゃんが電話くれた子か。おばちゃんのいうこときいて、動かんと待っててくれたんやの。おばちやん、嬉しいわ」
    と声を掛けたシーンが一番良かったです。
    生きててくれてよかったという素直な想いと、それを受け取った子の境遇が相まって泣ける(多分「何で私って生まれてきちゃったの?」みたいなことしか思ってなかったはず)。

    みんなの力で命が助かった姉妹なのに、悲しいというか、残念な運命をたどるのが非常にもどかしかった。
    途中に挿入されている、妹と会話している誰かの正体(妹の多重人格)に関しては割とすぐに気が付きましたけど、これもまあひどい父親のせいだよなあ。

  • 最後の証人が面白かったので、同じ著者のこちらの作品をチョイス。
    最後〜と同じくらい、アントガーデンも面白かった。

    ただ、何度か途中で読むのをやめようかと思った。

    それは、この作品に出てくる婚活サイト連続不審死に関与した、円藤冬香という人の過去が可哀想という言葉では片付けられないほど、可哀想で不憫で不憫で。
    ずっと真っ暗闇の中を這いつくばって、出口の見えない泥沼の中を必死に耐えて、耐えて、耐えて。。。そんな人間の歩みを読むのが辛くて、挫折しかけた。

    やっと幸せを掴んだ時はこちらもホッとしたのだが、その後にもまた暗雲が立ち込めて最後は再び闇が訪れて。

    読了した今もなんだかやりきれない気分だし、現実世界でこういう形の事件がありそうな気がしてくる。そう思えてならないほど、個人的には衝撃作だった。

  • 婚活サイトを利用した、結婚詐欺・殺人事件である女が逮捕された。疑問に思ったフリーライターは新聞記者と協力しながら独自に調査する。すると、もう一人の女性と、北陸との関係が浮かびあがってきた…。
     一気読み。案外短いけどぎゅっと詰まった感じがする。面白かった。

  • 「佐方」さんのシリーズで著者を知りました。

    期待値が大き過ぎたのか・・、かなり、がっかりです。

    タイトルだけをとってみても、最後の数ページで、力技で押し込んだ様なタイトル。

    総体的に、書く時間だか、仕上げる時間だかが、充分に与えられなかったのでせうか?

    一言で言わせて頂ければ、やっつけ仕事。

  • レートをつけるのに迷った。こういうジャンルはすごく好み。だけど読んでて辛すぎる。早紀と冬香、二人の姉妹は確かに罪を犯したのかもしれない。でも丁寧に描かれる彼女らの生い立ちは涙なしでは読めない。人のバックグラウンドを読み解くのが、こんなに辛いなんて。ただ、普通の幸せを手に入れて欲しかっただけなのに。

    幸江さんのぼっかけ汁、食べてみたいな。

  • 火車、みたいに犯人の人生を紐解いていく感じ。すごく重くて、読みごたえもあったけど、追う側と追われる側が最後まで平行線で、なんか別々の話を読んでるみたいだった。
    あと、主人公がすり替えられた感じ、すごくした。私は円藤冬香の人生が知りたかったな。

  • あらすじ(背表紙より)
    婚活サイトを利用した連続不審死事件に関与したとして、殺人容疑がかかる円藤冬香。しかし冬香には完璧なアリバイがあり、共犯者の影も見当たらなかった。並外れた美貌をもつ冬香の人生と犯行動機に興味を抱いた週刊誌ライターの由美は、事件を追いはじめる。数奇な運命を辿る美女の過去を追って、由美は千葉・房総から福井・東尋坊へ。大藪賞受賞作家が描く、驚愕の傑作サスペンス!

  • これまでの柚月裕子とは一味違ったミステリー小説。婚活サイト連続殺人事件の容疑者・円藤冬香の過去を週刊誌ライターの今林由美が追う。

    全編に漂う重苦しい喪失感と哀しみになかなかページが進まず、ミステリーというよりも社会問題を描いたルポルタージュを読んでいるようだった。また、現在よりも過去が第三者と当事者の二つの視点で克明に描かれており、意外なミステリーの仕掛けにも迫真性を感じた。

    佐方貞人シリーズのような安定感は無いが、著者の次なる挑戦への意欲を感じる作品。

  • 犯罪を誘発するトリガーが極めて現社会へのアンチテーゼであり,痛切な問であり,かつ本小説の確固たるテーマとしてドッシリと構えている.読み応えの無い訳がない.作者名だけで迷わず買えることの喜びたるや何物にも代え難い.

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蟻の菜園 ―アントガーデンー (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)の作品紹介

婚活サイトを利用した連続不審死事件に関与したとして、殺人容疑がかかる円藤冬香。しかし冬香には完璧なアリバイがあり、共犯者の影も見当たらなかった。並外れた美貌をもつ冬香の人生と犯行動機に興味を抱いた週刊誌ライターの由美は、事件を追いはじめる。数奇な運命を辿る美女の過去を追って、由美は千葉・房総から福井・東尋坊へ。大藪賞受賞作家が描く、驚愕の傑作サスペンス!『このミス』大賞シリーズ。

蟻の菜園 ―アントガーデンー (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)はこんな本です

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