警視庁「女性犯罪」捜査班 警部補・原麻希 通報者 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800255099

作品紹介・あらすじ

警視庁管内にて、税理士の妻子が誘拐されたとの一報が入る。身代金取引現場の近くに偶然居合わせた「女性犯罪」捜査班の原麻希が捜査に加わるが、警察が介入していることがばれて取引は中止に。その後、多摩川流域にて女性と子供の遺体が発見される。そして同じ多摩川流域で"第3の遺体"も見つかり-。天才捜査官・原麻希が、犯人の"見えない"難事件に挑む、人気シリーズ最新作!

感想・レビュー・書評

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  • 「営利誘拐事件」「女性全裸死体遺棄事件」「雑木林女性連続殺人事件」「マンション3人殺し」の4つの事件が起こるのだが、結局は全部相互にかかわりがあるのだ。小説だから当たり前だよね。最初からそう予想できてしまうのだが、それでも読んでいて面白い。新しいキャラの残念なイケメン鍋島友馬刑事がへまをやりながらも、意外や意外で思わぬことで原麻希にヒントを与えて事件が解決してしまう。相変わらず周りの人物たちが躍動している。麻希の娘の菜月が冷めて大人びた言動で面白い。事件の方は、SNSで正義感ぶる人たちの怖さが描かれていて考えさせられる。

  • 原麻希シリーズの第8作。

    女性犯罪捜査班の原麻希が税理士の妻子誘拐事件の捜査に加わり、この難事件を解決するというのが大筋。最悪の事件展開を描いている割りには、全体を通してストーリーに緊張感が無いように感じた。また、女性犯罪捜査班という割りには麻希の昔の同僚とのしがらみばかりが描かれて、新シリーズの意味が無いように思う。

    女性秘匿捜査官時代のリクルーターとの対決の方がドラマがあり、面白かったように思う。

  • 新シリーズ、第三弾。

    警視庁管内で、税理士の母子誘拐事件が発生し、原と星野が、捜査に加わるが、警察の介入がばれて取引は中止に。

    そして、母子の遺体が発見される。
    続いて、女性の遺体が...

    事件は、連続殺人なのか、別々の事件なのか?
    更に続く、殺人事件。二転三転する真実。そして、姿の見えない真犯人とは。

    そして、原警部補の閃きが、事件を解決に導く。

  • 原麻希・女性犯罪捜査班シリーズ第3弾。
    税理士の妻子が誘拐され、身代金の受け渡しの状況から、物語は始まる。しかし、その誘拐は狂言であることが分かり、事件は複数の事件と交錯し、思わぬ展開を迎える。
    前作に続き、タイトルの「通報者」の意味をラストで語っているのは、好感が持てるけど、相変わらず、登場人物の軽さ、「女性犯罪捜査班」の存在の意味のなさ、そして、公安にいたはずの麻希の元恋人・広田が刑事部の管理官として、戻って来てしまうなど、このシリーズの意味がよく分からない。このシリーズを読み続けている人は、前のシリーズで描かれたリクルータとの対決など、ハードな内容が好きだから、麻希に期待しているのであって、こんなノリの話は正直読みたくないはず。
    次作の評価は高めなので、あと1作は我慢して読んでみる…

    • ことぶきジローさん
      『警視庁「女性犯罪」捜査班 警部補・原麻希 氷血』は面白いと思います。
      『警視庁「女性犯罪」捜査班 警部補・原麻希 氷血』は面白いと思います。
      2017/06/09
  • 3月-11。3.0点。
    女性捜査班原麻希第3弾。
    税理士の妻子が誘拐され、身代金受渡しに失敗。妻子は死体で発見される。
    同時期に別の死体も上がり、捜査は混迷を極める。

    展開が速く意外な方向へ進むが、あっさりとまとまる。
    次作も期待。

  • 実社会では面倒を避けるため事件を目撃しても知らん顔をする人、SNSでは独善的な正義感を発揮して手当たり次第に非難する人、自分のミスを誤魔化すためなら平気で他人に迷惑をかける人など、まさに現代社会が孕む問題を組み合わせたような作品でした。
    それだけではなく捜査過程の描き方や事件の構図もよく出来ており、面白い作品でした。

  • プロットは決して悪くないと思うんだけど、事件を解明していくプロセスが粗い。そんな推理、神様でも出来んぞのレベル。登場人物のキャラは良いので、あまりスーパーマン(ウーマン)ばりの展開にしないで、じっくりと組み立てれば傑作になると思うけど。

  • 前編、後編に分かれ、前編では母子誘拐事件、女性の全裸遺体発見が描かれ、後編ではさらに、若い女性が強姦され殺害されるといいう事件が起こる。

    母子誘拐事件では身代金の受け渡しで、女性犯罪捜査斑の原麻希が応援に駆け付けるが警察の介入を気づかれ、取引は中止に。

    その後、母子の遺体が発見されてしまう。

    女性犯罪捜査斑といっても、中心となって活躍するのは原麻希と星野夢美。

    前後に分かれているので、流れが断ちきれてしまうかと思ったが、それほど気にはならなかったし、スピード感も落ちなかった。

    ただ、鍋島の過激なおバカ具合が、少々イライラさせられる。

    でも、結末では、女性犯罪班に異動って…。

  • 刑事ハラマキシリーズ。突拍子もない行動をして周りに煙たがられてたりするけれど、実はちょっとしたことを見逃さずに真相にたどり着いたり。とんでもない捜査をすることもあるけれど、今回はまっとうな感じがした。2歳の子と母親の誘拐事件ということもあったのかな。関係ないいくつかの事件が繋がっていくところがスリリングで楽しかった。

  • 現代の世相を反映しているかの展開。偶然が重なった部分はあったが、全くあり得なくはないのかなと思ってしまった。

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著者プロフィール

『私の結婚に関する予言38』(宝島社文庫)にて第3回日本ラブストーリー大賞のエンタテインメント特別賞を受賞し、2008年デビュー。近著に『ブラッド・ロンダリング』(河出文庫)。そのほか、「原麻希」シリーズ(宝島社)、「新東京水上警察」シリーズ、「海蝶」シリーズ(ともに講談社)、「十三階」シリーズ(双葉社)、「警視庁53教場」シリーズ(KADOKAWA)、「感染捜査」シリーズ(光文社)など著書多数。

「2023年 『警視庁捜査一課八係 警部補・原麻希 グリーン・ファントム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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