まんがでわかるニーチェ (まんがでわかるシリーズ)

  • 宝島社
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本棚登録 : 187
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800255112

作品紹介・あらすじ

レストラン「TORINO」で何となくアルバイトを続けている実家暮らしの桂フミ。輝きを感じながら生きたいと望みつつも、その糸口が見つからない-。だが、同僚や常連客と触れ合っていくうちに、フミはニーチェ哲学の本質を知る。「自分の感じたままに生きろ」というメッセージに、フミは本気で生きる勇気を徐々に見出して…。

感想・レビュー・書評

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  • 意外に面白かった。
    マンガなので読みやすくわかりやすい。
    こういう人いるな〜って思ったり、自分の思想の成長にもなった。
    まとめ
    自分を受け入れて自分を愛する。
    この事が出来れば自由で幸せに生きられる。

  • 哲学者であるニーチェの考え方を、わかっているようでわかっていないのではないかと思い直し、読むことにした。

    最近、「羽合(しゅうごう)」という考え方を取り入れている。それは、色々な考え方のイイトコ取りをするというもの。今回もニーチェの考え方がすべてわかったわけではないが、参考にしたいことが2つつあった。

    一つ目は、人間は道徳心にとらわれすぎていること。「~しなければ」「~した方がよい」という考え。ニーチェはそれを「自然ではない」と言っている。もっと自分の欲に正直になっていいと。

    二つ目は、良いことだけでなく、悪いことも受け入れる「運命愛」を持つということ。
    ニーチェは幼い頃に父親や弟を亡くした。20年以上もの闘病生活も送った。そんな境遇にありながらも、全て起こることは美しいと肯定できるニーチェがすごいと思った。
    「運命愛」の内容を読んだ時、思い出したことがある。頸髄損傷のYouTuberさんだ。
    彼女は受傷後、5年の歳月を経て前を向けるようになったと話している。マイナスなこともちゃんと受け入れて前向きに生きているのだ。
    彼女こそ「運命愛」に溢れた人だと思う。

    この本は、また時間をおいて再読したい。

  • なかなか奥が深くて難しい考え方だった。

  • 同情
    同情とは見下した相手にしか生じない感情であり、上から優越感を感じているに過ぎない。友には“戦場の寝床”のように、ただ寄り添えば良い

    神は死んだ
    神とはキリスト教の神に限らず、真理や善などの、絶対的価値のこと。

    畜群本能
    弱者が強者を批判するために群れ、保身のために「善」を作り出す。
    その弱い群れの価値観に無意識に従ってしまうこと。→本当の正しさなどない

    背後世界
    人間の生きる現実界の背後にある世界。天国や地獄のこと。
    こうした設定を作り上げることで、弱者は善を推奨し悪を弾圧し、秩序を作り上げた。
    本当の自分や理想的な結婚生活などの背後世界を設定することで、現実は仮象となり否定され、苦しみが生まれる。

    遠近法
    自身に近いものは大きく見え、価値が高く見える。遠いものはその逆。
    つまり物事に絶対的価値などない。=ニヒリズム

    快楽主義
    背後世界主義者たちにとって、それは「俗世のこと」で忌むべきもの。
    しかし自分で自由に考える場合はどうだろうか。

    自分にとっての価値
    時給などの客観的価値ではなく、その仕事を当人が楽しめるかどうかなどの主観的価値であるべき。他者からの評価に振り回されるのではなく、自分なりの意味や充実を見出し、自分を愛することが必要である=人に判断を頼るな!人の判断基準に縋るな!ということ

    怨恨(ルサンチマン)
    誰かに敵対心や嫉妬を抱くが、勝ちえないために、「弱い自分たちこそ正しい」という主義を作り出す。(ex正義は全て報われる)
    ルサンチマン自体が批判されるべきではなく、問題はその空虚性である。ルサンチマンは強者への敗北を認めないことから生まれるため、自発的な価値ではない。
    今の自分の置かれた境遇は100%自分のせいなのである。

    力への意志
    あらゆる物事、ただ自己を増幅させようという「力への意志」を持つ。この世界はそれらの力のせめぎ合いで成り立っており、その中で最たる強さを持つものが「神」とされる。
    しかし力は常に他の力とせめぎ合っており、絶対的な神は存在しない。

    物心論
    ニーチェは伝統的西洋哲学に反し、体を心の上に置いた。というよりも、肉体と精神という言葉が生まれたことでそれらは分裂しただけであり、そもそもは1つのものに過ぎないとした。ともあれ心は道徳や倫理などの社会的・客観的な価値を考えてしまうが、肉体は正直に自分の欲求を表現する。どちらが大いなる理性足り得るだろうか。                                                       

    運命愛
    ニーチェのいう運命とは、自分の選択と行動に導かれるものである。今の運命は全て過去の自分の行いから生じた所であり、未来の運命は今の自分の行いから生ずる所である。つまり全ては必然でしかない。
    →そのため客観的価値ではなく、主観的価値に添うことで、自分の運命を愛することができる。
    そもそもあらゆる物事に絶対的価値など存在しない。物事を相対化し価値づけるのは人間の驕りでしかない。良い出来事も、悪い出来事も全て恣意的に決められたものに過ぎない。
    全てが等価値で無価値ならば、良いも悪いもないそれらを一切受け入れることで、苦難の末人生でさえも愛おしく、自分の運命を愛することができる。自分の人生の日々を丹念に愛すればただそれだけでよいのだ。

  • コマ割りがちょっと少女漫画っぽい。
    ニーチェの8つの思想の入門に。

    ノウハウに考える力を奪わせるな。
    一流の仕事人は仕事そのものが自己表現。
    身体と精神は分離できない。
    自らの行動=運命。

  • 自分の生き方を改めて見つめ直し、見直すことができました。
    自分に正直に、素直になること、また、やりたいこと、心から楽しんでいろんなことやっていくことを実践していこうと思いました。

  • ニーチェは同情を嫌った。相手を格下と見なし、全く脅威を感じていないときに生まれる感情だから。相手を対等と見なしているなら同情しない。同情して快感を得ている

    考えることをサボるやつほど常識を持ち出してものごとを決めつけようとする。


    人は同等(軽視している)だと思っていない人間を憎まない。同等もしくは一段優れたと認めたとき、初めて憎む

    自分の考えや行動を何かのためと考えるのはやめよう。自分の好むことをはっきりと知り、世間や他人の評価などは気にせずにそれを追及するべき。
    何かのためには生きてる限り、(給料のために働くとか、ダレカノタメニなんかするとか)その誰かや何かが消えたとき深い空虚を感じる。ニヒリズム
    義務でやるな、せっつかれてやるな、嫌々やるな
    人の価値観にすがるな
    勇気を出してニヒリズムに向かい合い、人に判断を頼ることはやめよう。

    自分自身で価値のあるものを見いだそうとせず、脳ミソを使うかわりに他人から与えられた別のものを拠り所にしない
    手軽に拠り所 伝統、社会的地位、アイドル…



  • 楽しく分かりやすい、主人公と私がもっと立場が近かったら良かったのだけど、そうもいかない、そういう点では分かりづらい所もあった

  • 良かった。
    ニーチェに関して無知だったが、やはり哲学は面白い。
    哲学の本は難しい(言葉)というイメージがあるが、漫画から入るのもいいかも。

  • ニーチェの考え方の大枠は理解できてすぐ読み終わる。漫画のおかげで哲学というとっつきにくいイメージの分野を身近に感じられるので入門書としてはおすすめだと思います。

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