珈琲店タレーランの事件簿 5 この鴛鴦茶がおいしくなりますように (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800263421

作品紹介・あらすじ

アオヤマが理想のコーヒーを探し求めるきっかけとなった女性・眞子。11年ぶりに偶然の再会を果たした初恋の彼女は、なにか悩みを抱えているようだった。後ろめたさを覚えながらも、アオヤマは眞子とともに珈琲店"タレーラン"を訪れ、女性バリスタ・切間美星に引き合わせるが…。眞子に隠された秘密を解く鍵は-源氏物語。王朝物語ゆかりの地を舞台に、美星の推理が冴えわたる!

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ5作目読了

    アオヤマの初恋の人が登場し、アオヤマを翻弄させる。
    とてもいい人であり、魅力的な人が伝わってきた。

    源氏物語の内容に絡ませ物語は進んでいくが、
    残念乍ら本を読んでいればもっと深い味わいがしたのだろう…
    一番印象に残ってる場面は、
    エピローグでの真子との別れの際、「香港に来る?」と問われた場面、その返しに対して真子が見せた、つまらなそうにした場面、刹那的な1シーンが心に残った。

    そして、タイトル名であるタレーラン伯爵がいう、良い珈琲とは、「悪魔のように黒く、地獄のように熱く、天使のように純粋でそして恋のように甘い」

    ところで、アオヤマは仕事はしているのだろうか?
    その謎は、まだ挽けないでいる・・・

  • 意地でも「アオヤマ」呼びを維持する理由は何だろう。
    読者にはもう本名バレてんだから、
    美星さんと一緒にいない場面ではそこまでしなくていいのに。

    源氏物語が絡んだ謎解き。
    興味はあるけど、登場人物の名前に馴染みが無いだけでこんなにもお話が入ってこないのか、と驚いた。
    浮舟になぞらえるために、源氏物語の話の流れを書かれていて、その部分を読むのに何度も文字を追った。

    あと単純に浮気で絡んでくる人物が多くて、そのドロっとした気持ち悪さにあてられた。

  • ストーリーはとても面白かったです!
    ただまぁ少し胸糞悪さも残りました。
    一部のキャラがクズすぎて…。
    あと美星さんが超人すぎるのではないかと思いました。
    源氏物語マニアならまだしも特にそんな設定は無かったはずの美星さんが源氏物語マニアしか解けないような謎を早々に解いてたのは読んでて「えぇ…」ってなりました。
    聡明なキャラにしたいのはいいですがそれはちょっとやりすぎじゃないですかね。

  • 前作が過去の話などの短編集で、あまり現状に進展がなく残念だったので、今回はよりおもしろく感じました。

    アオヤマさんの初恋の人が登場。
    子どもの頃のこととはいえ、初恋の人との再会というのは、いい刺激になるのではと序盤から期待。
    今までになく恋愛沙汰を中心に置いたストーリーでしたが、初恋の人を取り巻く展開は予想外で。
    ちょっともやもやとした瞬間もありましたが、タレーランらしい謎解きもあり、最後まで楽しめました。

  • 913-O-5
    文庫

  • 久しぶりのタレーラン♡
    面白くて一気に読了!!!

    今回はアオヤマさんの話で、
    読んでて本当に面白かった(*⁰▿⁰*)
    源氏物語を読んだことのない私には
    途中途中で『?』てなってしまうことが
    あったけれど美星さんの解説で
    腑に落ちることたくさんあった(笑)

    また続き読むの楽しみ〜♫

  • 今回はちょっと複雑だった
    不倫ってまぁ誰しもがあり得る話しだ
    しかも源氏物語になぞらえて自分の世界に入ってしまってその後どうするか、自殺未遂迄してそこまで一途だし、物語に心酔して似せたかったのかなぁ〜
    でも最後はちゃんと解決したし、アオヤマ君と美星さんの関係が進んでホッとしてる
    最後のアップルパイの話はちょっとだったなぁ…

  • アオヤマがコーヒーを飲むきっかけになった眞子。
    彼女の元婚約者が別れを選んだのは仕方ないにしても(理屈はわかっても、感情で納得できないんだろうから)、別れの理由になった同僚は許せない。
    お酒が入っての事だから、で済む話じゃないよ。
    最初から、その狙いがあって上がり込んだんじゃないの?
    その同僚は、今でも普通に暮らしているのかと思うと、ちょっと後味悪かった。

  • タレーラン第五作目、今回は長編。

    アオヤマくんの甘酸っぱい初恋相手の年上の女性眞子さんの話。

    そんなアオヤマくんにヤキモチを焼く美星さんの話。

    ダメだと分かっていても、傷付くと分かっていても止められない気持ちは仕方ないのだろうけど…眞子さんの行動と発想は、申し訳ないがちょっと怖くて痛いと思ってしまった。

    誰かに気付いてほしかった、止めてほしかった、ということなのかもしれないけど、少なからずアオヤマくんの好意を知っていての眞子さんの行動はちょっと重たいし、ずるい。

    源氏物語はちゃんと読んだことないので難しかったけど、分かる人には分かるのだろうか…?

    美星さんは源氏物語にまで精通していてさすが。

    おしどり、実は取っ替え引っ替えとは知らなかった…少しショック。

    鴛鴦茶含めて色々なバリエーションのコーヒーが出てきて、飲んでみたいと思った。

    …コーヒーあまり得意ではないけど…。

  • アオヤマさんの苦い初恋から始まる物語。
    長編ですが、ところどころに日常推理が挿入されて楽しめました。しかも最後には繋がっていることがわかります。
    主人公2人の距離が一気に縮まる回でした。

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著者プロフィール

1986年福岡生まれ。京都大学法学部卒。2012年、第10回『このミステリーがすごい!』大賞隠し玉に選出された『珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』でデビュー。翌年同作で第1回京都本大賞受賞、累計250万部を超える人気シリーズに。この他の著書に『夏を取り戻す』、『貴方のために綴る18の物語』、『Butterfly World 最後の六日間』など多数。

「2022年 『下北沢インディーズ ライブハウスの名探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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