珈琲店タレーランの事件簿 5 この鴛鴦茶がおいしくなりますように (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
- 宝島社 (2016年11月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
- / ISBN・EAN: 9784800263421
作品紹介・あらすじ
アオヤマが理想のコーヒーを探し求めるきっかけとなった女性・眞子。11年ぶりに偶然の再会を果たした初恋の彼女は、なにか悩みを抱えているようだった。後ろめたさを覚えながらも、アオヤマは眞子とともに珈琲店"タレーラン"を訪れ、女性バリスタ・切間美星に引き合わせるが…。眞子に隠された秘密を解く鍵は-源氏物語。王朝物語ゆかりの地を舞台に、美星の推理が冴えわたる!
感想・レビュー・書評
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「珈琲店タレーランの事件簿」シリーズ第5作目ですね。
今回はアオヤマゆかりの女性を巡る連作短編集ですね。
古都京都に相応しく、京都の町と源氏物語をキーワードにして美星の謎解きが冴え渡りアオヤマの青春時代のノスタルジーも解決に結び付くか?
独特の謎解きスタイル「その謎、たいへんよく挽けました」は今日も健在でした。
美味しいスイーツとじいちゃんのユーモアにも楽しめました。
6巻目が楽しみですね。
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"珈琲店タレーラン"の五つ目のお話は
「鴛鴦茶がおいしくなりますように」
この本の世界に入り込むと無性に珈琲が飲みたくなります。
そして、いつもはおうちや電車の中で読んでいるのに
ちょっとカフェか喫茶店にでも行って読もっかな..なんて気分にもなって。^^
本と同じ世界の中に浸ってみる..というのも、これなら
すぐにでもできちゃいそうで、たとえ外には出られないにしても
おうちで淹れた珈琲の香りを楽しむことができれば
それだけでも気分はぐ~んとアップ♪
タレーランで起きた事件のお話を読みながら味わう美味しい珈琲。
い~気分です。^^
さてさて、このたびはアオヤマに初恋の人出現?!
彼より少々年上の彼女・眞子は「源氏物語」をこよなく愛する美容師で
何か心に秘めた悲しみがあるのか久しぶりに会ったアオヤマに
「源氏物語」になぞらえた謎を仕掛けて自分自身に見切りをつけようとする...。
切間美星の推理は相変わらず冴えていますね♪
多少のことにもひるむことなく冷静沈着。
しかしながら....私には、アオヤマという青年の人となりというか
人柄というのか人物像みたいなものが、5作も読んでいるのに
いつまでたってもなかなか見えてこないのです。
なんだか人間味がないように感じられて....。
お仕事はしていないのかしら..?
いつもタレーランに入りびたっている遊び人??
不思議な青年だなぁと思いながら毎回本を閉じています。 -
シリーズ5作目。
やはりこのシリーズはどんどん面白くなってきた感がある。
知らなかったコーヒー関連のうんちくや、アオヤマの過去の出会いの話、源氏物語の知識まで幅広くて、楽しく読めた。
源氏物語、日本人なら一度はちゃんと読んでみたい。源氏香とか知らなかったな。
美星の知識があらゆる所を網羅していて、逆に何を知らないの?!と思う。 -
シリーズ5作目。
今回はアオヤマくんの初恋の思い出から、その相手眞子との様々な悩みに関する話。
源氏物語の話になぞり行動する眞子。総じてそれにふりまわされる感じかな。
不倫をしているされている。その視点の捉え方の違いが今回のミステリー。
最後は進む道を見つけハッピーエンド。
そしてアオヤマくんと美星さんの関係にも進展がみられるかな? -
ライトミステリの皮を被ったイヤミスである。4は割といい話だったのに、、、シリーズを読んでいるとアオヤマはあんまり好きじゃない人も多そうで、バリスタもなんだかよくわからない女だなぁと感じるのだが、今回輪をかけてよくわからない源氏物語にいろんなものを例える謎の女が出てきます。
連作ミステリとしてのどんでん返しや捻りはなかなか面白いのですが、キャラクターとプロットに違和感だらけの小説でした。
最後にアップルパイのショートショートがありますが、これもいい話風だが、よく考えるとひっどい話なのが流石。わざとやっているのかしら。 -
シリーズ5巻目にして、一番面白かった。源氏物語が舞台である京都(宇治)とマッチし、行ってみたいと思わせる街の描写と人物の心理描写の流れも良い。ミステリーと恋物語(と言っていいのか)のバランスも良かった。
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アオヤマさんの初恋の相手・眞子さん。切なかったわ~
源氏物語との絡み。もう1回源氏物語読み直さないとな。
美星さん、今回も冴えてる。冴えすぎるくらいで怖い。
私もいくつかわかったのがあり、なんか嬉しい。
京都にも行きたいな~ -
ちょっと悲しい、鴛鴦茶が飲みたくなるお話。冒頭のイラストはいい雰囲気を出しているんだけれど。11年前と現在が交錯する物語展開。
猿が辻の事件の前に入ったお店って、もしかしてぷらんたん?どこにも書いていないけど、なんとなくそんなことを思い描きながら読んだ。源氏香、前から気になってる。チャレンジしてみたいな。 -
やはり面白い。今回は青山さんの過去と当時の憧れのお姉さんを絡めてのお話。著者の発想力や想像力には何時も脱帽です。
早く、次回作が読みたいと思います。