神の値段 (宝島社文庫)

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著者 : 一色さゆり
  • 宝島社 (2017年1月11日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800264893

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神の値段 (宝島社文庫)の感想・レビュー・書評

  • うーん。好みではなかった。

  • ミステリーということでもう少しワクワク感だとか手に汗握る緊張感だとかが欲しかったのだけど、美術に特化した作品だったためか地味めであり、最後、犯人が暴かれていっても特に驚きもなかった。
    唯子以外のキャラもあまり個性もなく魅力を感じることができず残念。

  • 美術の世界の事を垣間見れる本。
    信じられないぐらい大きなお金が動く、自分には縁のない世界だけど、アート作品を収集する人たちの気持ちが少し知れたような気がします。
    ミステリーとしては、好みでなかったのか、ドキドキもハラハラもなくいまいちでした。

  • 誰が犯人なんだろうという疑問と、普段関わることのない業界に対する好奇心が合わさって最後まで目が離せなかった。
    知的好奇心がくすぐられる感じがよかった。

  • 引き込まれる筆力で、ぐいぐいその世界にどっぷり浸かりました。

    美術は全くわからなく、なんとなく好きな絵、くらいならみに行ったり、なんかすごいなーいいなーかっこいいなー可愛いなーと思ってみてたり、飾りたいとも思ったことあるけど、絵画にたいして何百億とお金をかけるお金持ちやらコレクターがいて、その絵画一つ生きるも殺すも作家よりも周りで支える人間たちがいてこそ!

    と、いう人間ドラマにも感激したし、実際にいた作家のストーリーをなぞって描いた小説らしく、事実だということにもかなりの驚き。

    世の中にはそんな人たちが存在すること自体いまの今までしらなかったよ。。。

    一色さゆり今後の作品も読み続けたい!!!!

  • ミステリー小説といつことでやはり人が死ぬ。結果は最後の数ページで一気に解決。
    アート作品の取引を崇高な芸術活動として特権化するんではなく、他の企業と同じように商品として海外に売り出すための戦略を学んだ。というのが印象的。
    価格は需給のバランスに基づいた客観的ルールから設定される。値段は本来価格のつけられないものの価値を表すためのもの。常に変動する。

  • 文章も荒削りの感
    登場人物も魅力に欠ける
    ミステリーにしなくても良かったのではと思うけど
    「このミステリーがすごい!」に
    応募したのだから仕方ない・・・

    なんて辛口コメントだけど
    それでも余りある美術への知識と情熱には感動する!

    原田マハとは違う切り口で
    アート系小説を書いてくれることを熱望する。

  • そういう筋書きだからしょうがないけど、アーティストがいなかったら面白かったかも。

  • 美術を扱ったミステリーが、このように成立することに驚いた。文章でアートを説明するのは難しいし、自分でも無名の作品を理解したとは思えない。それでも、美術の世界が具体的にわかりやすく描かれているので、面白く読むことができた。次回作も佐和子は登場するのだろうか。読んでみたい。

  • 公には一切現れない芸術家、川田無名。彼を支えていたプライマリーギャラリーのオーナー永井唯子。2人の関係は密接だった。川田無名の正体は唯子しか知らない。唯子の部下、主人公の佐和子やギャラリーやアトリエスタッフ、唯子の夫佐伯氏でさえも。ある日、ギャラリーに川田無名の初期作品「1959年」が突然納品され戸惑う佐和子。更にその日の晩に唯子が殺害された。
    唯子のみが川田無名とコンタクトの取れる唯一の存在だったため、唯一の死によって様々な所で困惑が生まれる。佐和子は、唯子の死や川田無名の存在や「1959年」の作品の謎を解いていく。

    さらはらと読めた。読み進めていくにつれて、佐和子の絵画の世界に対する理解の成長が見られた気がする。個人的に松井くんのキャラが好きになったから、もう少し出て来てくれたら良かったなぁ。
    川田無名みたいな芸術家って存在するのかしら。いたら面白いなぁ。
    最後の文に鳥肌がたった。

  • 死の真相を追い求めるのかと思いきや、意外とそうでもないけど、最後はちゃんと謎解きしてくれた。
    絵画のマーケットについてなんとなく勉強になったかな。
    画家を育てるってそういうことかとか。
    神の値段、、わかったよでよくわからなかったのでこういう世界をもう少し勉強してみたくなった。

  • 現代アートの作家と作品の販売の現場で起きた殺人事件のミステリー。最後の推理は圧巻でしたが、随所に伏線が張られているのですが、それがどう犯人に結び付くのか、読者としてはほとんどわからなかったのではないでしょうか。この小説がデビュー作となった作家さんの小説なので、今後のもっと良い作品に期待です。

  • 神の値段
    一色 さゆり
    ★★★★☆
    2016年に『このミステリーがすごい!』大賞を受賞した作品で、著者は美術系の大学院に在学中という、ミステリアスな印象の一冊。

    人前に一切姿を見せないが、現代アートの世界的巨匠「川田無名」。作品は、白い紙に黒いインク(墨)だけというシンプルなもの。

    若い頃は、全く評価されずにいたけど、ある時期を境に爆発的な人気作家となる。
    この無名の作品に魅せられたギャラリー経営者の唯子は、無名に懇願し、プライマリーギャラリーとしての契約をする。

    プライマリーギャラリーとは、作家から直接作品を受け取り、一番最初に売買するギャラリーのことで、高値がついてセカンダリーやオークションで売買される価格よりも、かなり安価な価格で販売される。

    無名は、世間に一切姿を見せないことから、存在すら疑われることもしばしばで、唯一、唯子のみが接触し作品を受け取っていた。

    ある日の深夜、そんな唯子が無名の作品を保管する倉庫で、何者かに殺される。

    それでも姿を現さない無名が犯人なのか、殺害前日にギャラリーに運び込まれた、無名が世界的な人気作家となったきっかけとも言える巨大な作品との関係はあるのか、そもそも無名は存在するのか。

    美術の専門的な知識も織り込まれていて、違った世界観も感じられ、オークション会場の様子等も想像でき、厚みがあって賞の名に恥じないすごいミステリーでした。

  • ミステリが読みたくて店頭に並んでいたこの本を手に取った。
    読み終えて思い返すと、ミステリ、推理小生、というよりもそういったアートの世界もあるのかと感心することのほうが多かった。
    アートというのは正直良くわからない。なんとなく好きな絵などはあったとしても、それがどれだけの価値になるのかは、どこかのお偉いさんが「これは良いものだ!」といっただけという考え方しかない。
    でも、そのアートのなかに、それを作成したアーティストの想いや考えに気付き、触れたとき、そのアートはほんとうの意味でそのアートを見ることが出来たのだと思う。

    あまりミステリという感じではしなかったけど(執拗に犯人探しをしているわけでもないので)、それでもスラスラ読んでしまったのは、やはり面白かったからなのだろう。

  •  2015年このミス大賞受賞作。

     美術品が題材のミステリーはそれ一つとしてジャンルが確立されてるよね。
     扱うテーマは贋作だったり、売買組織の犯罪だったり、読んだ中で記憶にあるのは小説は「大展覧会」とか、漫画だと「ギャラリーフェイク」とか。
     さて、本書の題材も美術品。そして描写がリアリティーに富んでいるのは、筆者自身がギャラリーに勤務していて現在は学芸員という経歴の持ち主だから。

     そういや、恩田陸だったっけ。
     「ミステリー愛好者は自分の職業でミステリー一本を執筆するべき」と言っていたのは。
     最後の解決編が弱いと思うが、その背景の描写はさすが本職、細かい。


     およそ50年前、ニューヨークでその名を世界に知らしめた芸術家、川田無名は日本に戻ってから一切の情報を遮断し、もはや生死不明の画家ではあるが彼の描く墨色のカリグラフィーは億単位で取引されている。
     
     その画家に唯一接触できる画廊オーナー、唯子の元でアシスタントとして働く佐和子だったが、給料の低さには不満がある。
     ある日、画廊に届いた絵画は、無名の1959年作の絵だった。
     この絵の行方を知る唯子はパーティーの夜、佐和子と別れた後でアトリエで殺される。

     犯人もわからないまま、無名の絵を香港のオークションに出展することが決まり、日々の準備に忙殺される佐和子だったが、唯子が殺された現場で一つ引っかかっていることがあった。
     それは、無名の絵の梱包が一度解かれて結びなおされていたことだった。

     唯子は誰に殺されたのか。
     数億、数十億で取引される絵画が人の心を狂わせる。

  • 前半でギブアップ

     進み方が遅く感じた。絵画美術とそのマーケットだから、馴染みがなくわかりづらいからかな。もしかしたら、主人公に愛着を感じないからかな。

     流し読みしてエンディングに到着。それでも、動機がスッキリしない。オークションの狙いも殺人も。少し残念。

  • 標準価格の無いものへの投資は一般人には危険。

  • その姿を一切見せずに作品を生み出し続ける謎の現代芸術家、川田無名。
    彼と唯一接触することができ、共に作品を世に送り出してきたギャラリーの経営者である唯子が殺された。
    犯人もわからないまま、残されたのは少なくとも6億円以上の値がつく無名の傑作。
    アシスタントとして働いていた佐和子の手に、ギャラリーと無名の傑作の行方が委ねられる。

    アート・サスペンスという響きに惹かれて手に取った一冊。
    現代アートビジネスの内幕が詳しく描かれていて興味深く読めました。
    一番驚いたのは無名の作家性。彼は姿を見せずに指示をするだけで、アトリエの作家陣が作品を仕上げていくわけですが、これで作家の作品と呼んでいいんだ!と衝撃を受けました。

    また、作品につけられる信じられないほどの値段。
    値段と価格という言葉の違い。
    アートの価値や本質とは何なのか。
    そこも考えさせられる物語になっていて、ミステリー部分にもしっかりと効いてくるところは見事だと思いました。

    ただ、殺人事件の謎は確かに気になる部分で読ませる力はあったんですが、美術業界の話の面白さに負けちゃってるかなと感じました。
    事件抜きで書いても面白い作品になったでしょうし(このミスじゃなくなるけど)、謎解きが慌ただしく終わってしまい、もう少し余韻が欲しかったですね。

    ミステリーで読んだら☆3、アート小説と考えるなら☆4でしょうか。
    アートに触れることの面白さ、その入口になりそうな小説です。

  • 現代美術会の巨匠、川田無名。唯一、コンタクトのできるものは画廊経営者の唯子ただひとり。その唯子が殺される。彼女のアシスタントである佐和子は無名の作品を守ることになる。

    アートとマネーは、切っても切れない関係にある。資本が芸術を育て、芸術がマネーを殖やす。
    プライマリーギャラリーと言う言葉は、はじめて聞きました。画家のファンはその絵に惚れ込むと同時に、画家の生き方にも陶酔して、投資するのかもしれない。

    佐和子に対する唯子の厳しさは、大変な世界だからこそ、しっかりと育てていきたい表れだったのかもしれません。厳しい中にも時折見せる不器用な優しさも良いものだなと思いました。

  • 重厚な内容にもかかわらず、読みやすかった。個性的なキャラも良い。満足の一冊。欲を言えば表紙でラノベと勘違いされて、敬遠されてしまうかもと勝手に危惧。
    あらすじ(背表紙より)
    マスコミはおろか関係者すら姿を知らない現代芸術家、川田無名。ある日、唯一無名の正体を知り、世界中で評価される彼の作品を発表してきた画廊経営者の唯子が何者かに殺されてしまう。犯人もわからず、無名の居所も知らない唯子のアシスタントの佐和子は、六億円を超えるとされる無名の傑作を守れるのか―。美術市場の光と影を描く、『このミス』大賞受賞のアート・サスペンスの新機軸。

  • 正直現代アートはまったくわからない(村上隆も何がいいのかわからないし)ですが、その裏側の事情が見えたのは面白かったです。
    神を創り出すがごとくのその創作過程はなかなか興味深かったですが、ミステリーとしてはもうひとつかな。意外性もないし。むしろ無名を探し出す過程を描いたほうが面白かったかも。

  • 犯人の予想は最初からつくけども、物語の殺人犯が誰かということではなく、価格と値段の違いがなにか、アートとビジネスの問題を剥き出しにしつつも、アートの真価を問う。ラストの言葉が全てなんだろう。

  • 登場人物が全員、ザ・テンプレート過ぎ。松田くんがゲイである意味無いし、空気だし。警察も空気だし。画廊が経営難でアトリエの支払いケチってるくせにリッチな生活してた唯子も謎だし。殺人の動機もつまらないし。どうしたもんかと思った。
    経営者で自分はリッチな生活してるのに、周りのスタッフはバイトで固めて、人件費不当に安くして他人の不幸でセレブ生活してる人って多そうですね。noblesse obligeですよ。

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神の値段 (宝島社文庫)の作品紹介

マスコミはおろか関係者すら姿を知らない現代芸術家、川田無名。ある日、唯一無名の正体を知り、世界中で評価される彼の作品を発表してきた画廊経営者の唯子が何者かに殺されてしまう。犯人もわからず、無名の居所も知らない唯子のアシスタントの佐和子は、六億円を超えるとされる無名の傑作を守れるのか-。美術市場の光と影を描く、『このミス』大賞受賞のアート・サスペンスの新機軸。

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