三度目の殺人【映画ノベライズ】 (宝島社文庫)

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  • 宝島社 (2017年9月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800273475

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三度目の殺人【映画ノベライズ】 (宝島社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 映画の原作はよく読むけど、映画のノベライズってあんまり読んだことなくて、この映画にちょっと興味があったので買ってみました。

    う〜〜ん、なんかモヤモヤする。スッキリしない。
    帯には「会うたびに変わる供述、二転三転する動機」ってあるから、もっと役所さんが巧みな話術で重盛を翻弄するのかと思ってたけど、そうでもなくない?
    重盛と娘の関係も、必要あるんだかなんだか……。かかってきた電話にはどんな意味があったのさ。

    でも、改めて「犯罪は犯すもんじゃない」ということは伝わりました。裁判官、検察官、弁護士のなあなあな感じで自分の量刑決まっちゃったりするんだもの。真実なんて関係ないんだもんねえ。

  • 真実よりも減刑のため、周りの人が描いた絵で進められていく。現実はそうなんですね。坦々と進められて、どうも物足りなかったな。書く人によってはずーんとくるものが書けるのでは。最初に映像があるっていう読み物は、こんなもんでしょうか。
    真実は明かされず闇の中だ。

  • 映画を観て、もっと理解したいと思い読む。
    まぎれもなく三隅が社長を殺害したのであり(咲江説はなくなった)そして無期懲役になる犯罪をあえて三隅の希望に従って”死刑”にしたことが”三度め”の殺人なのだろう。
    でも、ここでなぜそこまで咲江をかばう?娘を不幸にしてしまった罪ほろぼし?でもじゃあ、なぜ北海道で取立てやのふたりを殺したのか?この時もなにか事情があったのか、
    役所広司が人徳者にみえるからついそんな風に思ってしまう。
    ほんとうの罪とは、誰を裁くのか、何を裁くのか、
    いろいろ考えさせられた。

  • 映画の小説版として書き下ろされた作品のようなので、正確には違いますが、タグは「映画化」にしてあります。

    CMを見て気になってはいますが、映画は観ていません。

    強盗殺人の疑いで起訴された三隅。
    被害者は解雇された勤務先の社長である山中。
    怨恨の線で情状酌量を狙う弁護士の摂津・重盛・川島。
    しかし、三隅は証言を二転三転するような人物で、しかも30年前にも強盗殺人事件を起こしており、現在、仮釈放中という状態。
    三隅と面会する度に、翻弄される重盛。
    果たしてこの事件の真相は・・・?

    <以下、ネタバレです。>

    結局のところ、真相は分からずじまい。
    謎の微笑で重盛を煙に巻く三隅。
    山中社長の娘である咲江も、嘘つきの傾向が見られるために、事件についての証言も全面的には信用できない。
    咲江の母も、やましい事があるために、真相を語らず。

    30年前の事件でも、犯行の動機は明確になっていない事を考えると、三隅は"器"であり、誰かを助けるために殺人者となった。
    ・・・と信じたい。
    でも、単に"殺人衝動をもった人間"という可能性もある訳ですが。

    「ここではだれも本当のことを話さない」

    真実は明らかにされないまま、裁き裁かれるという現実。
    法廷戦術・訴訟経済等々、ちょっと薄ら寒いものを感じますね。
    なかなか面白い読み物でした。

  • 真実よりも法的に通るように描いた「絵」を優先する弁護士の重盛、ころころと供述を変える空っぽな印象を与える殺人犯の三隅、ふたりの男を描いた映画のノベライズだ。
    映画自体は見ずにノベライズだけ読んだ。
    なんとももどかしい、余韻の残るような、結末がかすんで見えなくなっているような読後感だった。

  • 悩み迷い
    自分を見つめる。
    過去を憂い
    過去を悔い
    明日を想う。

  • 裁判について深く考えたことがなかった。本当のことをあばくものだと思い込んでいた。
    そこでは 「真実」よりも「法廷戦術」や「訴訟経済」が重要視されていたりするんだろうか?さらに、「だれを裁くのか」さえ誰かの意思が入り込む余地があるだなんて!

    映像が目に浮かぶような語り口でしたが、映画も観てみたいです。

  • すらすらと読めました。
    映画を見ているようでした。
    なかなか面白かったです。

  • 映画を先に観て、自分の中では色々と腑に落ちたものがあったので自分なりには完結できたのだけど、ノベライズがあるとなればもしかしたら勘違いしていた部分や更に深いところの説明があるのかも…と思いまんまと手にとってしまった。

    けれど、基本的にはこれはあくまで原作小説ではなくノベライズ本なので、文章や中身はかなり薄いというか軽いというか物足りない。
    ただただ映画の復習版だった。
    新たな発見が欲しくて読んで観たけどこれと言って求めていたことはなかった…ように思えたのだけど、

    一点だけあれ⁇って部分があって。
    これはシナリオ本とかでもないのでまんま全てが一緒なわけではないと思う。
    ないとは思うんだけど、最後の法廷のシーンの描写でそんなのあったっけ⁇ってのがあり、混乱(笑)

    単に映画で見逃しただけかなと思ったんだけどそのシーンかなり慎重に彼を観ていたんだよな…でもそんなのはなかった気がして。。
    あえて映画ではやらなかったのか、
    映画でもやってることになっているが私たち観客には見えなかったという演出があったに気づかなかったのか、
    普通に見逃したのか、

    そこだけめちゃくちゃ気になるーーーー‼︎
    とりあえず観た友達に聞いてみようと思う‼︎

    それがあるのとないのとだと色々解釈変わるポイントな気がして映画見た後よりモヤモヤしてしまった(笑)。

  • 同名の映画を観て、なんともモヤモヤした感じを抱えた帰り道、そのモヤモヤを明らかにしたくてその足で本屋へ行き、購入した作品。

    映画を観た直後だけに、二度目の鑑賞をしているかのような臨場感。そして、「あ~、あのシーンにはこんな意味があったのか・・・」という場面と、「あ~、その演技は見逃した!」という場面がそこかこに描かれていて頁をめくる手が止まらない。
    ま、映画としては役者の演技とカメラワークだけでここまでをわからせるのは難しいんだろうけど、小説がないと理解ができない映画ってどうよ。
    観てから読むか読んでから見るかと聞かれたら、観てから読み、読んでからまた観ることをお薦めする。

    随所で目の前に突きつけられる怖い事実に息もつけない。
    被告人のいない場所で決まっていく「弁護方針」。刑事、検事、弁護士それぞれが描く「絵」に沿って進められる裁判。意志とは関係のないところで選別される命。同じ法曹の船に乗る裁判官、検事、弁護士の阿吽の呼吸による「訴訟経済」の追求。。。

    果たしてそこに真実はあるのか。
    そもそも、彼らは真実を知りたいと望んでいるのか。
    罪と向き合うということを妨げているのは誰なのか。
    こちら側にいる人間も、自分のすることに向き合って生きているのか。。。
    色々なことを考え、正に頭の中が混とんとしたところで終わる物語。
    「三度目の殺人」の意味がわかった時の無力感がすべてだった。

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