小さいそれがいるところ 根室本線・狩勝の事件録 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
- 宝島社 (2017年7月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
- / ISBN・EAN: 9784800274939
作品紹介・あらすじ
大学生の白木は、病死した母の友人・ハルに会うため、北海道の東羽帯駅を訪れる。しかしそこは人の住む集落さえ消えた、1日の利用者が0人の秘境駅。ハルは30年前に起きた殺人事件を機に行方不明になっており、唯一彼を知る老婆までもが白木の前から失踪してしまう。東羽帯に隠されていると噂の裏金を探す鉄道マニアたちにも巻き込まれ、旅情豊かな、ひと夏の冒険サスペンス劇が始まる!
感想・レビュー・書評
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すごいえらそうですが、このネタで、もっと文章力のある人が書いていたら、大化けしたんじゃないかな… もったいない気がするな… という感想でした。
いや、お前何様やねん! と自身秒でツッコミ入れながら。
男性3人で会話するシーンで一体誰がしゃべってるのか分かりづらかったり、真相を看破する場面がつんのめるような慌て気味のモノローグだったり。
蛇の看板に何度も言及するけど、伏線にするにしてもくどい。し、伏線になりきれてないし。
描写のせいかわたしの空間把握能力の低さか、駅と小屋と墓場と洞窟と川の位置関係も分からん。
ネタがよいだけに、残念。
秘境駅や鉄オタの生態の下りはとてもおもしろかった。なんと、作者は鉄道マニアではないそう。腕ですね。
て、ほんまお前何様!?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
母の遺言から北海道へ行った主人公に
起こる出来事のお話でした
流れはスムーズでした
三十年前の集落、秘境駅探索や裏金の謎などなど
要素はいろいろあり飽きさせませんでした
終盤に明かされる謎もなるほどといったところでした -
母の遺言に従い、母の友人を探して北海道の秘境駅を訪れることになった大学生の白木。鉄道マニアで、秘境駅を訪ねる趣味を持つ吉井。たまたま出会った二人が巻き込まれたのは、かつて集落で起こった凄惨な事件に端を発する物語だった。そしてひそかに語られる裏金の伝説。ここでは何が起こっているのか。サスペンス感のあるミステリです。
読み始めはゆるい印象のミステリでした。かつての事件は凄惨だし、謎めいた部分は多々あるし、ミステリであることには間違いないけれど、それよりはむしろ旅情を感じる物語でした。鉄道ネタ満載、鉄道旅の雰囲気も満載、ゆったりとした印象です。
ところが。終盤からの展開が怒涛。前半のゆるさに完全に気を抜いていました。いやあやられた。謎めいたこのタイトルの意味にも納得です。 -
関係のない2人の語りが、徐々に交わっていく感じがたまらない。北海道の自然の描写もとてもリアルで、想像しながら楽しめる。
そして、ラストの怒涛の展開には驚きの連続‼︎ -
感じ方に個人差があるのでしょうが、鉄道マニアの自分勝手な行動原理と自己陶酔は受け入れ難い。
関係者の素性がたまたま誰にもバレずに事件が進むという都合の良い展開もいただけない。 -
盛り込みすぎかも。特にお母さんの関わりが半端で勿体ない。タイトルだけ見ると、北海道だけにコロボックル的なものかと思ってしまったが違った。
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概ね旅小説ですね。過去の陰惨な事件や埋蔵金がスパイスとして加わりつつ、主人公2人のそれぞれの旅を淡々と描いている。中盤以降いろいろな事柄が繋がり初めて終盤一気に盛り上がっていく。解説にも書かれていますが、伏線の張り方と回収はお見事だと思います。
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真犯人がなんとなく勘でわかってしまってつらい。まあ伏線の張り方が雑だとか色々要因はあるのだと思うけど、とにかく真犯人がわかると萎える。
登場人物も皆子供っぽく、著者の幼児性が見事に反映されている。著者は人生経験に乏しく、かといって映画や小説で見聞を広めることもなく、生きてきたんだろうなーと感じさせる。
蛇が怖いのはよかったけど、それハンターハンターで似たようなやつあったで?漫画の二番煎じになってしまうのはさすがにクソカッコ悪いんじゃないの?
鉄道萌えの要素があったので辛うじて星2つ。
しかし2人の登場人物の視点を交代させる必然性もなく
ほんとにヘタクソだよな。 -
おおお、十勝の話だ(笑)
マムシなんていないぞ~