- Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
- / ISBN・EAN: 9784800276094
感想・レビュー・書評
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装備品の開発評価を担当する赤川1佐が74式戦車の車内で遺体となって見つかった。遺書もあり初見で自殺として処置されそうな事件に自衛隊の警察、中央警務隊から警務職種の甲斐和美3等陸尉が派遣された。
甲斐3尉は違和感を感じつつも自殺の線を崩すほどの証拠を見つけられないまま結論づけられようとしていた。
一方自衛隊生徒として青春時代を送った坂本孝浩は退職し、プログラムの会社を経営していたが、防衛省の戦車のプログラムを請け負った親会社から一方的に契約を打ち切られ、会社の存続に絶望していた。坂本は機甲科の戦車乗りとして亡くなった赤木と青春時代を過ごしていたのだった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自衛隊組織について丁寧に説明してくれているのだが、いかんせんその用語が馴染みがなくやたらと長いで読むのがちょっと疲れる。
後半のアクションシーンは結構読みごたえがあったかな。 -
自衛隊内の犯罪の捜査および被疑者の逮捕を行なう部署である中央警務隊。
隊長・大曽根より、突然の命を受けた甲斐和美三等陸尉は、富士駐屯地に向かい、
第百二十八地区警務隊の捜査に協力することになった。
それは単なる自殺と思われた事件だったが、内部からの告発により、殺人の可能性があるという……。
完全密室である七四式戦車(ナナヨン)の車内で見つかった遺体。
自殺したと思われる人間の執務席の内線電話機から、自殺ではなく殺人との内部告発。
甲斐和美は富士駐屯地に急行し、自衛隊組織の暗部に迫っていく――。
元自衛官&『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞受賞作家が描く、ミリタリー捜査サスペンス!
読み手を選ぶと思います。陸上自衛隊に関する説明が、小説の半分くらいあります。ボリューム満点です。いつも誰かがコーヒーやカフェオレなどの飲んでいたのが印象的でした。 -
陸上自衛隊少年工科学校、富士学校を経て戦車部隊に配属された経歴を十二分に表現した作品だと感じました。資料や文献に基づいて書いたものとは違いリアリティと臨場感に引き込まれました。国内では戦争による活動はないので前作の深山の桜のように海外派遣が舞台の作品が多い中、国内が舞台でここまでスリルとワクワク感がとまらないストーリーは秀逸です。
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前作の深山の桜と同様、前半は読書スピードが
上がりません。後半はサクサク、どんでん返し的ラスト。 -
植木シリーズの第2弾にして神家さんのデビュー2作目。
【深山の桜】より更にボリューミーな内容。
ドンデン返しもドンデン返し。
そして張り巡らされた伏線を見事に回収していく爽快感。
神家さん元自衛官ということもあって登場人物の信念の強さがひしひしと伝わってきた。 -
自衛隊の警察組織、警務隊の女性隊員が主人公の異色のミステリー。
クライマックスは圧巻ではあるが、物語の流れに必要ではあるのだろうが、自衛隊の組織、構造の説明、勉強になったがもう少し簡潔でもよかったのでは?