幕臣たちは明治維新をどう生きたのか

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著者 : 樋口雄彦
  • 洋泉社 (2016年4月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800309037

幕臣たちは明治維新をどう生きたのかの感想・レビュー・書評

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  •  明治維新後の旧幕臣の行方を具体的に跡付けている。維新後の幕臣については、経済史学ではその身分解体と経済的没落を、社会学ではそのエトスや教養の有利性を強調する傾向があるが、本書では数々の実例から容易に類型化しえない多様性を明らかにしている。興味深いのは、すでに幕末期には農民や商人の能力主義的な士分登用や冗職の「リストラ」による身分再編が進行しており、維新後に活躍する旧「幕臣」には累代の武士よりも、こうした身分流動の中で台頭した「にわか武士」が多い傾向があることで、人的資源の点でも「近代」は旧幕府に内在していたことがわかる。

  • ほとんどが名もない幕臣たちが幕末から維新後にどう生き延びたのか、新政府に出仕して成功したのか、没落していったのか実名を元に記述してます。よく調べたなと思いますが、なんとなくまとまりがないような。

  • 幕府崩壊から明治維新の激動の時代を生きた幕臣たちのそれぞれ。変化の時代をうまく生き抜けた人もあり、流されて沈んでしまった人もあり、を可能な限り追いかけた本。

  • 明治維新という激動に直面した幕臣たちのその後の生き方を綴ったもの。
    第1章 幕府瓦解 幕臣たちが迫られた究極の選択
     三つの選択肢――駿河移住・朝臣化・帰農商
     それ以外の進路
     亡命者たち
     巻き込まれた人々
    第2章 明治に生かされた幕府の改革 身分を超えた人材
        登用
     身分の壁を超えて幕臣に
     洋学が立身の基礎
     「武」への期待
     好結果を生んだ幕府のリストラ
    第3章 新資料から読む「その後」 大久保利通がみた
        旧幕臣たち
     大久保利通文書のなかの旧幕臣
     評価された元幕臣官僚
    第4章 知らざる敗者たち 成功と没落のあいだ
     手に職を付けて
     没落か転身か

    単純な明治維新史観というステレオタイプではなく、日本という国における統治機構の移行については、江戸時代に蓄積された柔軟な人材登用制度が多難な内憂外患の適切な対処に活かされたということについて掘り下げた著作でありました。 

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