約束のない絆 (パスカル・キニャール・コレクション)

  • 水声社
4.71
  • (5)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 47
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784801002227

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 美しすぎてはっとした。ゆっくり読もうと思う気持ちと先にいきたい気持ちがぶつかった。クレールが土地と、シモンに固執するのは安心する場所が欲しかったからだと思っていたけれど、結婚して子供が二人いてもそれを捨てて、ひとりを選んだのはシモンのことしか、見ていなくて不幸そうにも見えた。ギリシャ人の美しい母親のような、でも想像するクレールは薄っぺらい体の背の高い彫りの深い彫刻みたいな女だ。土地を歩き回って、徴を残していたのかもと思う。母親は、父を愛していなくて出ていこうとし、父は自殺して母親も二日後に自殺するとか、過去が後からわかるけれど、読んでいる途中から分かってしまった。あと、シモンの魅力が分からない。それ以外はとてもとても良かった。また何度も読み返すと思う。

  • ずっと手元に残したいと思えた本。出逢えて幸せ‥

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1948年、ノルマンディー地方ユール県に生まれる。父方は代々オルガン奏者の家系で、母方は文法学者の家系。レヴィナスのもとで哲学を学び、ガリマール社に勤務したのち、作家業に専心。古代と現代を縦横無尽に往来し、時空を超えたエクリチュールへ読者を誘う作品を精力的に発表しつづけている。

「2022年 『楽園のおもかげ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

パスカル・キニャールの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×