女子の人間関係

著者 :
  • サンクチュアリ出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784801400023

感想・レビュー・書評

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  • 幸いなことにママ友や職場の人間関係に悩みはないのですが、将来の我が娘たちの処世術を知るためと、いつか現れるかもしれないボスママに嫌われないようにと、本書を手に取ってみました。

    特に参考になったのは、褒められた時の返し方。
    ママ友から私の娘について褒められた時、いつも困っていました。卑下しても子どもの自尊心が傷つきそうだし、かといって娘のことを褒めすぎても自慢していると嫌われそうで。なので、私はいつも「あっ、ありがとうございます、〇〇(娘の名前)褒められてよかったね。」と言っていました。

    でも明日からは、本書で紹介されていたように、相手の優しさを褒めて気持ち良くスマートな返しを実践しようと思います。

    ---------------------------------
    【例】「かわいいね」と女性から褒められた時。

    ◆前提
    女は褒めることによって、「嫉妬もしない、相手のよいところを認める、性格のよい人」を演じることが多い。(←えっ!?)

    ◆対処法
    ・「そんなふうに言ってくれて本当にありがとう」とお礼。
    ・「本当だとしても違うとしても、言ってくれたことが嬉しい」と、可愛いか可愛くないかの判断軸は相手に委ねる言い方をする。
    ・そういう風に言ってくれた相手の優しさにお礼を言う。「自分がかわいいかどうか」の話ではなく、「人をほめてくれる、あなたは優しい」という話にしてしまう。
    ---------------------------------

    他の事例では、男の前で態度を変える女の対策が書かれていました。少女マンガに出てきそうな露骨な女性には、なかなか出会ったことがないですが、そんな相手にストレスを感じない割り切り方は勉強になりました。

  • 男性ですが、妻や娘の気持ちや考え方の参考になればと手に取りました。
    なるほどと頷ける部分とそこまで画一的にまとめられるものか?と思う部分がありましたが、とても参考になりました。
    職場でのトラブルの90%は人間関係とよく言われます。実際に見聞きすることも多いです。
    これから社会に出ていく娘に贈りたいと思った一冊です。

  • この本を読む時は「女」という言葉の使い方に過剰反応してはいけません。
    特にフェミニズム系の考えを持つ方は「なによ、『女、女』って!」と怒る前に、本書で言う「女」とは何かチェックしてください。

    ここでいう「女」は女性そのものを意味する言葉ではありません。ちなみに本書では
    「いろいろな女性にみられる、一連の困った特徴」と表現しています。

    そして一連の困った特徴とは・・・
    ・自分より幸せそうな女性の足を引っ張ったり、ねたんだりする
    ・裏表がある
    ・男性の前では「かわいい女」「頼りない女」を演じる
    ・他の女性を差し置いて、自分だけが好かれようとする
    ・すぐに群れたがる。群れの中では均質を求め、異質なものを排除しようとする
    ・自分と違う考え方、意見の人を受け入れられず、敵扱いする
    ・感情的に敵・味方を決め、敵に対しては攻撃する。攻撃方法の多くは「普通は~」「常識的には~」という言い方をする。
    ・陰口や悪口が好き
    ・あいまいな話し方で「わかるでしょ」という態度。わかってもらえないと機嫌を損ねる
    ・「お母さんぶり」「お姉さんぶり」で自分の意見を押し付けたり決めつけたりする

    といったことが挙げられていました。
    正直「女のみんながみんな、こうじゃない!」と反論したくなりますが、先ほど断ったように、ここでいう「女」は女性そのものの話ではありません。このような特徴を持つ人を「『女』度が高い人」と呼びます。

    この本の最初に書かれている、「女」についての本書での使い方の説明と、なぜそうなったかという「女性」性についての背景についてが第一章に詳しく書かれているので、ここを熟読した上で、各章のケースステディを読み進めていくとスムーズです。

    ケーススタディも、女性の人間関係で「あるある」な話満載。

    そしてこれらをかわしながらも、嫌われないように世渡っていくには「自分の中の『女』度を下げることが大事」と説かれています。

    本書の後半にあたる章には世渡り方だけでなく、自分の中にある「女」をどう癒していくかについてもケースごとに書かれています。女子の人間関係に悩む人必見。

    実は私は、女児の人間関係について読みたかったので、少しアテがはずれてはいたのですが、解説もわかりやすく、実生活と自分の心の持ち方にかなり役立ちそうなので、借りてよかったです(ちなみに図書館で借りました。いつものことですがw)

  • 1.女性の心理について研究したかった

    2.様々なマイナスの部分を「女」と表現し、日常で色んな女を見せてくる人への対処法を教えてくれます。大切なのは、自分の価値観をしっかり持つことです。自慢してきたり、嫌なことを言われていても、自分は自分、相手は相手と割り切ることができるかどうかが重要です。自分の中で軸を持っておくことで、他人に左右されない自分が出来上がります。
    女を理解するにあたって大切な部分は「女は選ばれる性であり続けた」ということです。誰かに選ばれることで承認欲求を満たす存在であることを理解した上で接していく必要があるということです。

    3.「選ばれることが正しい」という言葉は面白かったです。思い返してみると、女性に接した時は、ただ褒めるだけではなく、「〜〜でこんなとこがあるから好かれるよね」と言うように、誰かの見本になっている貴方、皆に認められてる貴方という褒め方をすると喜ばれる確率が高いです。本書に書いてあった「女性は自分の存在を認められて喜ぶ生き物」という言葉がまさにそうだと思います。
    男性目線からではわからない謎が解けてくるのを感じたので面白かったです。

  • 男の私が読んでみた
    この本は、女性の「女」としての嫌な部分にスポットを当て、そうした女同士の人間関係に悩まされている女性に向けて、女性精神科医がズバリ対処法を書いた本である。私は男なので、書かれている数々の指南はともかく、いま私の仕事でテーマになっている女性へのマーケティングの面でひとつヒントがあった。

    先日の会議で、女性には商品やサービスを「選べる」ことが大きな購入動機になりえるという話が、女性社員から挙がった。つまり選択肢を提示することが、対女性のマーケティング上は非常に重要であるということ。しかし、女性が「選べる」ことで購入意欲を刺激されるというデータはあるのか、男には選べることは動機となりえないのか、といった問いが返されると、どうしても根拠の曖昧な仮説の域に押し戻されてしまっていた。

    この本では、女性は「選ばれる存在である」と断言し、そのことが女性の「女」としての考え方やふるまいの根本的な原因になっていると説く。

    ということは、女性は、社会において選ばれ続けていることへの反動として、ショッピングで「選ぶ」ことを楽しみ、ストレスを解消しているのではないだろうか?? これで、女性は「選べる」ことが大きな購入動機になりえるという話と辻褄が合ったのではないか?? これこそが男との違いではないだろうか?? ・・・と、男の私はあれこれ考えさせられた。

  • 女性同士のトラブルあるある、への対処法について書いてある。こういうケースでは、こうするといった具体的実践法が書いてあった。

  • 中学校から大学まで女子校で、それでも理解しがたい、女同士の人間関係。文字にされることで、「ああ、そうだったのだ」と思えることが沢山ありました。
    あえて、改めて知ることは、大切。

  • 人生のよりどころになるのが、「自分は何を大切にして生きてきたか」

  • これ私じゃん!と思うところが多々あった。
    女度が高かったんだなあ…確かに学生時代から嫉妬したり比較したりで息苦しかったかも。選ばれる性、それに傷つけられてきた性、という解釈に納得。
    本書では女度の高い相手に会った時は自分の女度を下げて対応するのが良いとあった。
    ・相手を尊重する、大切に思ってると伝える
    ・相手の領域に踏み込まない
    ↑領域の話は意識づけしないと身につかないかも

  • 女は社会的に選ばれる性である、だから選ばれない事に傷つく。
    選ばれるために比べたり、敵味方を作ったり、群れたがったり。
    そう書くと女って面倒くさい。「これだから女は」って言われてしまうのも頷ける。でもやっぱり自分は女だなと思った。
    私も結構「女」度が高い。選ばれたいし選ばれないとモヤモヤするし、すぐ比べたがるし、マウントとるし。
    この本ではそんな女度が高い人とどう接するかが状況別に詳しく書かれている。私は自分が女度が高いと自覚あるので女度の下げ方も書いてありますが、ほんの少しなのがちょっと残念。

    仕事は仕事、ママ友はママ友、選ばれなくてもその状況に応じた対応を淡々とすれば良い(職場なら仕事だし、ママ友もあくまで子供の友達の母親)
    選ばれなくても私は私。そんな風に思って職場では他人に選ばれるような行動をとらなくて良いんだと思えてラクになりました。

著者プロフィール

水島広子【みずしま ひろこ】

慶應義塾大学医学部卒業・同大学院修了(医学博士)。慶應義塾大学医学部精神神経科勤務を経て、2000年6月~2005年8月、衆議院議員として児童虐待防止法の抜本的改正などに取り組む。1997年に共訳『うつ病の対人関係療法』を出版して以来、日本における対人関係療法の第一人者として臨床に応用するとともに、その普及啓発に努めている。現在は対人関係療法専門クリニック院長、慶應義塾大学医学部非常勤講師(精神神経科)、対人関係療法研究会代表世話人、アティテューディナル・ヒーリング・ジャパン代表。主著に『自分でできる対人関係療法』『トラウマの現実に向き合う』(創元社)、『拒食症・過食症を対人関係療法で治す』(紀伊國屋書店)、『怖れを手放す』(星和書店)、『女子の人間関係』(サンクチュアリ出版)、『自己肯定感、持っていますか?』(大和出版)、『「毒親」の正体』(新潮新書)などがある。

「2022年 『心がスーッとラクになる 世界の美しい文様ぬり絵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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