- Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
- / ISBN・EAN: 9784801600577
感想・レビュー・書評
-
<紹介文>
松永久秀と言えば、主家を乗っ取る、将軍を殺す、東大寺の大仏を焼く、何度も謀叛を起こすなど、戦国時代最高の悪人として、ドラマや漫画、ゲームで描かれてきた。
しかし、これらの逸話は江戸時代に創作された嘘であった。実際には、忠臣で、城郭建築の第一人者、茶の湯を愛する文化人でもあった。豊臣秀吉に次ぐ出世を遂げた久秀の実像を提示する。
(天野忠幸先生のコメント)
TEA-OPACへのリンクはこちら↓
https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00531059詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
冒頭の総論、約30pのみ読了。三好長慶生前は残る文書からは、常に主君の意をくみ、専横の振る舞いなどなく、三好義興ともさまざまな案件に共同で取り組み、その死に際しても悲嘆した書状を残しており、毒殺などしたようには見えない。また将軍義輝弑逆も、久秀の息子の久通が行なったことで、そのころは家督を譲り実権も久通が握っていたことが文書からわかる、と。久秀と久通の間には、足利将軍家に対する考えの相違があり、久秀はかくまった義昭を取り逃がし、反三好包囲網に大義名分を与える大失態のため、失脚し三好勢力から排除された。東大寺の失火も、東大寺が中立を守らず敵対勢力に陣地を貸したため攻めたに過ぎず、のちには復興に動いている。信長とは長く同盟勢力だったが、服属後に裏切ったのは一度のみ。敵対する筒井順慶を重用したことに反発したためで、裏切りを繰り返したというのは当たらない、と。通説を覆す研究が進んでいることを看守。
-
帯に注目、ですね。