人生が変わる55のジャズ名盤入門 (竹書房新書)

著者 :
  • 竹書房
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本棚登録 : 133
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784801906341

作品紹介・あらすじ

タモリ、小曾根真、ケイコ・リー、菅原正二、小川隆夫、岡崎正通、小西啓一など、ジャズの達人が選んだ約1,000枚のアルバム。その中からランキング55位までを徹底解説!!マイルス・デイビスの「ジャズで大切なことはオネスティー(正直さ)だ」の言葉どおり、「正直な」解説を加えて1冊に仕上げた。ありそうでなかった、ミュージシャンセレクトのジャズ入門書。

感想・レビュー・書評

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  • ▼かなり以前に読んだ本なんですが、その時に感想を書きそびれて。

    ▼日本人ジャズペーシストの鈴木良雄さんが、いわゆる名盤入門を書いている。これは面白い。ジャズについての日本語のライターさんでいうと、小川隆夫さんがいわゆるジャズジャイアントたちと個人的交流が多くて、そんなことも織り交ぜての語り口が豊かなんですが、同じ芳醇さがより深い訳です。なんせ鈴木良雄さんは2024年1月現在ご健勝なはずですが、若い頃からアメリカのジャズミュージシャンと普通に共演してきた方ですから。

    ▼と言うわけで読んでみたら、これが実にわかりやすくて面白い。まるで僕のために書かれたかのような・・・。つまり、完全なジャズファンど素人一丁目一番地、ではないのです。でも別に楽譜なんか読めないし音楽的な用語はほぼ分かりません。でもまあジャズの近現代史の流れは知ってるし、いわゆる必聴名盤30、とかならほぼ全部聴いてます・・・くらいの客層に、ベストな一冊でした。

  • 日本ジャズ界のベーシスト、鈴木良雄が自分が実際にセッションした実話を交えつつ、古今東西のJAZZの名盤を紹介した本。この本を読む前に村上春樹の「Portrait in Jazz」も読んでいた手前、少し比較してみると、村上春樹の方が多少は王道とは外れたセレクトがあったが、鈴木良雄さんの方は読者投票というのもあって王道のセレクトだった。どっちもMILES DAVISを推していて、やはりJAZZといえばMILES DAVISなのだろう。私はCharlie Parkerが好きだけどね。あとはGlenn Miller。
    John Coltraneの「My Favorite Things 」がめちゃくちゃ好きになった、最高の演奏と曲だと思う。「Portrait in Jazz」を通じてJAZZを聴いて思うのが、ヴォーカルっていらない、邪魔って思うようになった。これだけでも大きな変化。ヴァーカルのない音楽なんて今までまったく聴いてこなかったのだから。

  • Apple Musicで順番に聴いてます。
    自分に合わない曲もたりますが、当然ながら素晴らしい曲だらけ。

  • 評論家の本には興味無いが、本書はベーシストの鈴木良雄さんが書いているので読んでみた。
    ジャズ好きの著名人が選んだアルバム紹介もあり、興味深い。

  • 実際に人生が変わるかはさておき、誰もが推す不朽の名盤というのはやはりあって、心震わされる演奏がそこには存在する。

    それにつけても早稲田OBの凄さよ。

    kindle unlimitedで読んで、気になったらAmazon music unlimitedで即座に全て聴く。まさにAmazon様さまだ。

  •  この手のジャズ名盤ガイドは山ほど出ていて、名盤のラインナップも内容も似たり寄ったりなわけだが、本書はジャズベーシストの巨匠・鈴木良雄が著者である点がミソ。
     過去の類書はジャズ評論家やジャズ喫茶の名物マスターが著者のものが多く、プレイヤー視点から作られたものは意外にありそうでなかったからだ。

     70年代末から80年代には渡辺貞夫や日野皓正のフュージョン系アルバムがバカ売れしていたわけで、あのころにナベサダやヒノテルが著者の「ジャズ名盤ガイド」が作られていたら、絶対売れていたはずだ。なかったのが不思議。

     本書は鈴木良雄と彼のジャズ仲間(ミュージシャンやジャズ喫茶のオーナー、評論家、プロデューサーなど。タモリも参加)50人が選んだ名盤のデータを集計し、約1000枚の中から上位55枚をセレクトしたガイド。その一枚一枚について、ライターが鈴木に話を聞いて構成(=文章にまとめること)している。

     55枚のセレクトはド定番中心なので、意外性は皆無。ただ、鈴木の話自体が「へーえ、ジャズ・プレイヤーはそんなふうに感じるんだ」という発見に満ちていて、面白く読める。
     鈴木自身が交流のあったアーティストについては随所で思い出話も語っていて、ジャズ・ジャイアンツのエピソード集としても楽しめる。

     一つだけ難を言えば、構成したライターが「(笑)」を多用しすぎていて、読んでいてちょっとウルサイ。
     談話を構成する場合、取材で笑いが起きた箇所に全部「(笑)」を入れると、すごく不自然になる。その場でしかわからない面白さというものがあって、読者には何がおかしいのかわからない場合が多いからだ。

     ちなみに、対談・座談会などの記事に「(笑)」を使う手法は、菊池寛が『文藝春秋』誌上で始めたとか。

  • ジャズをかじってみようと思い入門書として購入。肩肘張らない解説はド素人の自分にもすんなり入ってくるし、プレイヤーならではの着眼点は実際に聞いてみて「なるほど」と思う箇所が多々ある。気になったアルバムのページに付箋してあるので今後もガイドブックとして使っていきたい。

  • ジャズの名盤は、だいたいどの書籍でも一緒ですから、書籍名が大袈裟すぎます。後はミュージシャンとしてどんなコメントが書かれているのかと期待したが惹きつけられる言葉が無かったように思える。

  • 私は鈴木さんより年下ですが、ほぼ同時代にジャズを聴いて(レコード中心)きて、人生が変わったひとりかもしれません。ランキングとあったので、少し”嫌だな”と思いましたが、それはさておき、解説を読み進めるうちにだんだんうれしくなりました。事情があって、その当時のレコードは全て処分してしまいましたが、一部はCDで買い求め、今も折に触れて聞いています。私の中では「バラード」が1位で、「ワルツ・フォー・デビイ」が2位です。

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