武蔵くんと村山さんは付き合ってみた。5 (アース・スターコミックス)

著者 :
  • 泰文堂
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・マンガ
  • / ISBN・EAN: 9784803009583

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  • 武蔵君、村山さん、そして、岸くんの三角関係、ついに決着か・・・
    どうなってしまうのか、と不安を募らせながら、この(5)を待っていた甲斐がある。当たり前だが、私はなるあすく先生と面識がない。なので、私の期待に応えてくれた訳でもない。けど、感謝したい、この展開を描いてくれた事を
    初めてのお付き合いだからこそ、どれくらい相手に近づいていいのか、と言った距離感を上手く計れず、相手を傷つけてしまう、そんな経験がある読み手は多いんじゃないんだろうか?
    もしもの話だが、私にそんな悩みが持ち込まれたら、下手なアドバイスはしないで、この『武蔵くんと村山さんは付き合ってみた』を渡すな。長々と愚痴や悩みを垂れ流されるのが面倒ってのも本音だが、大体、恋に悩む人間ってのは誰かの助言をすんなり受け入れない。なら、似たようなシチュエーションが描かれている恋愛漫画を読んで、自分との会話を図らせるキッカケにさせた方が、イイ結果は出るんじゃないだろうか、と私は思う
    ストーリーそのものにも、そこらへんで普通に起こっていそうな現実味があるのだが、そのリアリティを強めているのは、何と言っても、武蔵くん達、キャラクターだろう
    特に、この(5)で、武蔵君は、村山さんが本気で好きってコトを改めて自覚した事で、男として一皮剥けている。男子三日会わざれば刮目して見よ、って慣用句を挙げるのは少し違う気もするが、本気の恋愛ってのは、どんなにナヨナヨしていて、ヘタレな男子でも成長させ、自分でも知らなかった男らしさを発揮させるもんだ
    そんな成長を果たし、村山さんの「好き」を取り戻した武蔵君を前に、勝ち目がない事を思い知り、潔く、対決に負けた事を認めて、身を引いた岸くんの漢気も、私は高く買いたい
    彼が登場しなければ、武蔵くんと村山さんの間には波風が立つ事はなかった、それは、つまり、武蔵くんが男らしくなれず、同時に、村山さんとの仲も進展しなかった
    咬ませ犬かつ起爆剤的な役目を結果的に果たしちゃった岸くん、彼にイイ事がある事を願うよ。何気に、新しい恋が始まりそうな予感はあるしなw
    武蔵君と村山さんの恋路だけでなく、川堀さんと残堀川さんの進捗具合も抜かりない、ってトコも、なるあすく先生に感謝したい点である。もし、この第六五話、第六六話がなければ、(5)の良さは半減だっただろう
    どの回もお勧めだが、インパクトで選ぶなら、何と言っても、第七五話しかない。その理由は、ぜひ、皆さんの目で確かめてください。岸くんはともかく、武蔵君が新しい自分に目覚めないか、が不安になりますから
    この台詞を引用に選んだのは、先にも記した通り、武蔵君の覚醒が顕著に表現されているモノだから。自分に大切なことを気付かせ、成長を促してくれたライバルへの感謝、それが自然にできてこそ、カッコいい男への道は拓かれる

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著者プロフィール

「GANMA!」にて『武蔵くんと村山さんは付き合ってみた。』『今日のひとコマ』を連載。著作として『本が好き子さん』(太田出版)『ナン様とレン』(電撃コミックスEX)など。

「2015年 『じょしよん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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