出家とはなにか

著者 :
  • 大蔵出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784804305424

感想・レビュー・書評

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  • 律の規定に基づく、原始仏教の出家とサンガ(僧団)生活を解説します。
    日本の仏教にはない律についての、学術的ではありますが、入門書としても読めます。
    仏教僧団の成立と構成、律蔵から始まり、出家作法、遮法、僧団の施設、日常生活、僧団と一般社会の関係、僧団の教育制度、仏教僧団と女性について、詳細に書かれています。
    注釈も豊富で、全て出典が明記されています。
    読み応えがありました。

  • 初期の仏教集団の生活や集団運営についての解説

  • 「(出家は)他人との一切の関係を拒否する世捨て人と本質的に異なる」「俗世間の価値観を拒否した人達が独自のグループを作り、しかもなお俗世間と密接な関係を保ちながら併存していく」

  • 教団の維持として、乞食という手段を選択し、それゆえに社会とのかかわりを常に考えなければいけなかった。
    ただ社会の要求と教団の理念が衝突したときにどうするのか?それに対する答えを仏教は持っているのだろうか。
    些末な形式主義に陥っていないだろうか。

    界の概念と、それに対する抜け道工作が面白い。
    戒壇の意味が初めてわかった。

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著者プロフィール

1956年福井県生まれ。花園大学文学部仏教学科教授。京都大学工学部工業化学科および文学部哲学科仏教学専攻卒業。同大学大学院文学研究科博士課程満期退学。カリフォルニア大学バークレー校留学をへて現職。専門は仏教哲学、古代インド仏教学、仏教史。著書に『宗教の本性』(NHK出版新書、2021)、『「NHK100分de名著」ブックス ブッダ 真理のことば』(NHK出版、2012)、『科学するブッダ』(角川ソフィア文庫、2013)ほか多数。訳書に鈴木大拙著『大乗仏教概論』(岩波文庫、2016)などがある。

「2021年 『エッセンシャル仏教 教理・歴史・多様化』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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