「本当の国語力」が驚くほど伸びる本: 偏差値20アップは当たり前!

著者 :
  • 大和出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784804761640

作品紹介・あらすじ

親・教師必読!難関中学・高校への合格者続出!たった3つの力をマスターするだけでOK!「国語力=論理的思考力」をつける画期的方法を初公開。

感想・レビュー・書評

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  • 読解力=「論理的思考能力」=「いいかえる力・くらべる力・たどる力の3つの力」と、極めてシンプルに定義した上で読解力を分かりやすく説明した本。

    ただ、上記と同じようなことを言っている現代文の本(予備校講師)は沢山ある。

    この本が他と違うのは、読解力を高めるための訓練方法を本の中で確立し、「読解力はどうやったら身につくのか」という問いに対して明確に解答を出しているところであると私は思う。

    ひと塊の文書を解説するという今までのスタイルではなく、著者が読解力と定義した「いいかえる力・くらべる力・たどる力の3つの力」自体を高めるためのドリルのような訓練方法の明快に解説する。

    本がボロボロになる程に何度でも読み返したい。

    以上

  • ビジネス応用しまくりです。

  • 国語という教科を論理で考える。
    手法がハッキリ書かれていて分かりやすい。
    ってか、国語学習に対する意見はいいから早く実践の仕方を教えてくれ~~~って気になる。
    問題集買った方が早いか。
    ( ↑ 出口某氏のやつよりいいかも。)

  • 長年、国語単科塾を主催している著者が説く、国語力を高める方法を説いた書。
    本書の主張は極めて明快。国語力を高めるには一定の「型」があるという。すなわち

    ”国語力とは、論理的思考力である。
    論理的思考力とは、3つの力である。
    3つの力とは、「言いかえる力」「くらべる力」「たどる力」である"

    そしてその3つの力がなぜ文章を正しく理解し、科目としての国語の問に正しく答える礎になるのかという原理を説明したうえで、それらの力を高めるための具体的なステップが提示される。
    理論的かつ実践的な一冊である。

    本書を読むと、著者の著した問題集がなぜあのような構成になっているのかよく理解できる。子どもに問題集を与える前にまず本書を一読したほうが良いであろう。
    というのも、著者のもう一つの主張が、教育の要諦は、まず「与え」、次に「待て」というもの。
    親や指導者がまず「型」を教え、そのうえで子どもに実践させ、少しずつ手をはなしていくことで、子どもが自らの力を伸ばしてゆくのが理想とする。
    本書を読み、親が理解したうえで、問題集を子どもと一緒に紐解き、そして自走させるのが理想的なのだろうと理解した。

    さて、余談になるが、本書を読んでもう一つ面白かった点。
    それは、同じく受験国語(現代文)の著名講師である出口汪氏が、福嶋氏と同じく、国語力とは論理力であると唱えているばかりか、出口氏の言う国語力=「3つの論理」が福嶋氏の言う「3つの力」と完全に一致していることである。
    長年、国語の指導に当たってきた二人が、国語力の核心として同じ要素にたどり着いたという事実が、著者らの主張を信じるにあたり、非常に頼もしいものと思えた。

  • 私自身が本好きなのに学校の国語のテストが解けない人で、説明文ならまだしも物語文だとさっぱりだったから、まさにここに書かれてある「国語にまつわる誤解」そのもの、国語の答えなんて1つじゃないし、曖昧な科目だと思い込んでいた。
    学校の国語の授業そのものはあまり面白くないし、一つの話をじっくり読み解いても違う話になれば応用は効かないのではないかと思っていた。

    しかし国語はただ論理的思考力を問うてるだけであって、そこを鍛えれば国語の問題は解ける、という点は、今まで高校受験・大学受験をくぐり抜けてきたのに全くわかっていないところであった。
    授業はたぶんちゃんと聞いていたはずだが、こういう観点から教えてもらったことがあっただろうか。

    論理的思考力とは「言いかえる力」「くらべる力」「たどる力」に他ならず、これが国語の公式であり、国語の問題はこの3つを問われているにすぎない、という考えには正しく目から鱗が落ちた。
    「なんだたったそれだけのことか」と思ったら大間違い、具体例を見て見るとその通りなのであるから。

    娘の国語の問題はまだ解けるけど、そろそろ私の今までのやり方では対応できなくなってきそうなので、今の時期にこの本を読んでおいて本当によかった。
    これで娘にもなぜそうなるのかというところをきちんと説明できそうだ。
    今からでも中学生・高校生向けの問題を解いてみたい。

    いつもは買いたい本があってもブックオフで入荷を待つけど、今回この本は人気本らしいし入荷待っててもいつになるかわからないので、珍しくアマゾンでポチってしまった。

  • 小学生の子供がいる親が読む本。どんな教科でも問題を解くには日本語の文章を読むわけで、国語力は必須。そして自分は国語があまり得意ではなかった。なので、子供のために読んでみました。もう少し大きくなったら実践してみたい。

  • 少しづつやっているところ。
    簡単な文章のはずなのに、実際自分で書こうとするとうんうん唸るだけでかけない。
    定義とか全然出てこない・・・そんな自分に愕然としながら続けています。

  • 小中学生の子供を持つ親が読む本だけど、自分の為に読んだ。
    本書にある論理的思考能力を身につける手法は、非常に分かりやすくシンプルで素晴らしい。

  • あまりにも子供の国語力がないので、ネットで評判の本書を手に取ってみた。
    著者は、国語はセンスではなく、論理的な思考力の問題という。確かにそうだ。国語は言葉の学問である。いかに相手に伝えるかということか。論理的思考力とは、難しく考えることではなく、逆に、単純化する作業である。その論理的思考力は、結局は『言いかえる力』『くらべる力』『たどる力』の3つに収斂するということをうったえる。

    国語は論理的な読み方・書き方を学ぶ科目であり、味わい方を学ぶ科目ではない。確かにそうだ。味わい方は個々人で違い、点数で評価できないが、論理力はテストできる。味わい方を学ばず、論理力を学べ、というのが著者の考えであり、なるほど、国語力というものだろう。

    論理的思考力とは、『言いかえる力』『くらべる力』『たどる力』の3つとのことだが、それは、『バラバラの考えや言葉を整理する(関係づける)ための力』である。

    一つ目の『言いかえる力』は、一見バラバラに見えるもののなかに”共通点”を見つけ出し、整理する力だ。つまり抽象化のことだ。もちろんその逆の力も必要だ。逆とは具体化である。『言いかえる力』とは”抽象化”と”具体化”の力のことだ。

    二つ目の『くらべる力』は、一見バラバラに見えるもののなかに”対比関係”を見つけ出し、整理する力だ。

    三つ目の『たどる力』は、一見バラバラに見えるもののなかに”結びつき”を見つけ出し、整理する力だ。下からたどりながら順序よく組み立てていく操作であり、文章で言えば”原因と結果”、つまり”因果関係”の結びつきをたどる作業だ。

    なぜ言いかえる力が試されるのか。それは、発信者である著者や作者の感情・イメージ・意見を、受信者である読者(学生)は本当にありのままに受け止めることが出来たのか?それを確かめたいから、あなたが受け止めた内容を、別の言葉や表現で言いかえてごらんなさい、これが読解問題の本質という。例えば、60字以内で説明しなさい、という問題では、読者自身の言いかえる力を試されており、15字以内で抜き出しなさい、という問題では、作者自身が言いかえている部分があるからそれを見つけなさい、ア~オの中から選びなさい、という問題では、出題者によって既に言いかえられた選択肢から選びなさい、ということになるのだ。

    言いかえる力とは、抽象化力と具体化力だが、この考え方だけで9割の問題が解けるという。問題の多くは、具体を抽象に言いかえなさい、もしくは、抽象を具体に言いかえなさい、というものという。すべての文章は『言いかえ』の連続で作られており、具体が問われたら抽象をとらえ、抽象が問われたら具体をとらえる。この”型”が難解な長文読解の迷路に迷い込んだわが子を出口へと導く最高のナビゲーターとなる。

    『言いかえる力』のカギとなるのは、『つまり/たとえば』だ。晴れ・雨・曇つまり天気。天気たとえば晴れ・雨・曇。また、『という』もある。『という』は同じことを抽象的に言いかえる働きがある。『つまり』と同じことだ。

    選択肢の問題でいうと、『選択肢は本文の言いかえである』といえる。選択肢自体を要約することで、正解できるものも多い。

    次に『くらべる力』だ。くらべる力とは何なのか。それには、スピードとパワーがあるのだ。例を書こう。
    ”東京都の人口密度は5748だ。生活にゆとりがなくなるのも無理はない。”これだと、聞いた人は、ふーーん、5748かー、1平方キロのなかに5748人も入っているのかー。と思う程度だ。しかし、次の場合はどうか。”北海道の人口密度は72だ。それに対して、東京都の人口密度は5748だ。生活にゆとりがなくなるのも無理はない。”こうなると、聞いた人は、えーーーー桁がぜんぜん違うじゃないか、これは驚きだ!となる。ほんの一文加えただけで訴えかけるパワーがぜんぜん違ってくるのだ。これがくらべる力のパワーだ。くらべる力では、”それに対して”という言葉がカギになる。

    また、くらべる力により、プチ小論文が書けるようになる。

    プチ小論文の枠組みレベル1。

     ○○にAとBから選ぶなら、私はAを選びます。
     Bは△△です。
     しかし、Aは●●です。
     だから私はAを選ぶのです

     おやつのときにケーキとどら焼きから選ぶなら私はケーキを選びます。
     どら焼きは手が汚れてしまいます。
     しかしケーキは手が汚れません。
     だから私はケーキを選ぶのです。

    たった4行で自分の主張を展開する練習ができるのだ。


    プチ小論文の枠組みレベル2。

     AとBはどちらもC。(共通点の抽出。抽象化)
     しかし、ひとくちにCといっても、違いはある。(逆説で展開)
     たとえば、Aはaだが、Bはbである。(相違点の対比。具体化)
     その点では、d。(AかBを選び主張する)

     サッカーと野球は、どちらも走るスポーツである。
     しかし、ひとくちに走るスポーツといっても違いはある。
     たとえば、サッカーは試合中に走る量が多いが、野球は走る量が少ない。
     その点では、サッカーのほうが持久力のいるハードなスポーツと言えるだろう。


    最後は『たどる力』だ。因果間関係力と言いかえることが出来る。『だから/なぜなら』がカギだ。


    ”この公園にはゴミ箱があった。だからゴミ箱を撤去した”
    ”ゴミ箱を撤去した。なぜなら公園にゴミ箱があったからだ”

    この文章が成立するかということだ。因果関係がこれで成立しているのか?10人中8人が納得できるのか?これが因果関係だ。要するに、『客観性』があるかどうかによって因果関係は決まる。上の文章で1人や2人は納得するかもしれないが、それだけでは客観性があるとはいえない。


    ”この公園にはゴミ箱があった。そのためカラスがゴミを荒らし始め、公園が毎日汚されるようになった。だからゴミ箱を撤去した”

    今度は説得力が生まれた。誰もが納得できるだろう。はじめの1は急行列車で後の2は各駅停車だ。肝心な駅に停車しているかどうかが決め手になる。

    これは論述問題の際にきちんと理解していないといけないことだ。答えとして、1のような答えを書いてしまっていないか。


    最後に、文にとって鍵となる大切な文がある。それを探すには”・・・のである。”を探せということだ。『のである』の文章こそがカギとなり、抽象化された主張になっていることが多いのである。

    本書は後段に行くに従い、少し難しく、応用になってくる。何回かページを元に戻り、読み返す必要がある。一度読み、何回か問題を解き、また本書を読み、また問題を解く。といったようにすれば、本書が言わんとしている事が身につくのではないかと思っている。

  • 論理的思考の基本が書いてある。
    暗記ではなく、理解して勉強するための第一歩となりえる本。
    暗記偏重学習の結果、わかったつもりの部分が多くなり、資格試験の模試の成績が伸び悩んでいたが、私自身はこれを読み実践することで壁をひとつ越えることができた気がする。
    小学生向けだけど、大人にもおすすめ。

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著者プロフィール

株式会社横浜国語研究所・代表取締役
1972年、横浜市生まれ。早稲田大学第二文学部を経て、創価大学教育学部(通信教育部)児童教育学科卒業。日本リメディアル教育学会会員。日本言語技術教育学会会員。日本テスト学会会員。公立小学校教師を経て、2006年、ふくしま国語塾※を創設(※JR横須賀線 東戸塚駅・徒歩2分)。
著書として、『「本当の国語力」が驚くほど伸びる本』『ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集〔小学生版〕』『ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集〔小学生版ベーシック〕』『ふくしま式「本当の語彙力」が身につく問題集〔小学生版〕』『国語読解[完全攻略]22の鉄則(高校受験[必携]ハンドブック)』(以上、大和出版)、『論理的思考力を鍛える超シンプルトレーニング』(明治図書)などがある。

「2020年 『男女御三家・難関校 中学入試国語を読み解く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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