思想としての「無印良品」- 時代と消費と日本と-

著者 :
  • 千倉書房
2.96
  • (0)
  • (8)
  • (9)
  • (5)
  • (2)
本棚登録 : 107
感想 : 12
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784805109700

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • みんな大好き無印良品。
    生活雑貨や日用品など、モノを選ぶのに困った時についついお世話になってしまうブランド。

    無印良品というブランドが、どのように生まれ、時代の中でどのように変遷し今に至るのかということを、思想という側面から照らし出していく。

    日本で無印良品がここまで浸透した背景を、「間」「遊び」「粋」といった日本的な概念とリンクさせて説明していくのが面白かった。

    無印良品を買う人は、その背後にあるストーリーを買っている。
    本の中の言葉でいえば、「無印良品の商品を使う生活者像」という「虚焦点」、つまり無印良品が描く「理想の生活者像」に魅力を感じて、無印良品を選んでいる。
    モノがあふれているこの時代に、モノが単なるモノである限りはもはや人から選ばれない。無印だけではなく、賢い消費者に選ばれるブランドには、モノの背景に豊かなストーリーがある。

    昨今のブランディングにはストーリーのあるモノづくりが不可欠、というのはよく言われることだけれど、それにしてもこの西武/セゾングループのストーリーづくり、つまり文化への惜しみない投資はすばらしいと思った。
    ひとつのブランドを育てるには、すぐに目に見えた結果が出ないような長期視点でみた投資をすることも必要だ。それだけ頑丈で豊かな背景を築いていないと、長続きするブランドは作れないんだろう。

  • レビューはブログにて
    http://ameblo.jp/w92-3/entry-10999522587.html

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×