- Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
- / ISBN・EAN: 9784805111123
作品紹介・あらすじ
▼1990年代、日本では2つの政治改革が進められた。1つは中選挙区制から小選挙区制への選挙制度改革、もう1つは地方分権である。▼小選挙区制は、派閥の価値と領袖の権威を崩壊させ、結果的に総理大臣(与党総裁)の権力を肥大させたが、地方分権は地方の首長の権限を飛躍的に拡大させた。▼それは「国政」と「地方政治」の間に権力の分裂を招き、与党(自民党)と野党(民主党)の外側に、より強硬な主張を掲げる地域政党(首長党)を生み出すことになった。▼多くの事例分析を元に、閉塞感漂う日本政治の構造的要因を見出す、最新の研究成果。
感想・レビュー・書評
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国政レベルで二大政党制を目指すには地方の選挙制度から見直さないといけない。
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90年代の統治機構改革を経た日本政治は
有権者に新たな選択肢を提供できるのか――
耳障りの良い「改革」の陥穽を衝く!
2017年度第17回大佛次郎論壇賞受賞。 -
簡単に本書の論旨を簡単に説明すると、地方の独自の政治的競争が自民、民主の二党制の制度化を阻んだということ。
政権交代の可能な政治システムを構築するには、国と地方の政治システムを合わせてなければならないというところに著者の主張である。
だだし、著者は必ずしも二大政党制を主張しているわけではないと述べている。
国と地方の政治を分離して、現在の自民党によるクライエンタリズムに基づく政治をやめ、政策プログラムによる政党間の競争による政権選択の実現を主張する。
確かに今の政治システムに一石を投じる著書であるが、目指すべき政治システムははっきり見えてこない。
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地方政治と中央政治の関わりを選挙制度、政治システムに着目して分析した作品。
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東2法経図・開架 312.1A/Su73b//K