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- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784805209011
作品紹介・あらすじ
17世紀以降の古典力学の時代にも現代の「ブラックホール」につながるアイデアは考え出されたが、当時の天文学の範疇では、ありえない天体または天文現象として考慮されることはなかった。20世紀に入っても、アインシュタインの一般相対性理論の解として「ブラックホール」の可能性が考えられたが、恒星など現実の天体ではありえないものとして拒絶された。20世紀後半になって、天体の重力崩壊現象が「ブラックホール」と名づけられたときも、まだそれを確かめる観測手段はなかったが、同時期にパルサー(中性子星)、クエーサーなどの天体が発見され、その後、エックス線天体が見つかりその膨大なエネルギーを賄う機構として「ブラックホール」が現実の天体として検討されるようになった。21世紀の現在、ブラックホールの衝突合体による重力波が驚くべき精度で実際に観測され、見えない天体「ブラックホール」の直接的証拠が提示され、ブラックホールは実在する天体としての地位を得た。本書は、それらの歴史的流れを作り出した物理学者、天文学者を中心に、多くのエピソードを紹介しながらブラックホール受容の変遷を辿っている。
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