若い読者のための世界史

  • 174人登録
  • 3.84評価
    • (18)
    • (16)
    • (28)
    • (0)
    • (0)
  • 28レビュー
制作 : 中山 典夫 
  • 中央公論美術出版 (2004年12月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784805504765

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ヴィクトール・E...
J・モーティマー...
ウンベルト エー...
マーク・ピーター...
三浦 しをん
フランツ・カフカ
ジェームス W....
村上 春樹
ウラジーミル ナ...
有効な右矢印 無効な右矢印

若い読者のための世界史の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 世界史のおさらいをざっとしたくて、図書館で借りて読んでみました。
    受験の時は日本史を選択したので世界史の記憶が曖昧なままで、いろんな話を聞いても今ひとつピンとこず、このままではいけないような気がしていました。
    この本は語りかけるような口調で書かれていて、まるで物語を聴いているかのようにわかりやすい本でした。歴史上起こる様々な出来事ひとつひとつがドラマのように再現されていくような…そんな感覚です。
    どうしてもヨーロッパ中心の視点で書かれているため、アジアのことがあまり述べられていないという指摘もあるようですが、わたしはあまり気になりませんでした。それよりも、世界史の仔細な知識を単に記憶事項として捉えてしまう受験の時の悪い癖が直っていくような、そして、「世界はこういう歴史をたどってきたがゆえに、今がこうあるんだよ」みたいなことをざっと把握できるような読了感は気持ちがよかったです。これが1935年に書かれたものであるとはとても思えません。よって、内容は第一次世界大戦までで終わっています。でも、「50年後のあとがき」が最後に追記されていて、戦中戦後についての再考がなされているので欠落感は感じませんでした。
    受験のための参考書にはならないと思いますが、世界史をざっと把握したい、あまり難しい本は読みたくないという方はぜひおすすめです。
    また、受験生の方であっても時間的に余裕があるなら、こちらを一読しておくと歴史の流れを把握しやすいので、後々勉強が捗ると思いますよ。
    文庫本も上下巻分かれて出版されてるみたいです。
    手元に置いておきたいと思えるような本なので、いずれ購入を検討中です。

  • 若い読者のために、という切り口で平易な語り口ながら語られるのは人間の歴史。書かれたのが1935年と第一次世界大戦後にたどり着いた平穏な時期だからか、人間の歴史において現代の私たちにはリアリティの持ちにくい多くの殺戮やいひとの残虐性(およびそれらへの反省)も感じ取れる硬派な読み物。第二次世界対戦を踏まえた50年後に書かれたというあとがきも必読。

  • 10代のコたちに是非読んでおいてほしい本。世界史に興味があるとかないとかには関係なしに。
    なんというか、博覧強記の読書家の人が持つ、中庸の精神を感じ取って欲しい。
    私も10代の頃にこの本に出会っていればなあ…と思ったが多分、当時の私では出会ったとしてもそれを滋養とするような感受性はなかったかもなあ…。

  • 世界史に疎いことをコンプレックスに思いながらどう手をつけたものかぼんやり悩んでいたところ図書館で出会った。やっと世界史全体をおぼろげ&かいつまんで理解することができた。本当に嬉しい。ヨーロッパを中心に語られていたので、次はそれ以外の国の歴史本を読みたい。

  • 大体の世界史の流れを掴みたくて読んだ。
    無知な状態から読んだので、全部整理できたわけではないが、複雑なヨーロッパ史の流れを、小説を読むような感じで追えたのは良かった。

    難しそうだけど、世界史を勉強するのが楽しみになってきた(*^^*)

  • とても面白かったです。
    とても100年近く前に25歳の著者が書いたとは思えない本でした。世界史の流れが物語として頭に入ってくるのでとても読みやすい本でした。全てを網羅しているわけではないけれど小話を挟みながら飽きさせない工夫がされていると思いました。とくに海外からみた当時の日本の様子が面白かったです。
    この本のすごいところは、50年後のあとがきが読めることではないでしょうか?この本が出版された後、今を生きる私たちにとってすでに歴史となっていることを著者が経験していることだと思います。どこからが歴史になるのかと言うことはよく言われると思うのですが50年後のあとがきを読んでいるとまさにそれを考えさせられるし、歴史はただ事実として伝えられているのではなく、日々、研究によって真実が検証され時代や立場によって変化を伴うという事についても深く考えさせられ、歴史の勉強することはどういうことかということに繋がる気がしました。
    またあとがきで原爆が世界大戦の抑止力となっているということにとても皮肉なことだと思い、複雑な心境になりました。そして被爆国として目を背けずその悲惨さを後世に伝えていくことの大切さを感じました。
    本編の終わり、あとがきの終わり、どちらもよりよい世界への期待で締めくくられていることがとても印象的です。
    図書館で借りて読んだけど、文庫本も出ているし、手元に置いておきたいので購入しようと思います。

  • 2015年22冊目。

    本書が書かれたのは1935年と古く、第一世界対戦までしか書かれていないが、まるで我が子に語りかけるかのような(妹に捧げられたとされている)平易な言葉で原始からの歴史が描かれている。
    ヨーロッパ史が中心でアジア・アメリカ・アフリカなどは僅かしか書かれていないが、拾い世界史の大まかな流れを掴むには良書。

  • [ 内容 ]
    この書はイルゼとよばれた少女にささげられています。
    しあわせな少女イルゼは、著者の妹でしょうか。
    彼女は猫を愛する理知的で博学な兄(あるいは兄のように慕う人)の語ることばにいっしんに耳を傾けたことでしょう。
    はるかかなたの生命の祖先から有史以来の記憶をたどった考古学や、キリストやモハメドなどのさまざまな宗教の本当の意味や、文字や曜日の発明の意味することや、哲学の教えることとは何なのか、芸術が時代を鏡にして映しだした人間の姿や、社会の動きや政治のしくみが簡潔に語られています。
    ホメロスが描いた英雄たちのロマンあふれる冒険や、ジンギスカンやアレクサンドロス大王、ナポレオンの侵攻などさまざま権力者の言動が、科学の発達と同じにそれが同時代と次の時代におよぼした影響など、ひとつひとつのできごとが大きな川の流れとなって次の時代につながってゆくさまが、地球規模で次元をいれかえる入れ小細工のようにくりひろげられています。
    地球の上におきたいろいろな疑問や身近な問題について世界とは何なのか、そのときどきの情景を描いた的確なイラストとともに、この本はおおくの考えるきっかけをあたえてくれることでしょう。
    クリスマスや誕生日のプレゼントとして欧米をはじめおおくの子弟がこの本を読んで育ったといわれるポピュラーなロングセラーの1冊です。

    [ 目次 ]
    「昔、むかし」
    偉大な発見者たち
    ナイル川のほとり
    日月火水木金土
    唯一の神
    だれもが読める文字
    英雄たちのギリシア
    けたちがいの戦争
    小さな国のふたつの小さな都市
    照らされた者と彼の国〔ほか〕

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 以下引用。

     すべての物語は、「昔、むかしあるところに」にはじまる。わたしたちのこの『世界の歴史』も、「昔、むかし」あったことの物語である。(中略)「昔、むかし」は、どこまでもさがのぼることができる。ひとつの「昔、むかし」のうしろには、いつも別の「昔、むかし」があるのだ。(p.3)

    「昔、むかし」とさらにさらにさかのぼってゆくと、頭がおかしくなってしまう。さあ、いそいで太陽へ、地球へ、美しい海、植物、貝、巨大なトカゲ、わたしたちの山、そして人間たちのところへもどろう。まるでわた家へもどるように、そして「昔、むかし」と、底なしの穴に吸い込まれないために、これからはつねに「ちょっとまって、それはいつのことなの」と、「いつ」を問うことにしよう。
     そしてそのとき、「どうして」を問えば、それは歴史を問うことになる。(p.7)

     そして、フン族そのものがやってきた。彼らはさらにひどかった。新しい王、アッティラがひきいていた。彼は、キリスト誕生後四四四年に権力をにぎった。キリスト誕生前の四四四年には、だれが権力の座についていたかおぼえているかね。そう、アテナイのペリクレスだ。それはすばらしい次第だった。だがアッティラは、まさにあらゆる点でペリクレスの反対だった。(p.137)

     しかしとくにふたつのことに関して、わたしはアラビア人に感謝したい。そのひとつは、きみが『千夜一夜物語』のなかで読むことのできる、彼らが語りつぎ、そして書きのこしたあの楽しいおとぎばなしだ。もうひとつは、きみにはすぐにはそうは思えないかもしれないが、そのおとぎばなし以上におとぎばなしだ。ここに「12」という数字がある。(中略)このアラビア数字は、かんたんにうつくしく書けるだけでなく、桁という、まったく新しい考え方をもたらしたのだ。(中略)
     このような実用的な発明を、きみはできるだろうか。わたしにはできない。この数字の発明と「桁」という考え方は、アラビア人がわたしたちに教えてくれたものだが、彼らは、それをインド人からまなんだのだ。これが、わたしがおとぎ話以上におとぎばなし的といった、すばらしいことなのだ。七三二年にカルル・マルテルがアラビア人に勝ったことは、わたしたちにとってよかったことかも知れない。しかし彼らが巨大な帝国を築き、ペルシア人、ギリシア人、インド人、それに中国人の考え方、かたち、発明を自分のものとし、それを伝えてくれたことは、けっしてわるいことではなかった。(p.158~159)

     ルードヴィヒ十四世が、スペインの王座に着くためその地に向かう彼の孫におくった手紙の一部を紹介しよう。「もっともへつらう者にけっして目をかけてはならない。反対に、よかれとおまえの気にさわることをあえて口にする者を重んぜよ。楽しものために仕事をおろそかにすることがあってはならない。休養と気晴らしの時間を定めた、規律ある暮らしを設計せよ、すべての注意を政務に向けよ。何かを決める前には、できるだけ多くの意見に耳を傾けよ。必要なとき利用できるよう、可能な限り多くのすぐれた人間を知る努力をせよ。だれにもやさしく、けっして侮辱することばを口にしてはならない。」これが、フランスの太陽王ルートヴィヒ(ルイ)十四世の基本であったのだ。まさに虚栄、優雅、浪費、威厳、冷酷、遊び、勤勉の不思議な混合であった。(p.263)

     けっしておもてに出ることのない賢明な助言者に支えられて、天皇は彼の権力を、この国を外国人のおごりから守るために使うことを決心した。古い文化がすてられることがあってはならない。ただ、ヨーロッパの最新の発明だけをまなべばよいのだ。そう考えて天皇は、一挙に国を外国人に開いた。
     近代的な軍隊を組織するためにドイツの将校が、近代的な戦艦を建造するためにイギリス人の技術者が招かれた。新しい医療を研究するため、その他のヨーロッパをこの数年のあいだに強力にした科学を身につけるために、多くの若者がヨーロッパにおくられた。国民を戦争にそなえるために、ドイツにならった学校制度が導入された。ヨーロッパ人はおどろいた。国を完全に開いたが、日本人は賢明な民族であった。ヨーロッパはあまりにもいそいで、日本がもとめるすべてを売りつけ、教えた。わずか数十年のあいだに日本は戦争と平和のためのヨーロッパのあらゆる技術を身につけた。そしてすべてがそろったとき彼らは、ヨーロッパ人をふたたび、ていちょうに締め出した。(中略)ヨーロッパはあっけにとられた。それはいまもつづいている。日本人は、世界史のもっともすぐれた生徒であった。(p.319~320)

  • エルンストおじいちゃんに読んでもらってる気分で読んでいたら、おじいちゃんがこれを書いたのは25才のとき、とあり衝撃。おじいちゃん私より年下だったんだ。
    マケドニア、ペルシア、ギリシアの関係が少しわかった気がした。ギリシア人が分派してまとまらないからややこしかったんだ。
    日本も遠い国から見れば、中国や韓国とごっちゃになって「同じアジア人なんだからまとまればいいじゃん」って思われているのかも。でも私達にしてみれば全然違う民族だし、無理!って思う。だからいろんな国があって、紛争があって、世界史をややこしくしているのかなと思った。
    後半の「トルコは当時の新聞で、病人、と呼ばれていた」の一文に思わずふきだした。かつて東のローマ帝国の都を勝ち取った大帝国トルコさまが、、、(笑)全編に渡ってそういう栄枯盛衰のオンパレードなのだけど。

全28件中 1 - 10件を表示

若い読者のための世界史を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

若い読者のための世界史を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

若い読者のための世界史を本棚に「積読」で登録しているひと

ツイートする