- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784806139157
感想・レビュー・書評
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実践的だった。「全国・講師オーディション」の仕掛け人?ですね。こういう事をしたいわけではないような、、と思っても、
”主催者に求められる題に対して、自分が何を伝えたいのか
”実体験は強く興味を喚起できるので、自分年表を掘り起こそう
とか、思っている事、考えている事、が広い人にはとりあえずやっておくと、アウトプットの為の基礎ができそうな内容。自分年表は作り始めました。
・講師に「求められること」は、大きく五つに分けることができます。
①業界の知識を知りたい
②学びたい
③感動したい(スポーツ選手や特別な体験を持っている人が呼ばれる場合)
④本音を聞きたい(知事や政治家が呼ばれる場合)
⑤会ってみたい
これらの中で、自分が何を求められて呼ばれたのか知っておく、感じておくことは、主催者や聞き手の期待を裏切らないためにも大切です。
・人気講師ほど、たくさんの体験談を用意しています。生々しい成功談、失敗談は聞き手を引き込みます。
…しかし、自分自身のこととなると、いったいどんな体験談が聞き手にとって面白いのか、興味を持ってもらえるのか、なかなか分からないものです。そこでまずは、自分の人生を振り返り、幼い頃からの出来事を書きだしてみましょう。それが「自分年表」づくりです。…まずは50個を目標に、出来事を書き出してみましょう。いきなり1歳のときの記憶から書き出す必要はありません。思い出深い、人生の節目節目から書き始めてもよいのです。次に、年表の項目の各々に、自分の心がどのように動いたのか、そのときの自分の気持ちを書き込んでいきます。
・少し視点を変えて、体験談を掘り起こしてみましょう。まず、次の三つのジャンルテーマについて、自分の体験を思い出してみてください。
“理不尽な体験
“怖かった体験
“ありえない体験
です。それぞれについて、5つの体験を書き出して、「自分年表」に書き足してみましょう。
・他の人がしたこともない特殊な体験は、人の心を惹きつけます。ところが、意外と当の本人がその価値を分かっていないことも多いのです。
…たとえば、『会社人生で必用な知恵はすべてマグロ船で学んだ』がベストセラーになって、今は講師として引っ張りだこの齊藤正明さん。彼がわたしの講師塾にやってきたのは、まだ彼が会社で働いていたときでした。ファシリテーションやコーチングなどという技術を勉強して、講師になりたいと願っていました。しかし、一生懸命にファシリテーションを使った会議の方法などを話すのですが、まったく面白くありません。
なぜかといえば、彼の話は「誰が話しても同じ」話ばかりだったからです。
・ある講師は、高校時代に非行に走り、少年院に入りました。出てきてもまだ非行は止まりませんでした。そんな彼のエピソードです。
「ある日、おふくろが、『もう、あんたを更生させるのは無理。だから一緒に死のう!』と言い出したんです。これは本気だ、と感じました。俺、そのとき、このままだと絶対に殺される、と思ったんです。
気がついたら、必死になっておふくろを説得していました。
『おかん、早まったらあかん!』
そのことがきっかけでした。」
・学生向けに「働く意義を話してほしい」という依頼もあります。「働く意義」と言われても、働いたことのない現役の学生に、仕事の話ばかりしてもなかなか伝わりません。そんなときには、仕事以外の話をして関心を惹くことが必要です。仕事以外の話で共感を呼んでおいて、うまく仕事の話と結びつけます。
・「知識」も、「役に立つ」と思ってもらえる重要なコンテンツです。「知識」とは、自分の人生の中で蓄積してきたものです。ちょっとした豆知識でもかまいません。たとえば、結婚相談所のカウンセラーさんの講演でこんな話を聞きました。
“みなさん、独身証明書というものがあることをご存じですか?最近は、詐欺などの事件が増えているので、ちゃんとした結婚相談所は、相談者に独身証明書を出してもらっています。この証明書は、役所でもらえるんですよ。
独身証明書が存在するという知識だけで、聞き手は「へー」と思います。
・会場の便器はINAXなのに、仕切り壁はTOTOだった話(ビルのオーナーが途中で変わって、付き合いのある水回りの業者さんが変わったんじゃないか、、とか)。
・スキルを説明するときは、注意する点があります。
“できるだけ専門用語を使わない
“できるだけカタカナ用語を使わない
“必ず事例、体験談と絡める
“必要以上に深堀はしない
これらは、わたしが自分の講演で試したり、他の講師を見ていて気がついたことです。これらのポイントをはずすと、お客さんが寝てしまいます。
・人に響く言葉は相手によって変わります。だからこそ、ツカミもシメも、バリエーションを持っておくことが大切なのです。まずは、最低三パターンずつのツカミとシメをつくってみてください。
“営業の人向け→みなさん、ぜひ、学んでください。
“主婦向け→人生は幅ですよ。
・10分のストーリーのつくり方は、
“ツカミ2分
“3分のネタを二つ
“シメ2分
と考えるといいでしょう。10分とは、それくらいの長さです。
・「目まぐるしく変化する顧客のニーズ」をつかむことは、講師にとってとても大切です。一度つくった台本は、基本的には一生使えるものですが、時代に合わせてところどころをアップデートすることを忘れないでください。
…講師のライバルは、他の講師ではありません。世の中の変化なのです。 -
2011年3月5日(土)に紀伊國屋書店梅田本店で購入。5月23日(月)に読み始め、同日読み終える。先日読んだ『はじめて講師を頼まれたら読む本』よりはインパクトも内容も薄かった。
「講師の心が動いた話は、聞き手の心も動かす」(85-8頁)の特攻隊の話はしらける。
「『おばあちゃんの知恵袋』のようなウラワザも使える」(120-1頁)で紹介されている、著者が最近聞いて「思わずメモを取ってしまった」という話を読んだときには、この著者大丈夫なのかなと思ったけど、同時にいやいや大丈夫じゃないのはわたしの方なのだろうかと不安にもなった。
その話というのはポイントカードについてのものであり、ポイントカードの多くはポイント以外で代金を支払った分にしか新しいポイントが付与されないので「”高い買い物でポイントをためて、安い買い物でポイントを使う”」と得するといったものである。「これはよく考えてみれば、そんなにたいした知識ではないかもしれません。しかし、きちんと組み立てれば、それはすぐに役立つスキルになるのです」と筆者は感想を添えている。
でもこの話はおかしい。仮にポイント以外で購入した代金の1%に1ポイント(1円相当)が付与されるとして、1万円と1000ポイントを所持している人について考えてみる。1万円の商品を現金で買って1000ポイントを付与されたのちに1000円の商品をポイントで購入しようが(手元に1万1千円分の商品と1000ポイント)、1万円の品物を9000円と1000ポイントで購入したのちに1000円の商品を現金で購入しようが(同じく手元に1万1千円分の商品と1000ポイント)、変わらないからである。買い物の戦略として付与されるポイント数が変わってくるのは、現金で100円未満の端数を支払った時である(というのも、99円に対してはポイントは付与されないであろうから)。したがって、10万円以上の「高い買い物」であれ、1000円未満の「安い買い物」であれ、端数だけをポイントで支払えばよいのであって、「高い買い物でポイントをためて、安い買い物でポイントを使う」という戦略はぜんぜん得しないのである。
「シメのネタを決めておくと講演が引き締まり、余韻が残る」(176-8頁)というのもしらける。「明るく前向きに生きよう」とか「自分の可能性を信じようよ」と言われてもなあ。まあ、そういうのを求めている人にはいいのかもしれないけど、だとすればそれは別に講演やセミナーでなくても宗教でも構わないのであって、ここが講演やセミナーと宗教の境目があいまいなところである。
まあでも勉強にはなった。 -
本とDVDの内容の両方で見ると定価でも十分元が回収できる気がする。
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いわゆる講演の講師をするときに、どうやって90分程度のお話しをするか、そのネタ作りと台本作りの簡単なノウハウ本。具体的なコツが紹介されているので、役には立ちます。大した内容は無いけど。講演で食べて行く人達を斡旋するような紹介業者がいるということは知らなかった。
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さらっと読めたが、納得の一冊だった。「志ノート」「自分年表」「スキル・知識の一覧表」意識をしていなかったが、改めて台本という見える形にするということに気づかされた。私はそれを頭のなかで行っていた。そのため、一定のパフォーマンスができていなかったと自己反省。また、ジョブスではないが、繰り返しの練習や録画・録音で客観的に自分を見て反省する。これがやはり大事であるのも改めて認識できた(なかなかこれが難しい…照れや邪魔くさいというのが頭をもたげるので…)
付箋の利用が新しく、実用的だと思った。 -
人前で話す際の事前準備の重要性とその方法がわかりやすかったです。
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講師をするにあたり非常に参考になる本。
付属のDVDを見れば著者の話術に舌を巻くことになったが、本書を読めば十分納得することのできる構成になっている。