- Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
- / ISBN・EAN: 9784806140689
作品紹介・あらすじ
本書は、ルーヴル美術館のドゥノン翼→リシュリュー翼→シュリー翼とできるだけ展示順序にそって構成。章立て通りに歩いて巡り会う数々の名作・傑作が、軽妙洒脱な解説によって何倍にも楽しむことができるようになっています。さらに、ルーヴルの歴史や建築、おみやげ、カフェなどのコラムも充実、ルーヴル美術館の魅力を十二分にご堪能ください。
感想・レビュー・書評
-
読書録「ルーヴルの名画はなぜこんなに面白
いのか」4
著者 井出洋一郎
出版 中経の文庫
p148より引用
“ 今日世界のブリューゲル研究の第一人者
である森洋子先生の研究によれば、当時のフ
ランドルではこうした障害者や物乞いたちは
決して同情の対象ではなく、悪人や欺瞞の象
徴にされたとのこと。服に狐の尻尾の毛を付
けているのも虚偽のアレゴリー(寓意)だそ
うです。”
目次より抜粋引用
“優雅でダイナミックな彫刻たち
人間性と古代の「復活」
油彩で全欧の美術をリード
肖像画と風景画のブーム到来
フランス人が誇る美術の黄金時代”
美術評論家である著者による、フランスルー
ヴル美術館にある芸術品を紹介・解説する一
冊。
古代の彫刻から19世紀の絵画まで、フルカ
ラー写真を惜しみなく使い紹介されています。
上記の引用は、16世紀の画家・ブリューゲ
ルの作品について紹介する項での一節。
昔も今も、人をだまして金を得ようとする人
は、いなくなることはなさそうです。つい最
近も、耳が聞こえないふりをした作曲家や、
目が見えないふりをしてパラリンピックに出
ようとした人の話があったと記憶しています。
ルーヴル美術館の解説書は他にも多く出て
いるそうなので、本気になれば比較的手軽に
目にすることが出来るようです。公式サイト
も充実とのことです。
ーーーーー詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ルーヴル美術館のガイド本。膨大な展示作品の中で観るべきものを選択し、その作品の背景や美術的特徴を解説している。また普通の観光ガイドブックでのルーヴル紹介とは違い、どのように廻ったらいいのかその順序まで紹介してくれている。ルーヴルへ行く前に読んでおけたらよかったかも、と思ってしまった。しかし実際に行かずともその解説を読み、カラー掲載の作品を観ていると、まるでその作品を間近で鑑賞している気分にしてくれる。難解な解説ではなく、分かり易い内容で興味を引く。ただ著者の個人的感想等があり、その先入観で作品を観てしまうと自分の「視点」がわからなくなるかも。また誌面の都合上だろうが、掲載の作品写真が小さいので解説を読んでもわかりにくいところがある。これは実際の作品を探すための目印になんだ、もう一度この本を携えてルーヴルへ行かねば!
-
だいたい美術館の展示順に作品が紹介されていき、現在地を確認しながら読める。途中のコラムでは美術館のカフェ情報があったり、ルーヴル擬似体験として楽しかった。展示順なので地域や時代はあっちこっちするけど、それぞれ美術史的背景の簡単な説明→4-5点の作品紹介という流れの繰り返しなのでわかり易く、テンポ良く読めます。作品解説は割とあっさりなので、本のタイトルに期待するとがっかりかも。
-
[図書館]
読了:2012/12/8
ルーヴルの名画を擬似体験…がテーマのはずだけど、全然見に行きたいとは思わなかった…掲載されている絵も小さいし、解説も、著者の主観が多く入り、これがまたしょーもないおっさんの願望やら思い込みやらで全然共感できなかった。 -
【閲覧係より】
「モナ・リザ」をはじめ著名な美術品を多数所蔵しているルーブル美術館。
作品に込められた意味や時代背景を知ることでもっと面白くなること間違いなし!!
これ1冊でルーブル美術館へ行った気になれちゃいます☆
------------------------------------------
所在記号:文庫||706.9||イテ
登録番号:20098200
------------------------------------------ -
ルーヴルに行きたくなる本。
しかし美術の世界は奥が深い!
もっと勉強をすれば観察眼を得ることができるだろう。 -
ありそうでなかったルーヴル本。
要はガイドブックのコラムや特集にありがちな「ルーヴル美術館おすすめ鑑賞ルート!」という企画ものを一本立ちさせて、専門家にルート選定と解説を「初心者にもわかりやすく」という注文をつけて依頼してできた本。
と、捉えてまず間違ってはいないと思う。
ただその出来が素晴らしく良い。
話し言葉で綴られる解説は初心者にもやさしく、それでいて絵に隠された物語をわかりやすく解きほぐしてくれる。
もちろんこの書の通り廻ったとしてもルーヴルのすべてがわかるわけではない。
しかしこの書を片手にルーヴルを巡り、つまみ食いでもいいから気に入った絵の前で解説を読むことができたら、とても芳醇なルーブル美術館訪問になると思う。 -
ルーブルの名画を、美術館を巡るようにわかりやすく案内してくれる一冊。
それにしてもルーブルの所蔵30万点とは。。この手の本はたくさんあるけれど、これだけの規模の美術館だと、一冊ごとに趣味嗜好も異なるから、あくまで著者の視点や思いを純粋に楽しむつもりで読むといいのだと思います。