下りる。

著者 :
  • 中経出版
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784806144618

作品紹介・あらすじ

日本経済は風前の灯。未来が見えない。先は暗い。こんな日本に希望をもって生きられない。"あきらめる"ことが幸せへの一歩である。「あくせく・いらいら・がつがつ」から逃れたいと願う、すべての日本人必読の書。

感想・レビュー・書評

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  • これを読んでスッキリした。
    自分がなんとなく、感じてた事を仏教を用いて伝えてもらった気がする。

    46敗者にとって、競争制度は残酷なものです。多数の人間の屈辱感を下敷きにして少数の人間の喜びを保証する競争制度、わたしはこれどほ非人間的なものはないと思います。
    47競争制度というものは、本当の意味での勝者をほとんどつくらないのです。顕微鏡でさがしてようやくみつかるほどの勝者をつくりだすために、大多数の人間に屈辱感を与えて不幸にし、敗者の烙印を押す残酷な制度です。わたしたちは競争原理を美化してはいけないのです。
    52 善か悪か を判断するのは宗教
       必要か不必要化 の判断をするのは政治・経済・社会
    56競争によって人間は鍛えられるという人もいますが、たぶん肉体的な能力は鍛えられて向上するかもしれませんが、精神の方がきたえられるどころか、悪くなり下劣になります。猜疑心の強い人間になり、ライバルの失敗を喜ぶ人間になります。
    60さらに言っておきたいことは、競争原理が支配する社会においては、わたしたちは人間(他人)を信頼できなくなります。他人はみな敵になってしまうからです。
    62さらに競争社会においては、人間が商品にされてしまいます。
    63会社のトップはいつまでも社長といった肩書に執着しています。「老害」ですよね。
    65「わたしは、自分を安く売っていいですよ」と自分の商品価値を値下げして安売りする人が出てきます。
    72「競争」から下りる。
    73仏教は、-あきらめーを教えている。諦め(断念する)と明らめ(物事の真実あるいは道理を明らかにする)。
    81『利他学』小田亮
    89人生の問題 と 生活の問題
       ひとは、生活の問題ばかりを考えている。どうすれば快適な暮らしができるか?など
    106 ”働きたかったら勝手に働くがいいんだ・・・馬にかなうものは一人もいやしない。馬は車を引き、黙ってるから。”
    117現代日本においては、巧妙にがまんさせる人間を作り出しています。自発的に「ぼくはがまんする」というのではなしに、がまんせざるを得ないように仕組むのです。結局は弱者ががまんさせられるのです。
    120ノブレス・オブリージュ 高貴なる者の義務。ヨーロッパ社会の底流にある。
    121日本の弱者がアホ。「わたしたちにハンディキャップをくれ!」と言っていい。
    126まじめに努力できるということは、その人が恵まれた環境にいるからです。
    127まじめに努力すれば成功するといった考え方が危険なのは、落ちこぼれた人々をついつい彼らはまじめにやらなかったから落ちこぼれたと思ってしまう事です。
    144布施とは、他人に何かを施すこと。



    そのまんまでいい。
    お願いばかりするんじゃなくて、感謝をする事。
    (頭でわかっているものの、自分で実行成し遂げるのは、難しい……)

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著者プロフィール

1936年大阪生まれ。
東京大学文学部インド哲学科卒業、同大学院博士課程を修了。
気象大学校教授を経て、宗教評論家として活躍。
「まんだらの会」会長、大正大学客員教授。
著書に、『仏教の歴史』(春秋社)、『釈 とイエス』(新潮社)
『自分が変わる』(世界文化社)、『宗教激突』(ビジネス社)など多数。

「2004年 『釈迦物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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