ゲーム理論の思考法 (中経の文庫)

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  • 中経出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784806146544

作品紹介・あらすじ

ビジネスや人生を成功に導くために必要な"戦略的思考"はゲーム理論で学べる!「囚人のジレンマ」「コーディネーション・ゲーム」など思考法の基本から、ゲームの必勝法、ルールの変え方など、応用までをわかりやすく解説。「バブルはなぜ起こったか?」「高級ブランドが値引きしない理由」など、思わず気になる豊富な実例を読むだけで、自然と戦略的思考が身につく1冊。

感想・レビュー・書評

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  • ゲーム理論の基礎がどういったものか知ることができた。
    図解されておりかなり読みやすい本だった。
    理論と聞くと難しいが冷静になって俯瞰し、自分と相手の立場になると物事がわかってくるというものだった。
    何かを決断する際には本書を思い返そうと思った。

  • 学生時代からゲーム理論には興味があったので、面白く読めた一冊。

  • 論理的に最良の選択を考えれる思考を身に付けたい。何度も読み、また日常生活の中で意識しながら、身に付けていこう。

  • 実践形式だからわかりやすい。

  • 1 ゲームの構造を、把握する
    2 起こりうる未来を予測する
    3 適切な解決策を見つける

  • ゲームの構造を把握する。起こりうる未来を予測する。適切な解決策を見つける。

    勝てないゲームはルールを変える。

    囚人のジレンマ。
    繰り返しのげーむでは、ジレンマは発生しない。
    神の見えざる手、が手が届かないことがある。
    VHSとベータ。
    ウインドウズとマック。協力したほうが得策。

    インターカラー=流行色を2年前に決める。
    コーディネーションゲーム=安定すると変え難い。ウインドウズ、エスカレーターの乗り方、習慣に支配される。

    報酬を与える、バツを与えるなどでゲームの構造を変化させる。

    ホテリングゲーム。中央に出店するほうが有利。政策が似たり寄ったりになる政党。テレビ番組。ラーメン店集結。

    ゲームの木=時間に流れがある場合。バックワードインダクションで最適行動を予想する(後ろ向き帰納法)

    カラ脅しは、実際に実行できなければ意味が無い。キューバ危機。

    リトグラフは限定枚数を刷ったら原版を捨てる。
    時間不整合性の問題。信用を守るため。
    新薬の開発などは、特許制度など時間不整合性を解決する仕組みによって成り立っている。
    ブランド品は値引き販売しない。

    相手が裏切ったらやり返す、ことが出来れば
    お互い裏切らない=囚人のジレンマでも、協調関係がナッシュ均衡になる。

    パート化して経費削減を目論むか、正社員化して生産性をあげるか=ゲームのルールを変えた

    人は合理的ではない。必ずしも自分の利益だけを考えて行動するとは限らない。
    人はそれほど先を読んでいない。
    エスカレーションオークション=はじめから参加しない、が正しい。しかしそこまで読んでいる人は居ない。
    選挙戦と選挙資金の関係は、エスカレーションオークションと同じ。

    バブルの発生原因=人はそれほど先を読んでいない。
    終わりのない資産ではなく、終わりのある資産でも途中まではバブルが発生する。
    今付いている価格が正しい資産の価格、とは限らない。
    上昇する価格を見ると、この先も続くと思い込む=トレンドに騙される
    1バレル200ドル、と専門家が予測した。実際は147ドル止まり。
    トレンドが発生していると、すでにバブルかもしれない。
    他人が、先を見通していない可能性を考慮する。

    人は金銭的価値だけで行動するわけではない。
    最後通牒ゲーム=半分くらいの金額を分け合おうとする傾向がある。
    相手と協力する、相手に満足してもらう、ことに喜びを感じる。
    住友スリーエムの例=金銭的報酬ではなく、表彰、名誉ある地位、などの制度がある。
    成果主義の失敗
    社会貢献ファンドが成り立つ理由=社会的満足。もうひとつは、失敗した、と思われたくない。

  • 中小企業診断士の勉強の中で企業経営理論というものがあります。
    その中で出てくる言葉として、ゲーム理論関連の言葉がいくつかありました。
    ナッシュ均衡、囚人のジレンマetc・・・
    それぞれ何となく意味は把握してたものの、
    実際にしっかり理解していたかどうかは不安でした。

    この本はゲーム理論を全く知らない人へ向けて、
    初歩の初歩からわかりやすく
    その内容を噛み砕いて教えてくれるという本です。
    具体例で教えてくれるので、
    考え方をしっかり理解できたように思います。

    プレーヤーが必ず合理的に動くわけではない、
    という辺りのくだりが
    予想通りに不合理(ダン・アリエリ)を思い出す感じでした。
    結局、理論じゃ予想できないことが起きるのが、
    現実社会なんだよなぁと思いました。
    それでもこうやって理論を踏まえて考えて、
    予測して、ランダマイズすら加味して、
    その上で作戦を決定するということが
    必要なんだろうなぁとも思います。

    かなり面白く読ませてもらいました。
    あっという間に読めるので、
    ゲーム理論が気になっている人はぜひ。

  • 囚人のジレンマなど解り易い例を用い、ナッシュ均衡から最適な答えの導き方を解説。それによって現実の様々な問題を解決に導くのだが、面白いのは、「人は不合理に動く」という条件が付く事によって、理論通りの答えにならないという点。人間は必ず先の事を考えたり、金銭的価値を目的に動いたりするわけではないのですね。201311

  • 移動時間のお供に空港でなんとなく購入。
    ゲーム理論自体は既に学んでいたが、改めて読んでみると腹落ちする部分もある。

    状況を把握する時に、相手の立場を意識するとか、ゲーム理論をベースにした視野の拡げ方を再確認できる。

  • 「ゲーム構造を変えて解決」と言ってる割にはゲームを数学的に定義するわけでもく、ゲーム理論である必要性がわからない例も多々あり、ゲーム理論で解決できるという根拠自体が弱く、著者の願望のように聞こえるところも。

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著者プロフィール

川西諭上智大学経済学部教授。東京大学大学院経済学研究科を経て、1998年より上智大学経済学部で教鞭をとる。経済学博士。おもな研究分野はゲーム理論と行動経済学を応用した経済社会分析。経済変動や金融危機、環境問題、少子高齢化や地域の活性化など、さまざまな問題に取り組む。現在は、地域や企業内における人間関係が経済活動に与える影響を多面的に分析し、理想的な人間関係を実現するための介入方法などについて研究している。おもな著書に『ゲーム理論の思考法』(KADOKAWA/中経出版)、『経済学で使う微分入門』(新世社)、『図解よくわかる行動経済学』(秀和システム)、『金融のエッセンス』(共著、有斐閣)、『マンガでやさしくわかるゲーム理論』(日本能率協会マネジメントセンター)などがある。

「2023年 『マンガでわかる行動経済学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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