モバイルバリューの社会システム

制作 : 杉浦 宣彦 
  • 経済産業調査会
4.00
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 5
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784806528630

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2011年3月発刊。前作、「モバイルバリュー・ビジネス(2008年10月
    発刊)」の著者らによる続編です。

    前作は比較的広く浅く、モバイルバリューとは何か、という啓蒙色が
    強い内容でしたが、今回はこの領域に関係する事業者や研究者も
    対象とし、専門性・学問性を増した内容となっています(少し読み難い)。

    ビジネス面では、第Ⅱ部以降、新しく追加された最新の調査データや、
    欧州の事例研究(プラットフォームとしての比較)が参考になりました。

    ・Nectar Card
    ・Boots Advantage Card
    ・Entropia Universe

    最終章は、モバイルバリューの未来像、という対談形式。
    個人間の価値交換、企業や地域経済における利用拡大、マーケティング
    領域での活用、国際的なモバイルバリュープラットフォーム構築など、
    制約を設けず幅広く議論が及んでおり、実現性はともかく、面白いです。

    個人的には、遊橋さんの「色のついたバリュー」に共感を持ちました。

    ・保有することそのものが希少価値をもつバリュー
    ・社会貢献による報奨としてのバリュー
    ・用途が限定され、高い付加価値をもったバリュー など

    商品経済と贈与経済、消費型社会と共有型社会など、経済価値観の
    変化とともに、交換価値システムの未来像も変わっていくのでしょう。

    第Ⅰ部 経済と制度から見たモバイルバリュー
    第1章 モバイルバリューをめぐる法制度の現状と今後の課題
    第2章 スイッチングコストの経済分析
    第3章 マイレージのスイッチングコスト分析:実証編
    第4章 交換提携におけるプラットフォームの社会的信頼性

    第Ⅱ部 ビジネスから見たモバイルバリュー
    第5章 仮想通貨の意義 通貨システムの複合性
    第6章 モバイルバリューの交換実務と消費者の保有状況
    第7章 市場調査で捉えるモバイルバリューの姿
    第8章 モバイルバリューユーザの利用動向
    第9章 モバイルバリューを評価する指標
    第10章 欧州におけるモバイルバリューの事例研究

    第Ⅲ部 モバイルバリューの未来像
    第11章 モバイルバリューの未来像を語る

全1件中 1 - 1件を表示

最近本棚に登録した人

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×