アジア×カメラ―「正解」のない旅へ

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  • 第三書館 (2011年5月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784807411016

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アジア×カメラ―「正解」のない旅への感想・レビュー・書評

  • 2012年70冊目。

    アジアを舞台に活躍する3人の若きフォトジャーナリストの共著。
    それぞれのテーマでの社会課題の内容や、仕事に込める哲学が書かれている。

    どの人にも共通して思えたのは、

    ■写真を見る側が想像力を働かせる“余白”を残すこと
    ■撮影対象とのコミュニケーションをしっかりとり、写真に責任を持つこと

    この方たちの表現の手段はカメラだったが、
    言葉、絵画、演劇、ビジネスモデル・・・様々な表現手段があると思う。
    どれが自分が一番力を発揮できるかを見据えつつ、
    自分も常に表現者でありたいと思う。

  • 海外(アジア)にテーマをさだめた若手フォトジャーナリスト3名が語る「写真をとること」。
    自分のテーマにそって写真への立場を書く文章とその写真、対談(インタビュー)×3と、最後にテーマにした問題と国の説明×3

    写真や他者について語るのは大筋では皆同じ内容。
    だけど、直感だったり薄っぺらかったり信念だったり三者三様。
    人を害したくない、いきなり土足で踏み込んで無言で勝手に撮って売ることができない、というのは世代の倫理だろうか。
    「もう、勇者しない」の時代。


    安田:カンボジアがテーマ。今はHIV関係がメイン?
    安心して見られる。「ファインダー越しの3.11」と「未来に語り継ぐ戦争」を補完するように読んだ。
    対談部分は内輪受け気味。インタビュアーとの関係など読み手は知らんのに説明なし。微妙に噛み合わない会話をインタビューされる側が軌道修正してる。聞き手の選択って大事だな。

    幸田:インドのダリット(不可触民)がテーマ。
    本人が書いた文章は、国語が苦手な中高生の作文を読んでいる気分になった。
    漠然とした言葉による「ぼくはこうおもいました」な感想は、全部ひらがな書きかと錯覚しそうに拙い。
    具体的な言葉を持たない人なのか、ふわふわした薄い文章のせいで、(インタビュー部分をみればそうでもないのに)すごく頭が悪そうに見えてしまう。
    表現者としてはアウトなレベルだけど、日記も書かないタイプの「ふつうの人」はこんなもんだろうか。
    で、どうにか読み取った内容は自分のサイズをわかっていないような青さで、なにかすごく恥ずかしい。
    この人この中で最年長なんだけどな……

    白潟:カンボジアの地雷撤去がテーマ。タイも少々。
    訥々と真摯。地味に地に足が着いた語りなのにフットワークが軽い。
    思考と行動のバランスが良さそう。将来が楽しみ。
    地雷撤去済みのスペースで笑顔の子供たちが駆ける写真(p150)はフィン・コン・ウトの「戦争の恐怖」を意識しているんだろうか。


    全体的に「若い」本。著者3人が若いだけじゃなくて作った人も若いんだろうか?
    編集部の前書きがまず青春かぶれっぽくて怯んだ。
    本としての作りも大いに不満。
    まずエッセイに挟まれる写真が邪魔だ。いい写真だけど内容と直接は関係ないし、文章の途中で挟んでくるから読みにくい。その写真の内容が語られるのは最後のまとめエッセイの中なんだから、そこにまとめて載せれば見やすいのに。
    便箋の飾りみたいに小さく入れられた写真はいらない。同じものを何度もいれなくていい。
    素材は悪くないのに本としては色々残念な出来栄え。

  • カンボジアを旅する前、カンボジアに関わった本を探していてたどり着く。

    写真は、受け手の感性を試す。
    自分も多少はかじっている身だから、撮る側の考え方も見る側の考え方も、どちらもわかるなーと思うことがたくさん。

    本書に登場する3人のフォトグラファーは1980年代生まれ。
    今後の活躍が楽しみ。

  • 発売されたばかりの安田菜津紀さんはじめ3人の共著『アジア×カメラ-「正解」のない旅へ』を読んだ。

    はじめて菜津紀さんの写真をみた時の「ワクワク」感が今でも忘れられない……。

    わたしにとって、安田菜津紀さんは上原ひろみさんと同じ。

    本人は自分の追いかけたいことに真摯に努力しているが、そのことに対してとても楽しそうで、周りをワクワクさせてくれる。

    カンボジア、シリア、フィリピン…と追いかけるのが重いテーマでもあるにも関わらず、彼女の写真には悲壮感がほとんど感じられない。

    人々に溶け込んで、人々に話しかけ、友だちや家族になり、一緒に笑ったり、泣いたりする。

    目線や接し方が相手に近いのが、写真を通してヒシヒシと伝わってくる。

    今回の本のきっかけである「日本ドキュメンタリー写真ユースコンテスト」第1回目の大賞を受賞した時の

    「DAYS JAPAN」の表紙にもなった「緑の村」の子犬を抱きかかえたこどもの写真をみて何故かボロボロと泣いてしまったことを思い出す。

    厳しい状況や環境の中でも、明るくたくましく生きる人たちがいることを知って欲しいという菜津紀さんの想いが、写真にも文章にもこめられている。

    安田さんの章の冒頭に「取材でいきなり人にカメラを向けることはまずありません。世間話をしたり、一緒に散歩をしたり、自然とカメラが入っていけときにはじめてシャッターを切ります」とある。

    一緒に旅した時に、こどもたちと遊んだり、おばあちゃんと並んで歩いて話しているのをみて、ほほえましく思うのとともに、じっくりと相手に向き合う気持ちに何故かこちらもうれしかった。

    幸田さん、白潟さんの写真・文章も姿勢が安田さんと違って面白い。

    2人とも話してみたいな。

    この本を読んだ人々が、読んでみて、気負い過ぎずに「正解のない旅へ」出てくれるとうれしいな。

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アジア×カメラ―「正解」のない旅への作品紹介

日本ドキュメンタリー写真ユースコンテスト(DAYS JAPAN、毎日新聞、早稲田大学主催)に入賞した若きフォトジャーナリストが「なぜアジアなのか、なぜカメラなのか」を語る。決定的瞬間を求めたかつての戦場カメラマンとの違いを鮮明にしながら。

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