もっと知りたい世紀末ウィーンの美術 クリムト、シーレらが活躍した黄金と退廃の帝都 (アート・ビギナーズ・コレクション)

著者 :
  • 東京美術
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784808708665

感想・レビュー・書評

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  • フランツ・ヨーゼフⅠ世の治世から語り起こしています。この百年間に勃興するウィーンの美術・文化は坩堝のよう。クリムトの活躍は、皇帝の没後からです。本書の手際はよく、分かりやすい。実は、ウェイリー版「源氏物語」の次巻の表紙絵を予想していますが、「エミーリエ・フレーゲの肖像」の高みから見下ろすような絵が美しい。本命ではなかろうか。

  • ふむ

  • 色々な要素をごたまぜに、総合的に世紀末ウィーンを捉えようとした意欲的な一冊。ページ数に限界があったことを感じさせたが、楽しく勉強することができた。最近やっているクリムトと世紀末ウィーンの展覧会に合わせて書かれたのだろう、内容も被っていて、展覧会とセットで相補的に知識を深められる。

  • 興味あるとこだけ読んだ感じだけど、来るクリムト展&ウィーン・モダン展の予習に。
    ウィーン行った時の思い出も懐かしく、建物とかなるほどな~って。
    ハプスブルグ家と世紀末分離派とか。
    クリムトもエゴン・シーレも大好きなので、去年からずっと楽しみにしてきて2枚ずつ前売りも買ったし、予習も怠らないように努めたい所存です。

  • タイトルに「世紀末」とありますが、19世紀中ごろから20世紀初めくらいまでをカバーしています。
    今まで読んできた同シリーズが一人一冊で詳しく解説していたため、こちらも「クリムトとシーレ」に焦点を当てた本だと誤解していました(割合で言えば多く割かれていますが…)。
    一時代の解説のため、通常の同シリーズよりも厚めなのですが、それでもやはり駆け足の印象が否めません。
    とはいえ、興味深いことに変わりはなく、「その道の2人―アルテンベルクとロース」や「第三の画家ココシュカ」など、気になる逸材が増えました。

  • エゴン・シーレの自画像って、カッコ良い。
    クリムトの金色の絵ってすごいね。

  • 世紀末ウィーンの退廃。現実から目を逸らして、快楽に溺れる。これは一時の夢、その先にあるのは破滅かもしれないけれども、今が楽しいならば先のことなど考えたくもない。そんな雰囲気が、嫌いではない。駄目だと頭では分かっていても、華美な美しさや古き良きものには心が躍るのだ。
    熟しきった果実。後は腐って朽ちてゆくだけ。その死の影さえも、一時の夢を美しく彩ってくれる。
    この時代の旧態依然としたアカデミーには興味が無かったけれど、これを読むとウィーンの退廃につながって、興味がわいてきた。
    著者の書きぶりからは、この時代が大好きなのだという気持ちが強く伝わってくる。うまいこと言わなくていいから、と突っ込みたくなる部分は多々あったけれど、それも好きが高じて、なのだろう。

  • 退廃、甘美な世紀末的感覚。
    目を惹くのは、アールヌーヴォー(ユーゲントシュティール)やアールデコのグラフィックやタイポグラフィ。

  • シーレ・・・

  • ココシュカー!!

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著者プロフィール

千足伸行(せんぞく のぶゆき)
美術史家、成城大学名誉教授。1940年東京生まれ。東京大学文学部卒業後、TBS(東京放送)を経て国立西洋美術館に勤務。1970〜72年、西ドイツ(当時)政府給費留学生としてミュンヘン大学に留学。主にドイツ・ルネサンス美術を学び、帰国後、国立西洋美術館に復帰。1979〜2011年、成城大学に勤務、現在は広島県立美術館館長。ヨーロッパ近代、特に世紀末美術を専門とし、多くの展覧会も企画。編著書に『世界美術大全集 西洋編』『アールヌーヴォーとアール・デコ』『交響する美術』(以上、小学館)、『もっと知りたいクリムト』(東京美術)、『隠れ名画の散歩道』『ゴッホを旅する』(以上、論創社)など多数。

「2021年 『画家たちのパートナー その愛と葛藤』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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