もっと知りたい世紀末ウィーンの美術 クリムト、シーレらが活躍した黄金と退廃の帝都 (アート・ビギナーズ・コレクション)
- 東京美術 (2009年8月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
- / ISBN・EAN: 9784808708665
感想・レビュー・書評
-
フランツ・ヨーゼフⅠ世の治世から語り起こしています。この百年間に勃興するウィーンの美術・文化は坩堝のよう。クリムトの活躍は、皇帝の没後からです。本書の手際はよく、分かりやすい。実は、ウェイリー版「源氏物語」の次巻の表紙絵を予想していますが、「エミーリエ・フレーゲの肖像」の高みから見下ろすような絵が美しい。本命ではなかろうか。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
色々な要素をごたまぜに、総合的に世紀末ウィーンを捉えようとした意欲的な一冊。ページ数に限界があったことを感じさせたが、楽しく勉強することができた。最近やっているクリムトと世紀末ウィーンの展覧会に合わせて書かれたのだろう、内容も被っていて、展覧会とセットで相補的に知識を深められる。
-
興味あるとこだけ読んだ感じだけど、来るクリムト展&ウィーン・モダン展の予習に。
ウィーン行った時の思い出も懐かしく、建物とかなるほどな~って。
ハプスブルグ家と世紀末分離派とか。
クリムトもエゴン・シーレも大好きなので、去年からずっと楽しみにしてきて2枚ずつ前売りも買ったし、予習も怠らないように努めたい所存です。 -
タイトルに「世紀末」とありますが、19世紀中ごろから20世紀初めくらいまでをカバーしています。
今まで読んできた同シリーズが一人一冊で詳しく解説していたため、こちらも「クリムトとシーレ」に焦点を当てた本だと誤解していました(割合で言えば多く割かれていますが…)。
一時代の解説のため、通常の同シリーズよりも厚めなのですが、それでもやはり駆け足の印象が否めません。
とはいえ、興味深いことに変わりはなく、「その道の2人―アルテンベルクとロース」や「第三の画家ココシュカ」など、気になる逸材が増えました。 -
エゴン・シーレの自画像って、カッコ良い。
クリムトの金色の絵ってすごいね。 -
世紀末ウィーンの退廃。現実から目を逸らして、快楽に溺れる。これは一時の夢、その先にあるのは破滅かもしれないけれども、今が楽しいならば先のことなど考えたくもない。そんな雰囲気が、嫌いではない。駄目だと頭では分かっていても、華美な美しさや古き良きものには心が躍るのだ。
熟しきった果実。後は腐って朽ちてゆくだけ。その死の影さえも、一時の夢を美しく彩ってくれる。
この時代の旧態依然としたアカデミーには興味が無かったけれど、これを読むとウィーンの退廃につながって、興味がわいてきた。
著者の書きぶりからは、この時代が大好きなのだという気持ちが強く伝わってくる。うまいこと言わなくていいから、と突っ込みたくなる部分は多々あったけれど、それも好きが高じて、なのだろう。 -
退廃、甘美な世紀末的感覚。
目を惹くのは、アールヌーヴォー(ユーゲントシュティール)やアールデコのグラフィックやタイポグラフィ。 -
シーレ・・・
-
ココシュカー!!