シティプロモーション-地域の魅力を創るしごと-

著者 :
  • 東京法令出版
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784809040559

感想・レビュー・書評

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  • 概論としてわかりやすい。実践のファーストステップを考えるのに良い。

  • シティプロモーションとはなにか?を体系的にまとめた一冊
    各地の事例とともに、その特徴やこれからの課題などが書かれており、地域PRに奔走する方々のバイブルになりえる。

    地域経営の視点の重要性が特に印象的で、地域資源を「売れる商品」「売りたい商品」にカテゴライズして捉える戦略的経営思考が重要だと認識させられた。

    地域でのPR活動は往々にして、「売れる商品」だけに特化してしまい、「売りたい商品」をないがしろにし、時には忘れてしまっているように感じる。

    こうした現状も、しっかりとした経営戦略を基にした効果的なPRを行うことを意識することで避けることができる。

    また、地域PRは各個人が生の情報を発信し続ければよいというものではなく、コーディネーター&エディターの存在が重要という議論もとてもうなずけた。

    地域にはたくさんの有志があるが、その気持ちに任せてあぐらをかいていては情報は散漫になり、訴求力は低下する。

    そうした情報を上手く調整・編集し、伝えたいヒトにしっかりと伝える仕組みが必要。

    その仕組みを確立するためにも、そうした編集能力の持つ人材を育成することが非常に大切である。

  • シティプロモーションは単なる「まちの売り込み」ではなく、「価値の創造」であると著者は説く。

    そして「地域を持続的に発展させるために、地域の魅力を内外に効果的に訴求し、ヒト、モノ、カネ、情報などの資源を地域内部で活用可能としていくこと」定義する。最後の「地域内部で活用可能とする」という部分がキモ。戦略上そこが抜け落ちている自治体が多い(含む我が社)。

    さらにシティプロモーションの成功の要素として下記が挙げられている。
    ①地域経営の視点
    ②戦略の必要性
    ③誘発力を基礎とした編集
    ④マーケティングの発想
    ⑤推進体制の確立
    まあ、当たり前っちゃあ当たり前だけど、要は場当たり的にやっててもダメよということだろう。目の前にあるものを、それぞれのセクションが単発的にPRしてる現状はマズいなあと痛感。

    先ずは専門部署、難しければせめて専任の担当を置くことから始めなきゃ。
    さあ、どうしましょうかね…。

  • 都市の宣伝という意味では、少し疑問。
    札幌、塩尻、津というよく知っている都市を扱っているが、
    それぞれの都市の魅力を引き出してはいないような気がする。
    歴史、風土、文化を組み立てていけば、都市の宣伝は容易だと思う。
    海外との比較も、有用な道具のはずだ。
    都市宣伝を商売の道具として、小さい枠に押し込めていないだろうか。
    たとえば、ミュンヘンとの比較で、札幌の魅力をいくらでも語れるのに。

    市民が、行政にものを申すときの4分の1くらいのきっかけは提供している。
    後の4分の3は、自分自身のなかからが半分と、
    海外との比較で十分ではないかと思った。

    行政でこれを読んでいては情けない。

  • 地域の魅力創出。
    行政広報、地域経営、
    戦略の事例・分析が
    多数掲載されている。

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著者プロフィール

かわい・たかよし
東海大学文化社会学部広報メディア学科教授。博士(情報科学・名古屋大学)。静岡県職員を経て現職。専門は、行政広報論、シティプロモーション、地域情報論。公共コミュニケーション学会会長理事、日本広報学会常任理事などを務める。
著書等に、本書と同時刊行の『市民は行政と協働を創れるか』(編著、彩流社、2022年)、「行政広報の本義と、その進化における課題 河井孝仁」所収『広報DX : 次世代の社会を担う情報発信の新指針』(秋葉賢也 編著、宣伝会議、2021年)、『「関係人口」創出で地域経済をうるおすシティプロモーション2.0  まちづくり参画への「意欲」を高めるためには』(河井孝仁 著、第一法規、2020年)、『「地域の人」になるための8つのゆるい方法 まちのメディアを使う・学ぶ』(編著、彩流社、2019年)、『シティプロモーションでまちを変える』(彩流社、2016年)、『「失敗」からひも解くシティプロモーション  なにが「成否」をわけたのか』(第一法規株式会社、2017年)、『炎上に負けないクチコミ活用マーケティング』(共編著、彩流社、2017年)、『ソーシャルネットワーク時代の自治体広報』(ぎょうせい、2016年)、『シティプロモーション 地域の魅力を創るしごと』(東京法令出版、2009年)、『地域を変える情報交流  創発型地域経営の可能性』(東海大学出版会、2009年)、『地域メディアが地域を変える』(共著、日本経済評論社、2009年)、『創年のススメ』(共編著、ぎょうせい、2008年)、『ハイブリッド・コミュニティ  情報と社会と関係をケータイする時代に』(日本経済評論社、2007年)、『コミュニティ  eデモクラシー・シリーズ』(共編、日本経済評論社、2005年)、『自治体モバイル戦略  ケータイがつなぐ人と地域 ユビキタス社会へ向けて シリーズ 動き出す地域ユビキタス社会へ』(共著、信山社出版、2005年)等がある。

「2022年 『新・シティプロモーションでまちを変える』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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