真実の一球: 怪物・江川卓はなぜ史上最高と呼ばれるのか

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  • 竹書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784812439081

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  • 「怪物」と呼ばれた高校時代の江川卓と彼に関わった人々について、さまざまな関係者への取材を元に書き著された本。

    引退から20年以上を経過して、プロ野球選手としての江川を知らない世代も多くなったが、高校野球において彼を上回る評価を得た投手は未だいない。今と違い映像の記録は少なく、スピードガンによる球速測定もない時代の話だが、それだけに関係者へのインタビューから構成された話には惹かれるものがある。

    江川に関するエピソードはもちろんだが、彼と対戦した選手、監督たちについてもきちんと描かれていて、何人かについては章を割いている。これらの逸話がまた感動的である。

    江川卓が「凄い」投手であったことを強く認識した。

  • 確かに高校時代の江川は当時の世界一だったかもですね。なかなか興味深く読めました。

  • 高校時代の江川を見たかったな~。

  • 江川ってやっぱそんな凄かったんやね。

  • 江川というピッチャーには、あまり良くない印象がつきまとう。例の「空白の一日」というルールの盲点をついて、強引にジャイアンツに入団したこと、引退時のなんとも曖昧で訳の分からない会見。しかし、高校時代の江川は、僕が見たピッチャーの中で最高のピッチャーだったことに異論は全くない。最近はあまり興味がないけれども、子供の頃・若い頃は野球が好きだったし、テレビでよく見ていた。最初に江川を見たのは、1978年(古い話だ)の春の選抜高校野球、とにかく驚いたことをよく覚えている。だって、江川が本気で投げたら、誰もバットにボールを当てることが出来ないのだから。桁違い、という言葉があるけれども、more than桁違い、という感覚。プロ野球のエースが一人だけ高校野球で投げている、そんな感じだった。でも、江川が本当に輝いていたのは、というか、江川を見て本当に魅力的なピッチャーだと思ったのは、この大会だけだった。高校卒業時にドラフトで指名されたが大学に進学、大学卒業時のドラフト選択は拒否して1年間浪人、その後、先に書いた「空白の一日」を利用してジャイアンツに入団。ジャイアンツでも活躍はしたけれども、それは僕が持っていた本当にすごい江川のイメージとは全く違っていた。そういった、ピッチャーとしての実力とは別に、江川にあまり良い印象をもてないのは、江川は実は野球が好きではないのではないか、と感じるからだ。江川にとって野球はあくまで立身出世の手段であり、野球が好きだから野球をやっている印象を持てない。それはイチローがあくまで自分の野球の才能を最大限に生かすために野球をやっているように感じるのとは、全く正反対の印象だ。本当にそんなことかどうかは分からないし、たとえそうであっても、そのことがプレーを見ただけで分かるものかどうか、という疑問はあるだろうけれども、野球そのものが目的であるという選手のプレーと、それは手段であると割り切って野球をしている選手のプレーでは、伝わってくるものが全く違う、と僕は思う。

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