12月生まれの少年 1 (1) (バンブー・コミックス)

著者 :
  • 竹書房
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (113ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784812468890

感想・レビュー・書評

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  • 施川ファンで単行本買いしてる自分からすると、『まんがライフオリジナル』誌の中でこの作品はやたらと浮いてたりするんじゃないか、とか変な気をまわしてしまったりするんだけど、そういうもんでもないのか最近の『まんがライフオリジナル』。
    それくらい淡々と「少年がどうでもいいことを考えている」だけを追った渋い4コマ。この考えても考えなくてもおなじ結論なんてない「どうでもいいこと」が施川節全開でもうどうしよう。と思ってオビをみると、「これは4コマじゃない。施川スタイルだ!!」と賛辞ではあるけど4コマ誌の連載に対するコメントとしてはだいぶ身も蓋もないことを浜岡賢次先生が書いていて笑った。うん、やっぱり広義の4コマとしては異端だよね。

    『もずく、ウォーキング!』ほどには理屈っぽくなく、『サナギさん』ほど毎回ボケとツッコミが成立しているわけでもないので、ちょうどその中間あたりのポジションになるんだろうか。
    連載初期は柊のモノローグに長方形のフキダシ(あれ正確にはなんて言うんだろう)が多用されていて、主体であるはずの柊からも第三者的に分離してナレーションのように無機質だったのに対して、連載が進むといわゆる 。oO(フキダシ) の形が中心になって、柊が身近で親しみやすくなってきた。『もずく』的手法から『サナギさん』的手法への変換だ。
    かといって柊はサナギさんと違って人に自分の考えを話さない。ボケもツッコミも柊の中で完結している。ここが『サナギさん』との最大の違いだ。
    たぶん柊はサナギさんのような形では読者に愛されないだろう。サナギさんが周囲のみんな(特にフユちゃん)とフレンドリーに自分の思ったことを共有することがあの柔らかな世界を生んでいたのと対照的に、柊と葵の間では意識の共有が成立していない。ただ読者だけが唯一、柊の考えを理解している。そういう狭いつながりの中で柊は読者に愛されることになるのだろう。より緊密ではある。

    まあそういうことは、「鏡餅の餅+みかんってかなりミスマッチだ」という事と同じくらいどうでもいいことではある(※結論なんてない)。

  • 今回は施川先生にしては随分詩的な題だと思っていたが、なんと季節や行事縛り。
    寝ているときにも玄関には剣山があるんだ、という想像を皮切りに、自分がいないところにも世界が存在していてほんのりと怖かったり不思議だったり。
    おおいに共感。また、独特のひとり遊びにも。
    僕も体育の授業で、鉢巻のミシン縫いで少しごわついているところに通信機が埋め込まれているという設定で、誰にも気づかれないように通信を受けたり発信したりしていた。
    ……あれ。中学校の校庭だ。中学でそんなことをしていたのか。ちょっと恥ずかしい。

  • だれにも言ったことなかったけど、そんなこと考えてたなぁ俺(笑) とか思える人には堪らない四コマだと思います。この年代の少年にしては少し考え方が老成しているところがありますが、作者の言うように、「あの頃にこんな事考えられたら面白かっただろうなぁ」という気持ちで眺めると、懐かしさとそこから一歩進んだ愉快さが感じられるような気がしました。
    12月生まれの方。ぜひ読んでみてください。

  • ほのぼの4コマに見えるが一味違う。ちょっとシュールな世界観にいつのまにかひきこまれる。

    一見やさしそうなお母さんに見え隠れする白い闇がくせになる^^;主人公の少年の妄想がなんかイイ。。

    おふろあがりに読書、本の帯ストン、タオルもストン、かわいい♪

  • ほのぼの4コマに見えるが一味違う。ちょっとシュールな世界観にいつのまにかひきこまれる。

    一見やさしそうなお母さんに見え隠れする白い闇がくせになる^^;主人公の少年の妄想がなんかイイ。。

    おふろあがりに読書、本の帯ストン、タオルもストン、かわいい♪

  • 柊かわいいよ柊

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著者プロフィール

代表作『バーナード嬢曰く。』『鬱ごはん』『銀河の死なない子供たちへ』『オンノジ』『ヨルとネル』など多数。2014年に第18回手塚治虫文化賞・短編賞を受賞。2016年10月には『バーナード嬢曰く。』がアニメ化される。

「2019年 『ハナコ@ラバトリー 新装版(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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