ユダの覚醒(上) (シグマフォースシリーズ)

  • 竹書房
3.69
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本棚登録 : 468
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (415ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784812491287

作品紹介・あらすじ

独立記念日-シグマフォースのグレイ・ピアース隊長のものに、かつて闘ったギルドの女工作員セイチャンが、重傷を負って助けを求めてくる。その直後、グレイたちはギルドのメンバーに襲撃された。グレイとセイチャンは、巻き込まれたグレイの両親と共に、命からがら逃げ出す。セイチャンは組織のある計画に反発し、抜け出してきたという。その計画とは、マルコ・ポーロと『東方見聞録』の謎にまつわるものらしい。一方、シグマのモンク・コッカリスとリサ・カミングズも、ある島で発生した奇病を調査するため向かった先で謎の集団から襲撃を受けていた。突如発生した人肉を欲するようになる奇病と「東方見聞録」から削除された空白の期間-真実を記した秘密の書-それらが解明される時、人類の内側に潜む大いなる謎が明らかになる…。

感想・レビュー・書評

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  • ジェームズ・ロリンズによるシグマフォースシリーズ第3弾。
    マルコ・ポーロの冒険が現代の疫病に大きく関わるという、発想自体がとんでもないスケールで驚く。全2作以上に冒頭からスピーディに物語が展開し、例によってギルドと裏をかいたりかかれたりしながらも謎の行方を追ってグレイほか登場人物が活躍する。
    前作「ナチの亡霊」はペインターの物語かと思うほどグレイの印象が薄かったが、本作はセイチャンとともに主人公らしい活躍を見せる。一方、インドネシア沖では例によってモンクがリサとともにギルドに包囲され、片腕をなくしたときと同じようなピンチに陥る。
    病気がキーワードになっていたり、モンクがとらわれの身になったりと全2作と同様な展開もあるが、「マギ」の時のような遺物を元に謎を追いかけていく展開はダン・ブラウンのラングドンシリーズやインディ・ジョーンズなどに共通して知的好奇心をくすぐられ、先が気になる。それにしても、なぜ「ユダ」なのか。
    例によって、どこまで事実でどこからがフィクションなのか上巻を読んだ時点では全く不明だが、これまでもフィクションかと思ったら現実に存在するものだったりと、その科学技術や歴史的遺物に精通していることでは定評のある作者だけに、これがもし現実だったらと空恐ろしくなってしまう。
    物語は佳境に入ったところで下巻へと受け渡されるので、かじりつくように下巻を手に取ってしまった。

  • シリーズ第3弾。北米、ヨーロッパ、アジアの各地域でトラブルに巻きこまれるシグマフォースの面々。それぞれの事件が1つにつながっていくといった感じ。

    超電導、量子エネルギーときて今回はアジアで発生した謎のウイルス。マルコ・ポーロの「東方見聞録」が解明の鍵らしい。

    歴史的な事件や人物、建築物なんかに関わるうんちくやミステリーは好きなんだけど、上巻を読む限りそういったテイストは薄い。基本的にずっとドンパチやっていて、ときどきマルコ・ポーロの話題に戻る。

    登場人物たちはキャラが固まってきて愛着あるし、展開もスピーディでスリリング。事件の真相も気になる。ただ、続けて読むとやっぱり飽きる。1年に1冊ぐらい新刊が出て、待ってましたと楽しむのがいいんだろうな。

  • こんな奇病が現実になったら生命は終わると思った。

  • ウィルスとマルコポーロで最後はアンコールワット
    テンポが速い
    相変わらずのページターナーぶり

    主人公の両親が巻き込まれるのが
    緊迫度を高める

    絶妙な場面でのカットバックとか
    このまま映画に出来そう。

  • 下巻にまとめます!

  • シグマフォースシリーズ3

  • "今回の科学的なテーマは菌にまつわる話。そして歴史のテーマはマルコ・ポーロさんの「東方見聞録」に秘められた謎。
    人間の体は、多くの菌と同居している。ヨーグルトを食べると身体に良いといわれているのはビフィズス菌が腸の働きを良い方向に整えるから。
    そのほかにも数千の単位で聞いたことのないような菌と同居している。そのほとんどが無害のままで共存している。
    それらが、急に反旗を翻したらどうなる?科学的にあり得る話なのだろうか?
    好奇心を刺激されさらに先を読みたくなる。"

  • 読書録「ユダの覚醒(上)」3

    著者 ジェームズ・ロリンズ
    訳 桑田健
    出版 竹書房文庫

    p137より引用
    “ テキサス生まれの母は、父と同じ油田労
    働者の家庭で育った。銃規制法案には賛成だ
    と常日頃から主張しているものの、いざとい
    う時には銃の仕様をためらわない。”

    目次から抜粋引用
    “黒い聖母マリア
     待ち伏せ
     遺失物
     疫病
     第一号患者”

     機密部隊・シグマフォースの活躍を描いた、
    長編アクション小説。シリーズ第三弾上巻。
     東方への長い旅の帰り、マルコ・ポーロと
    その父・叔父一行は、東南アジアのスマトラ
    島に立ち寄っていた。彼らの目の前では、旅
    を共にした仲間たちが炎に包まれている…。

     上記の引用は、主人公・グレイの父母につ
    いての一節。
    普段から身近にあれば、私たちの身の回りの
    道具とそれほど変わらない感覚で、銃も使え
    るようになるのかもしれませんね。毎年のよ
    うに銃乱射事件が起こっているのに、規制が
    進まないのは、人は銃を向けてくるのが当然
    だと思っている人ばかりだからでしょうか?
     歴史と科学を上手く混ぜたミステリーが、
    先を読む楽しみを加速させます。けれど、上
    巻だけで400ページ超というのは、少々長く
    感じる人もいるのではないでしょうか。その
    分丁寧にかかれているので、場面場面を思い
    浮かべやすくはあります。

    ーーーーー

  • シリーズ3作目にもなると、登場人物にも愛着が湧いてくる。考古物から発したパンデミックをめぐる知識の獲得争いに惹きこまれる。グレイの両親まで巻き込まれたり、セイチャンが仲間になったりと、シリーズ中の伏線を使い切る作者の覚悟も伺えます。

  • 下巻で

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著者プロフィール

[著]
ジェームズ・ロリンズ
James Rollins
1961年イリノイ州生まれ。1990年代後半から作家としての活動を始め、2004年に発表した『ウバールの悪魔』に登場した「シグマフォース」を、2005年の『マギの聖骨』から本格的にシリーズ化。歴史的事実に基づきつつ、最新の研究成果や科学技術を取り入れて構成した緻密なストーリーには定評があり、アクションシーンの描写でもアメリカで一、二を争う作家との評価を得ている。「シグマフォース・シリーズ」から派生した、元兵士のタッカー・ウェインと軍用犬ケインを主人公とする「タッカー&ケイン・シリーズ」(グラント・ブラックウッドとの共著)は、『黙示録の種子』『チューリングの遺産』の二作が刊行されている。また、少年少女向けの冒険シリーズとして『ジェイク・ランサムとどくろ王の影』を執筆している。
ジェームズ・ロリンズのオフィシャルサイト
■http://www.jamesrollins.com

「2022年 『セドナの幻日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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