権力の花 (SHYノベルス136)

著者 :
  • 大洋図書
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本棚登録 : 187
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784813011040

感想・レビュー・書評

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  • ★3.5。大学教授×検事。思想検事とか初めて聴いた(架空の役職なのか)。内容は小難しいので半分は流し読み(笑)だけど攻めが魅力的でぐいぐい読めた。受けが悲惨な目(モブレ)にあってるし、結局デブ政治家や父親との件は中途半端に終わったのでそこはモヤモヤが残りました…

  • なんだか特殊な設定で、ちょっとビビリました。
    でもそこは榎田さん、全く澱まずスラスラ読ませてくれちゃう。
    おもしろかった♪

    イケイケGOGOな教授、好き!

  • 大学助教授×思想検事

    面白かった!思想検事は架空の職業だけど、話のスパイスになってそれにまつわる事件を反発しながらも攻めと解決していくさまは、普通に話として面白かった。

    愛を知らない受けと、いまいちどうしてそんなに受けに惚れたか分からない攻め。
    拒絶と興味の狭間ででも信用することも怖い受けの頑ななところがしっかり描かれてるし、攻めのワイルド系出来る男っぷりも良かった。

    犯人はやっぱりって感じだし、父親との確執や問題だったことの決着はついてないけど、BLだからそこまで求めなくてもいいのかな。
    なかなか面白くて一気に読み上げました。
    ☆3.7

  • 攻め:助教授・陣内幸也
    受け:検事・蔵持楓

    思想検事の楓は?型糖尿病を抱えながら父の言いなりに政治家とセックスする日々。
    助教授の陣内をその思想が危険ではないかと取り調べを始めたが陣内は余裕綽々であろう事か楓を口説いてきて…。


    挿し絵が新田さんなので読みました。榎田先生が好きなので好きな絵師さんだと更に嬉しくなります。
    思想検事とは榎田先生の架空の検事ですが、仮にこういう事がホントになったら生きにくい世の中になっちゃうなと思いました。
    楓の抱える持病、血の繋がらない父との確執など内容は想像の範囲内ですが、やはり榎田先生、読ませる作家さんですよね。
    楓と陣内は一応結ばれましたけど、父親や事件の確信の政治家など、問題は全然解決されていなくてちょっと消化不良でした。
    解決したのは楓を脅す怪メールの事だけ。にしては怪メールより、政治家や親との確執の方にページ数が割かれていたのが腑に落ちないというか。どっちつかずでしたね。
    このあと続編を書くつもりだったのかな。書いてないと思うけど、続編あるのかな。

    新田先生の挿し絵はエロかったです(笑)
    特に薬を使って複数の男にいたぶられているカット(笑)
    余談だけど新田先生って受けは黒髪が多いですよね。

  • もしも、反社会的な危険思想・テロ計画を取り締まる新破防法が制定されたなら…という架空設定がベースになった、社会派BL。政治の闇に正義を楯に果敢に挑む「思想検事」が主役です。いかにも榎田センセらしいなー、というストーリー。

    とは言っても、新破防法とか危険思想とか掘り下げては語られていないので、そんな世界なんだという認識だけでも話の大筋は理解できます。良くも悪くもほんのりBL向きで適当。
    主人公の楓はエリートでクールビューティーな思想検事。とても理性的で隙のない印象とはうらはらに、父親の傀儡となり有力者に体で接待させられ、持病に苦しむ毎日。けれど、けっして弱音を吐かない気丈さを持つ男前です。
    そんな楓が取り調べたのは、大学教授の陣内。彼は、取り調べの席で自分はゲイだとカミングアウトして楓に誘いをかけてくるようなふざけた男。
    楓は、影の大物であり自分を蹂躙する金森が危険視する柳原を追ううちに、不本意に陣内と協力するようになり、彼の持つ人間性に惹かれていきます。楓が陰なら陣内は眩しい陽の世界に生きている男。病気で苦しむ楓にさりげなく気遣いを見せる優しさが人柄を表しています。

    真相を追う中、陣内の全てを信じきるわけにはいかない事柄が、次々と楓の身に降りかかってきます。それでも、心の片隅で陣内を信じ、男としての矜持を忘れることなく、正義にこだわり真相を解明しようとする楓の姿が潔くすてきでした。
    好きでもない男に蹂躙されたり、輪○レイプされたり痛いシーンが度々あります。榎田作品には意外にもけっこうありますね。今回もびっくりするくらいガチで犯されています。ただ、被害者が大人の男なので、悲惨さというよりはプライド面での描写としての大きなヤマ場となっています。
    そして、そんな闇から楓を救い出すのが陣内です。ポンポンとテンポのいい陣内の軽めのセリフは鬱屈した空気を吹き飛ばしてくれる、いい役目を果たしていた気がします。
    ただ、エロ面ではそこが今ひとつムードに欠けるところだったような。せっかくの言葉攻めでしたが…

    頭の中まで取り締まって欲しくないな~と、真剣に思ってしまった…

  • 現代日本設定だけれども現実には存在しない「思想検事」という役職。憲法では思想の自由が許されてるわけですが、実際にテロ行動等をしなくてもそれを計画する段階で逮捕されるかもしれないというフィクションな設定でした。
    戦前日本ではありえたことですので、この先日本がとち狂ったら復活するかもしれないなと思いました。おそろしや。

    設定が他にはないので色々考えながら読みましたが、BL萌え自体は薄かったので評価は低めにしました。モブ×受けが苦手なんだよ・・・やめて。

  • 今回は検事でした。思想検事という架空のものでしたが、読んでいくと世界に引きこまれて本当にこんな検事がいるように思えてきました。それにしても、榎田さんの作品はいろんな職業が出てきて楽しませてくれます。しかもインスリン依存型糖尿病という持病を持ってたり・・・いろんなことが出てきます。
    陣内がカッコイイな。最後に親友が真犯人だったことには驚かされました。
    父と決別した時、父は何を考えていたのか。本当に少しも愛していなかったのか、そこが気になります。

  • 危険思想を取り締まる、思想検事が存在する架空設定のお話です。
    なかなか読み応えがあり、キャラも魅力的です。
    楓と陣内のテンポの良い会話が面白いww

    「私の正義は消えない。私が死ぬまでは」という台詞が好きです。

  • 『思想部の宝石』と呼ばれるエリート検事・蔵持楓は、ある日取調べ対象である大学教授・陣内からデートに誘われ・・・。疑惑とか探りあいとかあって、ふたりの対等な感じが好きなんだろうな。多分。

  • 検事×大学助教授の話。

    実際に起こりうるかもしれない熾烈な状況設定に
    ついつい引きこまれます。
    正義とは何か?と考えさせられます(笑)

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著者プロフィール

東京都出身。2000年、「魚住くん」シリーズ第1作となる『夏の塩』でデビュー。以降、多彩なテイストの魅力的なボーイズラブ作品を世に送り出している。代表作としては「交渉人」「漫画家」「Nez〔ネ〕」各シリーズなど多数。榎田ユウリ名義でも「宮廷神官物語」「カブキブ!」「妖き庵夜話」「死神」各シリーズなどを発表し、読者から熱い支持を得ている。

「2022年 『threesome』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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