男同士の絆―イギリス文学とホモソーシャルな欲望―

  • 名古屋大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (394ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784815804008

作品紹介・あらすじ

ホモソーシャルな文学。シェイクスピアからディケンズにいたる代表的テクストを読み解くことによって、近代における欲望のホモソーシャル/ヘテロセクシュアルな体制と、その背後に潜む「女性嫌悪」「同性愛恐怖」を掴み出し、ジェンダー研究に新生面を拓いた画期的著作。

感想・レビュー・書評

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  • 『男同士の絆―イギリス文学とホモソーシャルな欲望―』(名古屋大学出版会) - 著者:イヴ・K・セジウィック 翻訳:上原 早苗,亀澤 美由紀 - 大橋 洋一による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
    https://allreviews.jp/review/4320

    男同士の絆 « 名古屋大学出版会
    https://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN4-8158-0400-1.html

    • workmaさん
      猫丸さん
      こんにちは。いつも いいね をありがとうございます( ^ω^ )
      100分de名著「フェニミズム特集」で、「男同士の絆~...
      猫丸さん
      こんにちは。いつも いいね をありがとうございます( ^ω^ )
      100分de名著「フェニミズム特集」で、「男同士の絆~」を知り、とても興味深い内容だと知りました。その本を猫丸さんがブクログで紹介していたので、うれしくなり、コメントしてみました( ´∀`)

      番組の中で上野千鶴子さんが著作「女ぎらい」の紹介をしていたので、まずは、「女ぎらい」の方から読もうと思いました…これからも猫丸さんの本の紹介を楽しみにしてますm(。-ω-。)m
      2023/02/15
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      workmaさん
      イヴ・コゾフスキー・セジウィックの本は、5552さんの本棚で見つけて、渋い本があるなぁと思って猫も登録しちゃいました。
      ...
      workmaさん
      イヴ・コゾフスキー・セジウィックの本は、5552さんの本棚で見つけて、渋い本があるなぁと思って猫も登録しちゃいました。

      >「女ぎらい」
      10年以上前の本ですが、今でも刺激的な本
      2023/02/15
  • 2023.1.2 Eテレ「100分deフェミニズム」 で上野千鶴子氏が紹介。その内容は自著「女ぎらい」にまとめてあるとちゃっかり宣伝。男女関係は男二人に女一人の三角形。自分の盟友の男友達が「いい女」と認めた女を自分の女にする。逆は無いのか?という問いには、まず、男だけのパワー社会、友達社会があり、それは仕事だったり財産だったりする。なので女には女だけの盟友関係は無い。なので逆は成り立たない。

    いつか本を読んでみたい。

    2001出版 名古屋大学出版会 https://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN4-8158-0400-1.html

  • 論文としては1985年に出た古典とのこと。古典小説?をホモソーシャルの視点から新しく読み取った発見で研究においては必読書になる小説もあるとのこと(解説)
    獏として認識していたホモソーシャルの概念についても、蒙がひらけた気がします。ライバルの男同士は、女や妻を交換の対象として社会的地位を保ったままでいる、という三角形。女は常に交換可能な目的にしかなっていない、という視点。なるほど。

  • 出版された年代は少し古いが、現代のジェンダー論の基礎になっているような話が多い印象。
    文章が長く内容も難しいので、流し読みしていると理解できなくなる書籍

    男同士仲良くなるために恋人や妻を差し出すことで、女性は男性同士の絆を維持するための溶媒であり、性的意味は社会的意味(階級)なくしては考えられないとのこと。

    イギリスの産業革命によって誕生した中産階級が、貴族階級と比較して自分たちの立場・文化を明確にするために、ホモソーシャルな文化、ジェンダー的な線引きの強い文化を打ち出していった。
    それまでの貴族は受け継いだ資産によってのみ評価されていたこともあり、個人に対する評価があまりなかったため、同性愛的な文化も保持していた。

  • 100分で名著のジェンダー特集での紹介本である。評論かと思っていたら英文学作品の解説であり、ほとんどが読んだことがなかったので、どこがどのようになっているのかがよくわからない。引用している本全体を読んでから再度この本を読むとわかるかもしれない。

  • 図書館。
    調べたいこととちょっと違ったので(あと長いし歯ごたえがあるので)、内容拾い読み。

    家父長制においては、女は「男同士」の絆を深めたり確かめたり強めたりするための道具に過ぎない。
    うん、今はほとんどの人が知っているネ!

  • そもそもホモソーシャリティとは女性蔑視や女性嫌悪に基づく、と。
    ストンと腑に落ちた。

  • 翻訳を出すのが遅かった。名前だけはよく引かれるが、実際に読んだ人は少ない、という研究書の代表例。フェミニストが男を論じます!という最近流行りの傾向の先駆だが、内容はかなりマイナーな英文学のテクスト分析が主。合間合間に挟まるまとめ的な考察がジェンダー学史のよき手引きになる。

  • あまりにも難しくて挫折…いつかリベンジしたい。

  • 差別が何故存在するのか、ずっと不思議だった。
    見下している相手、蔑視している存在と同じ世界で息をしたいのか?
    誰もがそれぞれ価値ある存在だという前提で生きる方が、ずっと心安らかでいられるじゃないか?
    でも、私にも差別的思考が心の習慣になっていることに気付いて、ハッとする時がある。
    「差別する者は差別されることを恐れているのだ」
    それが理由だと思っていた。
    恐れを克服すればそこから抜け出せるのではないかと思っていた。
    けど……なんだかもやもやが残っている。

    その正体が、この本で分かるといいな。

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著者プロフィール

Eve Kosofsky Sedgwick
イェール大学大学院修了(Ph.D.)。デューク大学教授を経て、現在ニューヨーク市立大学大学院教授(英文学)。本書でホモソーシャル理論を打ち出し、国際的に高い評価を得る。本書の他に、The Epistemology of the Closet(1990)(邦訳『クローゼットの認識論』青土社), Tendencies(1993), Fat Art, Thin Art(1994)などがある。

「2001年 『男同士の絆』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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