桜井さん、うちの子受かりますか? ―中学受験 親の悩みにすべて答えます

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  • 産経新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784819112680

作品紹介・あらすじ

『下剋上受験』著者による究極の合格指南書!あなたは、わが子の宿題を解いたことがありますか?神童の真似は神童だけがすればいい!わが子の成績をアップさせる方法が満載です!

感想・レビュー・書評

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  • 陽なさへ
    やのなら

  • 「下克上受験」に比べると、著者の人生観など受験以外の話題やブログ読者とのメールのやり取りなど多くなっている。エッセー集。
    ストーリー性では「下克上受験」に劣るのと、内容も玉石混交という感じ。一冊目を読めば足るという印象

  • ・中卒の両親が娘を超難関私立中学校の受験に挑んだとき様子をブログ及び書籍化した後に、受験生の親から届いた質問や自身がぶつかった壁の乗り越え方の実体験を伝えている。
    ・父親が娘と一緒に塾に通わずに5年生から取り組んだ生々しい内容になっているので、他の中学受験本よりも近い感覚のノウハウが書かれている。
    ・子供を塾に通わせているだけで成績が上がることはない。子供の頑張りによるちょっとした成長に気づき、認めてあげることが次の日のやる気につながる。
    ・休日を有効に使えない人は、そこで大きな差が生まれてしまう。
    ・中学受験を子供がしたいと言ったからといって、途中でだらけたり他のことが出来なくなったりしても子供のせいにしてはいけない。最終的には親も賛成しているのだから、責任は親にも同じだけある。最初に親子で諦めない覚悟を決めることが大事。
    ・中学受験では学校のことは一切役に立たないので放課後だけが勝負になる。そうなると普通のこともできなくなってしまうのは仕方のないこと。普通のことが出来なければ、中学受験に合格してもだらしない生活が続いてしまうと心配になるが、中学に入学すれば、学校生活鵜を中心にそれまでとは異なり規則正しい生活を過ごすようになる。
    ・子供が同じことで何度も怒られるのは、反省が下手だから。それは人生経験が少なく、反省する機会も少ないので仕方のないこと。それよりも、前を向かせるために人生表を作成して、この先何をやればどういう人生になるかを示してあげることが大事。
    ・中学受験に必須な計算問題は単純にひっ算をするのではなく、工夫して計算するのだが、その工夫の仕方を一つ一つ塾では教えてくれない。何も知らない子供は毎日の宿題をひたすらひっ算をしているのでやる気がなくなってしまう。上位クライスの子供だけは自分で工夫ができてしまうが、その他の子には親が助けない限り改善することはない。
    ・解けない問題を粘り強く考え続けても答えにはたどり着けない。解き方をマスターさせて押したり引いたりして解き方を変えてみることが必要。
    ・親にとっては受験まで1年、半年しかないと焦ってしまうが、子供にとっては同じ1年が長く感じるのでのんびりしているだけ。それをやる気がないと責めてしまうと、本当にやる気がなくなってしまう。
    ・親は頑張ってダメなら仕方がないというが、子供は頑張らなかったからダメだったという言い訳を準備したくなる。かといって頑張らないなら受験を止めなさいと言っても子供にも体裁もあるので止めない。
    ・算数は基本的な計算方法と解く手順が分かれば、誰でも出来るようになる科目。
    ・問題集の使い方は、単元ごとに分けてあり、全パターンの解法が載っている問題集を1冊用意する。塾に通っていれば、専用テキストでよい。それを順番に一通りこなす。復習はしない。後はその本に辞書のようなインデックスを付けていつでも開けるように机に置いておく。そして他のテキストを解く。弱点が分かっていればその単元だけを問題集で補強する。同じ問題を復習するのではなく、色々な問題を解くことでその単元をマスターできる。解き方が分からない時は最初の問題集で調べる。そこに解法が載っていない問題は、奇問なので捨てる。
    ・算数で扱う数字を子供の生活で使う数字に置き換えてあげると理解が一気に進む。
    ・計算ミスをする子供はミスをしない計算方法に変えてあげる必要がある。ひっ算をしない。繰り下がりの引き算をしない。割り算を使わない。
    ・成績は勉強量と比例して伸びるのではなく、基礎を積み上げ、練習という勉強をし、知識を整理して備える準備が整うと、一気に成績が上がる。それが6年生の12月ごろだったりするから子供だけでなく親も焦ってしまうが、それを信じて焦らないことが大事。
    ・5年生以下なら下位クラスでも難関中は十分に狙える。下位クラスに半年も在籍している時点で、地頭勝負の可能性は低い。その子は塾の宿題も自力でこなすなんて無理。宿題を自力でこなせるほど授業を理解できていれば下位クラスにはいない。その子はやる気がないのではなく、やる気が出ないほど分からないだけ。その子には受験まで全てを犠牲にして全力で親がサポートする必要がある。
    ・算数のどこの単元の基礎ができていないのか復習するのには、「ザピックス分野別シリーズ 算数 標準(スタンダード)20回テスト1~7」が校舎販売だが塾外生でも購入可能。1冊千円なので7冊で7千円。
    ・出来ない子も解き方は理解しているが、どの解き方をどの問題に使えばよいかが分からないだけ。そこで改めて解き方を詳しく説明しても意味がない。出来ない子は、やや高いレベルに苦労した後で低いレベルを眺めたときには自然と出来るようになっている。毎週の単元をその週に理解できないだけで翌週には理解できているので、どんどん遅れていくという事はない。
    ・憧れの学校をモチベーションにしても続かない。勉強へのモチベーションは「どんどんできるようになる」ことが一番。第一志望に行きたいなら頑張りなさいと言っても子供には響かない。
    ・入試問題は偏差値55付近までは比較的簡単だが、偏差値60になると急に難易度がアップする。さらに偏差値70になるとここでも急に難易度があがる。偏差値に沿って比例して難易度が上がるわけではない。
    ・過去問の難問を解くよりも、それ以外を確実に解ければ合格できる。難問を解ける子は合格者のほんの少数で、その他はミスなく難問以外の標準問題を確実に解ける子。
    ・年末あたりからは、親が不安そうな表情やアサリを見せると子供に感染してしまうので、絶対にしてはいけない。この時期はとにかく子供を褒めてあげれば、子供はその気になって前向きになっていく。

  • 「下剋上受験」は読んでいないけど、かなりの中学受験親から反響があったらしい。
    専門家ではないので、こうすればいいよ、というのではなく、自分はこう考えてこのようにした、というスタンス。でも臨場感があって共感できるところが多かった。

  • 中卒だけれども、娘を桜蔭に入れようと頑張った父親が書いた中学受験についての本。
    私は1作目の『下剋上~』を読んでいないので、そちらの本も気になりました。
    桜井さんは中卒とのことですが、なんで??というくらい勉強家で努力家です。私には真似できない……。

    私の考え方と違うなーというところが何点かあったので、こういう風に考える人もいるのだな、という参考程度にするのがいいのではないでしょうか。

    桜井さんは桜井さんの考え方があると思いますが、受験に「正解」はないと思っています。みんな子どものためを思ってやっていることですが、何が子どもにとって一番大切か、ということを私も考えていきたいと思いました。

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