パパママバイバイ (子ども平和図書館 1)

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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (55ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784820566113

感想・レビュー・書評

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  • つい先日佐賀県神埼市の民家に陸上自衛隊のアパッチが墜落した.幸いなことに市民には死者が出なかった.その中で流れてきた中に「横浜米軍機墜落事件」があった,1977年9月27日コントロールを失ったファントムが横浜の住宅街に墜落したものだ.調べて見ると酷いもので,日米地位協定の悪辣さがよく出ている.その事件を元に早乙女勝元が絵本にしたのがこの一冊だ.幼い二人の子供の「バイバイ……」「ボッポッポー……」の最後の言葉には読むのがつらい.大火傷を負い皮膚の移植を行いリハビリに励んでいた母親も4年後に亡くなった.
    冒頭に述べたようにこの事件は何も過去の話ではない,沖縄では沖縄大学墜落事件を筆頭に,部品や窓の落下,予防着陸などと言葉を変えた不時着や墜落など今でも現実に起きている,生活都市が隣り合わせとなっている.基地問題は沖縄だけでなく日本全体で考える話なのだ,もちろん自衛隊についても言わずもがなだ.

  • 201366.米軍機墜落により、犠牲になった母子について書かれた本でした。本当に自衛隊は米軍のパイロットだけしか助けなかったのかなぁ。自分の国の民も守れない状況だったのかなぁ。今はそんなことは無いと願っているけど。

  • 本当にこんな事故があったのか、と驚く。
    自衛隊が元気ピンピンのファントムで、ジェット機から脱出したパイロットだけを救出して、事故があったジェット機が落ちた住宅にいた火だるまになって重体の日本人には何もしないで去っていったなんて!!!!
    この話を知れば、昨今の米軍基地の移転問題で、なぜ地元の人がtvで見るとヒステリチックなまでに移転させたいと思っているのか
    彼らの立場や辛さがわかると思う。
    みんなで、どうすれば未来がよくなるか考なければいけない時代に
    なったんだと、つくづく思った

  • 読んだのはだいぶん前になりますが、基本的に今でもあまり変わってないような気がします。もし同じような事故があってもさらっとニュースで伝えるだけ、のような。

  • 戦争が終わったあとも、基地の近くでは事故や事件がしばしば報道されます。こんなにも無惨な事故があっても、米軍は証拠を全て基地に持ち帰り、日本側へは公表しません。最近は少し変化が見られるようになりましたが、亡くなった林さん親子は今なお続くこの現状をどう思っているのでしょうか。

  • 絵本なのですが、文章は多いので
    大勢の前でのよみきかせはきびしいです。
    加えて内容が大変重たいです。

    実話で、とても大変な話だと思うし、すごくわかる…
    と思う部分もあるのですが、
    その反面、ちょっと作者の感情が入りすぎているような感も否めません。
    確かに事件の背景は、
    とても許されるべきことではないのはわかるのですが、
    それに対する感想は、読み手が自由に感じたい…
    なんて言ったら生意気なのかな^^;

    正直、おにいに読ませるのはやめようかとも思ったのですが、
    タイミングがいいのか悪いのか、
    ファントム機墜落事故があったので思い切って読ませました。
    これを読んでアメリカ軍に対して偏った考えを持ってほしくないな、と
    心配していたのですが、
    そこまでのめりこむこともなかったので、取り越し苦労に終わりました^^;

  • 1977年横浜で起きた、米軍機墜落事故の犠牲となった母子3人のお話の絵本です。
    私の生まれた年の事故についての話であり、そして私たちが小学生のときにアニメ映画化されそれを市民会館まで見に行った思い出があります。

  • 1977年に横浜市緑区(現青葉区)に米軍機が墜落し、犠牲になった母親と幼い子供達の実際に起きた事故の絵本です。
    当時、私は横浜に住んでいましたが、幼かったのでこの事故を知ったのは数年後、学校の図書館でこの絵本を見てからでした。
    とても衝撃を受けた絵本です。

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著者プロフィール

1932年東京都生まれ。12歳で東京大空襲を体験。ルポルタージュ作品『東京大空襲』(岩波新書/日本ジャーナリスト会議奨励賞)がベストセラーになる。1970年「東京空襲を記録する会」を結成し、『東京大空襲・戦災誌』(菊池寛賞受賞)を編纂。2002年江東区に「東京大空襲・戦災資料センター」を開館。 東京空襲の語り部として、未来を担う世代に平和を訴え続けている。

「2021年 『紙芝居 三月十日のやくそく』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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