人生のエッセイ 9

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  • 日本図書センター
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  • Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784820566588

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    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/54521

  • 無限の時間に連なるような、音楽の庭をひとつだけ造りたい。

  • インタビュー記事やエッセイなど、武満の短文を集めた本。

    「耳は聞こえているのか」というのは、武満が言うんだからもちろん形而上の話であり、巷に溢れる安っぽい音どもに満足することへの警鐘なのである。

    ほとんど一人で、心身を削るように作曲という芸術に向き合っていた人だけに、文章も一事を深くえぐるように綴られる。題材は音楽的遍歴、芸術論、社会の動きなどさまざまだが、抽象的で七面倒くさい言い回しが多く、正直疲れた。

    一方、武満のこうした言葉を踏まえて改めて「ノヴェンバー・ステップス」なぞを聴くと、また随所でゾっとすることになる。

  • 静かに今の日本を憤っておられる
    静かに日本のこれからを憂いておられる

    2000年に綴られたものではあるが
    武満さんが指摘されておられる
    今の日本の数々の事象に対しての思いは
    17年たった今も
    ますます正鵠を射ておられる

    われわれ日本人は
    どこに向かっていこうとしているのだろう
    私たちの耳は本当に聞こえているのか
    私たちの目は本当に見えているのか
    私たちの心は本当に考えているのか
    われわれ日本人は…

  • 独学で音楽を身に付けた。
    最初の楽器は紙に鍵盤を正確に書いただけの紙の楽器。

    西洋の音楽は論理的だが弁証法的。音は互いに関係しあって構成されている。
    日本ではたった一音で、すでに音楽「そのもの」。
    自然を内包しうるし、時間に関係して存在している。
    自然とは動詞でも形容詞でも副詞でもある。
    生きるという事象を名付けるものすべてのこと。

    作曲という仕事は、無から有を形づくるというよりは、
    既に世界に遍在する歌や声にならないつぶやきを聴き出す行為なのではないか。
    そのためには、私の耳(感性)はもっとしなやかで柔軟でなければならない。

  • この副題見て、ハッとさせられました。目眩起こしました。
    聞いているようで、聞こえてないもんです。

  • 武満好きですが、何か・・・

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